みなさんこんばんは。CFOの野村です。
8/10(水)に開催した2022年12月期第2四半期オンライン決算説明会について、最終的に349名という多くの皆様にご参加いただきました。夕方のお忙しい中にも関わらず本当にありがとうございました。説明会中やその前後も含めて、口頭、テキスト、メールなどでいただいていた合計126件のご質問、ご意見、激励などのうち、重複を整理した以下の67件についてお答え致します。(※カッコ内の数字は同様の主旨の質問の件数です)
回答までに普段にも増して長い時間をいただきまして大変恐縮です。この場を借りてお詫び申し上げます。
・決算短信
● 研究開発の進捗について(57)
- GLP-1作動薬等(12)
Q1: GLP-1作動薬がファイザー社の光速プロジェクトに指定されたが、これによりどれくらい開発が短縮されるのか?他に光速プロジェクトに指定されたものはあるか?また、光速プロジェクトではなく通常のプロセスで順調に進んだ場合、上市までにどれくらいかかるか?(3)
A1: 提携先のプロジェクトであり、光速プロジェクト(light-speed project)もファイザー社の表現ですので、申し訳ないですが当社からの具体的な説明はできません。関連するキーワードが初めて出てきたのは、新型コロナウイルスワクチンのBioNTech社との開発プロジェクト(Project Light Speed)だとは認識しています。通常の開発プロセスを考えた場合の上市までの時間は、例えば同じく経口GLP-1作動薬の第一世代であるリベルサスのPh2試験以降のスケジュール、あるいはファイザー社の過去の資料からは5-6年程度と推測されます。光速プロジェクトについては、ファイザー社は2022年12月期の決算説明会の質疑応答において、患者さまにとって、そして経済的にも非常に重要なプロジェクトが「高速プロジェクト」に指定され、プロジェクトを最速で動かし、リスクを回避するため過剰投資(over invest)もいとわず、トップ自らが隔週・隔月で進捗状況をレビューしていくことになると説明しています。
Q2: ファイザー社と提携している3つのプログラムのロイヤリティ率はすべて同じなのか?また、4つ目以降の開発状況はどうなっているのか?(3)
A2: ロイヤルティ率自体は開示できませんが、ロイヤルティ率も含めて3つのプログラムの経済条件は全て同じです。2015年のファイザー社との創薬提携の契約は、最大10ターゲットについて包括的に行っており、プロジェクト間での差はありません。4つ目以降の開発についてはファイザー社次第の部分はありますが、現状では先行する3つのプロジェクトに注力するものと我々は理解しています。
Q3: 欧州糖尿病学会年次学術集会(EASD2022)ではPF-07081532に関してどのようなデータが発表される予定か?データ発表後に、データの持つ意味などを解説できないか?
(2)
A3: ファイザー社が7月末の決算説明会で発表したデータ(参考)に加え、HbA1c(糖尿病の最重要の検査値の一つ)や安全性のデータなどが発表されました(参考)。有効性に関しては他の経口GLP-1作動薬はもとより、注射剤を含めてもベスト・イン・クラスになりうるレベルのものでした。安全性に関しても重篤な懸念はありませんでしたが、GLP-1作動薬で一般的な消化器系の副作用(主に吐き気など)が一定の割合で見られました。ファイザー社もコメントしている通り、これは今回の試験が短期間で用量を大幅に引き上げたためで、今後より実際の使用に近いPh2b試験では、副作用が低減されることが期待されます。また、今回発表されたデータはファイザー社が2つ行った患者対象の試験のうち1つ目(NCT04305587)のもので、昨年9月に既に終了していたものです。その時は特段の発表はありませんでしたが、その後、2つ目の試験(NCT05158244)が終了した今年6月以降にPF-07081532の開発を非常に力強く進める旨の発表が相次いでいますので、内容は発表されていませんが2つ目の試験の結果から、PF-07081532の有効性・安全性や、今後の開発戦略がより明確になったものと期待しています。
Q4: 田村会長が「ファイザーに導出した案件は安売りだった」と発言したと聞いたが事実か?実際にファイザーとのマイルストンやロイヤリティはどのような経済条件なのか?
A4: 契約一時金(非開示)や最大マイルストン(ターゲットあたり189百万ドル)が今と比べて低かったのは事実であり、それを意識した発言と思われます。一方、個別のロイヤルティ率は正確には開示できませんが、当社とパートナーとの契約は一部のパートナーとの間ではリリースに記載の通り、概ね1桁中盤から2桁前半にかけての段階的ロイヤルティです(段階的:売上高が大きくなるとロイヤルティ率も大きくなる、業界では一般的な契約)。個社による差はあるものの、ロイヤルティは当社にとって最も重要な将来の安定収益の要であり、一般的にこのレンジに収まるとご理解いただければと思います。
Q5: GLP-1作動薬についてファイザー社が自社の開発品(Danuglipron/ PF-06882961)採用した場合、競合となるPF-07081532の権利を取り返すのは難しいと思うがどうか?
A5: 個別の契約条件は開示できませんが、ファイザー社との契約も他社との契約と大きく異なることはない一般的なものです。一定の条件下で化合物の返還を求められるオプションが契約に含まれることは、業界において一般的なものだと理解しています。
Q6: 権利を持っているファイザー社の経口GLP-1作動薬(PF-07081532)の競合となる可能性が高いのが、イーライリリー社の経口GLP-1作動薬(LY3502970)と考えているが、欧州糖尿病学会年次学術集会(EASD2022)後などにブログで有効性などを比較をできないか?
A6: 以下にLY3502970との簡単な比較を記載します。一方で、それぞれ別々の臨床試験の結果であること、全てのデータが開示されているわけではないこと、投与期間等が違ことなどを踏まえ、内容は参考程度としてご覧いただければと思います。尚、GLP-1作動薬は投与期間が長い方が、効果は高くなります。
Q7: GLP-1作動薬全体の問題か、一部のGLP-1作動薬に限られるのか現時点では不明だが、既存のGLP-1作動薬は胆道癌が増える可能性が示されている。この点についての対策は講じているのか?
A7: PF-07081532はファイザー社が作成した化合物ですので、当社からの回答は控えさせていただきます。当社はStaR技術によって安定化させたGLP-1受容体、あるいはその構造データなどをファイザー社に提供し、それらを活用してファイザー社で作成されたのがPF-07081532になります。
- ムスカリン作動薬シリーズ(4)
Q8: ニューロクライン社から、M4作動薬のPh2試験のIND申請受理に伴うマイルストンの受領が発表されたが、マイルストン受領のタイミングが多いのであれば、Ph2試験が実際始まったタイミングで再度マイルストンを受領するのか?
(2)
A8: Ph2試験開始に関連したマイルストンは先日受領したIND申請受理に伴う30百万ドルのみになります。
Q9: M4作動薬、M1/M4作動薬、M1作動薬についての対象疾患、市場規模、患者等の重複についてのイメージは?例えばM1/M4作動薬のキサノメリンと比べ、統合失調症に対してはM4だけに作用することのメリットがあるのか?
A9: 今後の臨床試験結果などによりますが、M4作動薬とM1/M4作動薬は統合失調症、M1作動薬は認知症を対象として開発される可能性が高いと現時点では考えています。想定される市場規模のピークは、以下のコーポレート・プレゼンテーション内の潜在市場規模の資料をご参照下さい。M4だけに作用することのメリットは現時点では何とも言えませんが、同じくM4をターゲットとしている米cerevel社のCVL-231は、M1/M4をターゲットとしている米カルナ社のKarXTと同等か若干有効性が上回っているようにも見受けられる試験もあり(直接比較の試験ではないため厳密には比較できず、あくまでも参考)、様々な可能性を考えて、M4作動薬、M1/M4作動薬いずれの開発も進める方針であることは、ニューロクライン社から既に発表の通りです。
Q10: M1/M4作動薬は以前からあった化合物だと思うが、M1作動薬とM4作動薬が臨床入りしたのに対し未だに臨床入りしておらず、かつ臨床入りが来年までかかる理由は?
A10: 旧アラガン社にとって優先度が高くなかったことが主因です。本プログラムは2016年4月に前臨床段階で旧アラガン社に導出され2021年1月に当社に権利が返還されるまでの間、ほとんど開発は進められていませんでした。これは、旧アラガン社が認知症を対象としたM1作動薬の開発に注力していたことに加え、当時はまだM1/M4作動薬というメカニズムが統合失調症治療薬としてのポテンシャルがあることが不透明だったためです。その後、米カルナ社がM1/M4作動薬をベースにしたKarXTの開発を進め、2019年にPh2試験、2022年にPh3試験を成功させたことで、足元では開発を加速させています。
- アデノシンA2a拮抗薬(8)
Q11: アストラゼネカ社に導出したA2a拮抗薬の今後の方針についてのアップデートは?アストラゼネカ社のパイプラインからは消えているが、そーせいのパイプラインに記載されていることに何か意味はあるのか?(6)
A11: 引き続き、権利を再取得した場合の開発方針、ポテンシャル、潜在的な導出先を精査している段階であり、申し訳ないですが現時点でお話しできるアップデートはありません。当社としては返還後再導出の可能性があるため、パイプライン表には注記した上で残しております。返還には手間や時間も必要ですので、再導出の可能性を見極めた上で、アストラゼネカ社に返還を求めるかを判断したいと考えています。また、当社は他のGPCRと同様に、アデノシン受容体においてもA2aだけではなく、他のサブタイプの拮抗薬やデュアル拮抗薬なども同時に検討してきました。これがStaR技術でターゲットの構造が分かったうえで創薬する強みでもありますが、それらのプログラムの状況なども、返還を求める上では考慮する予定です。
Q12: 最近KW-6356(経口アデノシンA2A受容体拮抗薬)の開発が中止されたが、AZD4635(HTL1071)に影響はあるか?
A12: 多少影響する可能性はありますが、大きな影響は今のところ感じていません。がんや神経疾患に対し、アデノシンA2A受容体拮抗薬の開発がそこまで順調に進んでいないというのはこれまでもある程度分かっていたことであり、KW-6356の開発中止一つによって、大きく見方が変わるものではありません。
Q13: アデノシンA2b拮抗薬やA2a/A2bデュアル拮抗薬の開発は行わないのか?
A13: 具体的には申し上げられませんが、アデノシン受容体においても複数のサブタイプの拮抗薬やデュアル拮抗薬なども同時に検討してきました。これがStaR技術でターゲットの構造が分かったうえで創薬する強みでもあり、具体的なプログラムが進捗すればしかるべきタイミングで開示させていただきます。
- EP4拮抗薬(5)
Q14: Cancer Research UK(CRUK)は臨床費用を負担する代わりに、どのようなリターンがあるのか?(3)
A14: 基本的には臨床後期に開発が進むに従い一定のマイルストンを支払い、さらに上市に至ればロイヤルティを支払うことになります。ただ、CRUKは寄付や企業とのパートナーシップで資金を集めて活動を行う慈善団体で、営利団体ではありませんので、これらの金額は例えば我々が他社へのライセンスを行う場合と比較して、非常に小さい金額だとご理解いただければと思います。
Q15: Cancer Research UKがPh2aまでの臨床試験を実施することは決定したが、Ph2b以降の臨床試験は自社開発または免疫チェックポイント阻害剤を開発したメガファーマ各社と共同研究を行うのか?
A15: 大手製薬・バイオ企業へのライセンスを目指す予定です。がん免疫療法の領域でPh2b試験以降を自社で行うことは、当社の規模でがん領域に特化していない企業にとっては至難であり、現実的はないと考えています。
Q16: 小野薬品のEP4拮抗薬は臨床試験であまり良い結果が得られていないと思うが、貴社のEP4も同様にあまり期待できないのではないか?
A16: 小野薬品のEP4拮抗薬(ONO-4578)について判断を下すのは、時期尚早と考えています。ONO-4578に関して9月に発表された最近の論文(参考)では、患者約30名を対象とした小規模な試験ながら、ONO-4578 は良好な安全性プロファイルを示し、加えて重要なことに低用量で薬力学的効果を示し、今後の試験での用量選択をサポートするものでした。また同時に、我々のEP4拮抗薬は当社の独自のStaR技術をもとに受容体の構造を解いたうえで精密な創薬を行ったものである点も付け加えさせていただきます。
- その他の開発品(22)
Q17: SARS CoV-2 Mpro阻害薬の現在の開発段階や今後のスケジュール、会社としての期待度合いは?(9)
A17: 現在、前臨床候補化合物の創出を目指して創薬研究を行っている段階にあります。順調に開発が進んだ場合、適切なタイミングでより詳細な情報をお伝えしたく思いますが、競争も激化しているため当初より時間をかけてベストインクラスを狙える化合物を慎重に選定しています。また、ある程度のデータが揃った段階で、ライセンスアウトを検討していく予定です。
Q18: Biohaven社がファイザー社に買収されたが、CGRP拮抗薬の今後の開発方針や開発メンバーはどうなるのか?ファイザー社からのオフィシャルなコメントなどはあるか?(3)
A18: 他社による経営統合は非常にセンシティブなテーマであり、開発メンバーなども含めて当社からコメントはできません。ご存じの通り、買収時のファイザー社のリリースでは、ファイザー社が継承するCGRP関連プログラムの中に"A portfolio of five pre-clinical CGRP assets"とある通り、前臨床段階にある我々のCGRP拮抗薬はファイザー社に継承されます。また、コメントにもある通り、ファイザー社は開発品を含めてCGRPポートフォリオの価値を最大化したいとしていますので、我々から導出したCGRP拮抗薬の開発をファイザー社がより加速・前進させていくことを期待しています。
Q19: 提携パイプラインのうち長期間進捗が明らかでないもの(TMP301、CXCR4など)や共同出資先企業のパイプラインについて、提携先と交渉して具体的な進捗を開示できないか?また、共同出資先とそーせい
ヘプタレスとの関係を一覧にできないか?(2)
A19: アーリーなプログラムについてはやや難しいと考えますが、臨床段階にあるものでは可能な範囲で検討したく思います。具体的なプログラムについてアーリーな段階から進捗を頻繁に開示することは、品目にもよりますが時として潜在的な競合企業に対して逐次ヒントを与えるようなものであり、得策でないことがあります。臨床段階まで達すれば、各国の臨床試験のデータベース(例:ClinicalTrials.gov等)などに登録されますのでおのずと進捗が明らかになるのと同時に、一般的にその後に競合が追いかけたとしても5年以上は開発が先行していますので、そこまで大きな不利益にならないというのが背景です。尚、TMP301をライセンスしているTempero Bio社は現在Webページを準備中のようです(参考)。当社との関係の一覧については、とこかでお示しすることを検討したく考えています。
Q20: MGlu5 NAMのフェーズ2試験入りに時間がかかっているが、どうなっているのか?(2)
A20: 具体的な進捗はパートナーとの関係から開示できませんが、プロジェクトは順調に進んでいます。導出自体は2020年でしたが、我々が始めた2本のPh1試験(NCT03785054、NCT04462263)が完全に終了したのは2021年で、現在はそれを受けたPh2試験の準備を行っています。また、Ph2試験を始める前の段階で、将来的な商用生産に向けた効率的な製造方法を検証したり、臨床試験と並行して当局から求められる可能性のある動物データ等をあらかじめ取得したりしておくことは、比較的一般的な開発のプロセスになります。
Q21: GPR35作動薬は導出時に今後1~2年での臨床試験開始を見込むとしていたが、この見込みに変わりはないか?
A21: 多少の前後はあり得ますが順調に進捗しているプロジェクトであり、概ね見込みに変更はありません。
Q22: 抗PAR2抗体は別の適応症を検討していると以前説明があったが、パイプライン表ではアトピー性皮膚炎のままになっているのはなぜか?
A22: PAR2抗体はその作用メカニズムから様々な疾患への適応が考えられる開発品候補ですが、現状では明確には絞り込めておらず、また、アトピー性皮膚炎への適応可能性が完全に無くなった訳でもないことから、暫定的にアトピー性皮膚炎とさせていただいております。
Q23: APP13007、APP13002もパイプライン表などに載せられないか?Formosaへの株式譲渡で権利を持っているのはこの2剤だけか?
A23: 基本的にこの2剤になります。今後の収入も含めて売上高ではなく金融収益として認識されるなど、他のパイプラインと収益構造が異なるため、パイプライン表には載せることは適切ではないと現段階では考えています(参考)。
Q24: 抗生物質の効かない薬剤耐性(AMR)を持った菌で多数の死者が出ているが、これに対して医薬品を開発する可能性はあるか?
A24: 将来的に全くないとは申し上げせんが、現段階でGPCRに強みを持つ当社の創薬プラットフォームを有効に活用できる領域ではないと考えています。
Q25: ジェネンテック社、武田薬品と提携してから3年以上経ったが、前臨床に入るパイプラインはそろそろ出てくるか?
A25: 多くのプロジェクトが進行中ですが、ファースト・イン・クラスのターゲットも多く、もう少しお時間をいただくかもしれません。少なくとも2022年内に前臨床入するプログラムが出てくるのは難しい状況と思います。
Q26: 多くの戦略的提携(Captor社、Metrion社、Twist社などを含む)について、その進捗を少しでも報告できないか?
A26: 非常にアーリーなプログラムが多いため、中々進捗をご報告できない点をご理解いただければと思います。一方で、報告できる進展があればしたく思っており、例えば今年になってからも、PharmEnable社との進展(参考)やVerily社との進展(参考)などはご報告させていただいている通りです。
- 基礎研究等(6)
Q27: ヘプタレス社買収時やPeter社長時に力を入れていたプログラムの失敗率が高いイメージがあるが原因は?当時と直近でGPCR解析技術や理解についてどれほど差があるか?(2)
A27: 現在のライセンス品や自社開発品の一部は当時生み出されたものですので、一概に失敗率が高いとは考えていませんが、当社のGPCRの解析技術や化合物デザイン・最適化などの手法が大きく進歩しているのは事実です。これらの差を数値で表すのは難しいものの、例えばGPCRの解析においては元々のコア技術である結晶構造解析に加え、クライオEM電子顕微鏡やプロテインバインダーツールキット、化合物デザイン・最適化においては大手製薬などで経験豊富な人材の採用に加えDELスクリーニングなど新しいツールを駆使することで、継続的に質と生産性を高めていると自負しています。
Q28: ヘプタレスの創薬力だけだと上市薬になるための何かが欠けているように思うが、最近のAI関連の提携はそれを補うためのものなのか?
A28: 基本的にヘプタレス社の創薬力は極めて高く、上市薬を生み出すのに十二分な創薬力があると考えています。おそらく、これまで当社がライセンスした開発品における、Ph2試験前後での失敗(例:AZD4635)やバックアップ化合物への切り替え(例:HTL18318、BHV3100)などがご質問の背景かと思いますが、どれほど優れた創薬エンジンであっても臨床試験での失敗はつきものです。これは臨床試験の失敗の要因は複合的で、例えばそもそも狙うべきターゲット×疾患の組み合わせが悪かったことが後から判明した、競合薬が思った以上に進捗し勝つことが難しくなったなど、純粋な創薬能力以外にあることも多いためです。また、我々がバックアップ化合物への切り替えや、ひいては返還後の再ライセンスが他社に比べて多いのは、当社がStaR技術で構造を解析して創薬しているため、このようなバックアップ化合物が通常より作りやすいということや、契約時に返還の条件を規定していることに起因しており、他社であれば中止や塩漬けになるようなケースでも、バックアップ化合物等でレスキューできるという側面もあります。確かに、直近でのAI関連の提携は主に「最初のステップで正しいターゲットを選ぶ」という点に主に活用され、これはヘプタレスの創薬力をさらに高めると考えていますが、以上のような理由から現状で何かが欠けているとは全く考えていません。
Q29: コーポレート・プレゼンテーションのP28で、創薬プラットフォームの強化の所に「新技術で増強」と書かれているが「クライオ電子顕微鏡の新技術」とは?「プロテインバインダーツールキット」は自社開発の予定か?「DNAエンコードライブラリ」では、DyNAbind社以外との提携を予定しているか?
A29: P28では「クライオ電子顕微鏡」「プロテインバインダーツールキット」「DNAエンコードライブラリ」をそれぞれ新技術として、従来のStaR技術やSBDDに加えて使用していることを指しています。これらの新技術は、実際には当社がヘプタレス社を買収後から継続的に取り入れてきたものですが、一定の成果が上がり始めたことから今年になってから開示しました。「プロテインバインダーツールキット」は自社開発であり、「DNAエンコードライブラリ」は基本的にDyNAbind社との提携を指しています。
Q30: トランスレーショナル・メディシンを進めるうえで患者さんの臨床データは必要ないのか?その場合、どこから取得するのか?また、それに関連するCROの買収はあり得るか?
A30: 患者さんの臨床データは必須ではなく、また関連データあった方が望ましい場合も自社で必ず取得しなければならないとは考えていません。CROの買収の可能性自体は否定するものではありませんが、現在、特にCROに買収ターゲットを絞ってはいません。今年4月にリリースさせていただいた通り、Weatherden社との戦略的な提携などを通じてトランスレーショナル・メディシンや医薬品開発のノウハウを補強し、業界最高のトランスレーショナル・メディシン能力を確立していきます。これにより、前臨床と臨床のノウハウが有機的に統合され、効率的で効果的なPh1b/2a試験を実施し、開発品の価値を大きく高めていく考えです。
Q31: ターゲットバリデーションにおけるiPS細胞・オルガノイドの利用の予定はあるか?
A31: これらは創薬ツールとして一般的になりつつあるものなので、我々ももちろん外注なども含めて活用を検討しています。
●ライセンス契約について(13)
Q32: アッヴィ社との提携は新規で、既存提携のオプション権行使とは別という認識でよいか?昨年末から伸びていた契約が今回の契約か?(5)
A32: ご認識の通り別の契約になり、昨年末から交渉を行ってきたものになります。
Q33: 決算短信の業績見込みに「新規提携に伴う一時金を見込む」とあるが、アッヴィ社との提携を指すのか?それとも、さらに新たな提携を目指すのか?(2)
A33: 新たな提携を目指して常に複数のパートナーと交渉を行っています。今期は結果的に8月にアッヴィ社との提携が成立し、短信に記載している2022年12月期の見込みや、決算説明会資料に記載の「1つ以上の価値の高い提携の実行」は達成しましたが、より大きな成果を目指して事業を進めていきます。
Q34: Orexia社やTempero Bio社のような共同出資を伴う導出は一時金やマイルストンが少ないが、従来の導出や自社開発に比べてどの程度の収益が期待できるのか?
A34: 収益の期待値という意味では、どちらも大きくは変わらないと考えています。共同出資では、基本的に当社から導出した開発品のみに集中して開発を行うベンチャー企業の株式の20%弱を保有しますので、契約一時金やマイルストンは通常のライセンスに比べて少ない一方で、将来その会社が大成功した場合には、保有する株式から多くのリターンを得られます。ただ、株式の価値が高まるのは、そのベンチャー企業が上場して成長したり、大手製薬企業に買収されたタイミングとなりますので、それまでには一定の期間が必要になります。
Q35: 仮にCentessa社がOX2作動薬以外うまくいかなかった場合、Centessa社の持分1%とOrexia社の持分10%では、どちらが経済的なメリットがあるのか?
A35: Orexia社の持分10%の方が経済的なメリットがあります。契約一時金、マイルストン、ロイヤルティなどの経済条件はどちらの場合も変わりませんが、仮にCentessa社がOX2作動薬以外失敗した場合には基本的に「Centessa社の価値=Orexia社の価値」となりますので、持ち株の価値は1%と10%で10倍違うことになります。
Q36: アッヴィ社との提携で対象となるGPCRはアッヴィ社が指定しているのか?例えば、戦略的提携などで発掘されるGPCRが指定される可能性はあるか?その場合には、取り分が半分になる懸念があるのでは?
A36: ご認識の通りアッヴィ社の選定したGPCRがターゲットになりますが、戦略的提携のターゲットとは重複しないため、取り分が半分になる可能性はありません。戦略的提携も含め、パートナー間でターゲットと作用メカニズムの組み合わせは重複しないように設定していますので、戦略的提携のターゲットがアッヴィ社のような創薬提携で指定されることはありません。仮に指定された場合、基本的にはそのターゲット×メカニズムについては引き受けないか、別のライセンス契約になると考えています。
Q37: 提携・共同研究募集中プログラムの交渉状況はどうか?資産が陳腐化するリスク、あるいは再度バックアップから始める可能性はあるか?
A37: 交渉中のプロジェクトもありますが、ご報告していない通り具体的な進展はありません。資産が陳腐化するリスクは大きくはないですが、再度バックアップから始める可能性は状況次第ではあり得ます。資産が陳腐化しにくいのは、これらは当社だけではなく他社も大きくは注目してないターゲットであるため、競争が少ないためです。ただし、化合物の特許期間があるものはそれが短くなっていきますので、徐々に価値は減少します。一方で、新たな科学的な発見などで当該ターゲットが注目され、事業化や導出の目途が立つようであれば、我々がバックアップも含めた開発を進める可能性は否定しません。ご存じのように、我々は基本的にはStaR技術等で構造を既に解いた上で創薬していますので、当該ターゲットが注目されてバックアップの開発を行うとなれば、他社に対して一日の長があると考えています。
Q38: 今年になり武田薬品など早期段階の進捗のニュースも開示されるようになったが、7月が終わりほぼ開示がないのはなぜか?
A38: 情報開示の充実を目指し小さな進捗もできる範囲で開示する方針ですが、小さな進捗の場合には開示の可否は個別のパートナーとの話し合いになり開示できないケースも多い点、今期は7月末までにおいてはそもそも進捗が少なかった点、が開示の少なかった理由です。
Q39: ファイザー社やバイオヘイブン社との契約のように、一部の支払いに株式を利用したライセンスは検討しているか?株式を使うことでのメリット、デメリットはどう考えているか?
A39: あらゆるライセンスの取引形態について、常に検討の俎上に上げて考えています。大きく申し上げれば、相手企業の株式を受け取る場合のデメリットは基本的に一定期間売却できないためその間の株価変動リスクを負う点であり、逆にメリットは特に相手がベンチャー企業である場合、相手側がキャッシュを温存することで当社からの導出品の開発への投資がよりアグレッシブに行える点です。相手企業に我々の株式を持っていただく場合の注意点は、特定の製薬企業の持ち分が多くなりすぎて他の製薬企業が取引を控える状況にならないように持ち分をコントロールすること、逆にメリットは当社の安定的な株主となっていただける点です。
Q40: プライム市場への移行の進捗状況、会社としての方針は?(6)
A40: 2021年12月期にプライム市場移行の形式要件を満たしましたので、現在は2023年1Qのプライム市場移行に向けて準備を進めています。一方で繰り返し申し上げている通り、プライム市場への移行には形式基準に加えて東証による実質基準に基づく審査があり、移行可否は最終的には東証の判断次第になります。東証が最終的な判断を行うというのは一般的にもそうですが、当社のようなバイオベンチャーは東証プライム市場への上場の前例に乏しく、結果を明確に見通すのがより難しいという側面があるため、情報発信も含めて慎重に対応している点をご理解いただければと思います。
Q41: 東証プライムの移行に関して、東証への申請が完了した段階で情報開示する予定はあるか?
A41: 申請段階(上場が確定しない段階)での開示は今後方針を固めたいと思います。他社においてそのような例があることは承知しておりますが、プライム市場への移行を決定するのはあくまでも東証であり、当社がコントロールすることが難しい状況での開示になりますので、慎重に判断したいと考えています。
Q42: 一時、時価総額が1,000億円を切ったが、今期中に東証プライムへの上場を申請することは制度上可能か?
A42: 時価総額は将来のある期間の株価を基準に算出されますので、過去に一時的に時価総額1,000億円を下回ったことは問題ありません。
Q43: 企業買収とプライム昇格の優先順位はどちらが高いのか?
A43: どちらも当社グループの目指す重要な経営課題であり、重視して取り組んでいます。極めて低い可能性ながら、万が一この2つの時期がほぼ重なった場合にはどちらか一方を選ぶ必要があり、その際にはどちらが当社の中長期的な成長により資するかに基づき、経営判断を行うことになります。
●M&Aや後期開発品の導入について(9)
Q44: 買収について、候補先の選定状況、ターゲットの事業、買収規模、タイムラインなどを可能な限り開示できないか?(4)
A44: 企業買収については随時検討していますが、交渉事で相手もありますので回答は控えさせていただきます。申し訳ありません。適切な価格でよいパートナー企業を買収することが非常に大切であり、かつ株主の皆様の利益に最もかなうものと確信しています。指摘いただいたような具体的な情報を開示することは交渉等を不利にする可能性がありますので、ディールが確定するまではできるだけ出さない方針とさせていただきます。ご理解いただければと思います。
Q45: 日本での後期臨床品導入に関して、現時点で想定する上市時期、売上予想、導入費用、国内拠点を拡大予定などは?(2)
A45: 複数のターゲットを検討中であることに加え、相手のある次第の側面もあり鋭意探索中であり、良いものが見つかれば実行したいと考えていますが、上市のタイミングや売上等の規模は個別の導入品により異なりますので、申し訳ないですが現段階の回答は控えさえていただきます。ただ、我々は後期開発品の将来的な販売においては、少数精鋭でより外部の力を活用した販売戦略を念頭に置いており、その意味で国内拠点の拡大など、固定費の増加につながるような投資は今のところ考えておりません。海外で販売までを行うバイオ企業のような事業構造を想定しています。
Q46: 2021年に発行したCB(転換社債)は円建てだと思うが、円安による買収や導入への悪影響は?(2)
A46: 円安に伴い相対的な価値が減少していますが、全体的な市場環境を考えると買収や導入に大きく影響しないと考えています。例えばS&P バイオテクノロジー指数は年初から約30%減少しており、ターゲットとなりうる企業群の価値も同様に下落していること、また、このような株価の下落に伴い、特に中小型のバイオ企業は資金繰りの余裕が減っており、導出のニーズが高まっていることなどが背景です。
Q47: 企業買収や後期開発品の導入を今期中に行う可能性はあるか?
A47: いずれもターゲットを鋭意探索中であり、良いターゲットが見つかれば実行したいと考えていますが、今期中にはこだわってはいません。もちろん早い方がいいとも考えますが、より重要なのはベストな相手や開発品を見つけ、中長期的な企業価値を高めることだと考えています。
●株価について(10)
Q48: 事業が順調に進む一方で株価は低迷している局面があり、それに伴って被買収リスクも考えられる。現状の株価への経営陣の考えと株価対策、例えばM&A資金の一部活用による自社株買いなどについての考え方は?(7)
A48: 事業自体は非常に順調に進展していますので、期待される成長を実現していき本質的な企業価値を高めること、またマーケットとコミュニケーションを深めることを通じ、事業の本質的価値と株価動向のギャップを縮めていきたいと考えています。自社株買いや配当は当然将来の課題ではあるものの、現状の資金、特にCB発行を通じて調達させていただいた資金使途は公表の通りM&Aなどを通じた非連続的な成長に振り向けたいと考えており、それを実行したうえで市場の評価を仰ぐべきと考えています。
Q49: 株価が安定しない原因の1つに現在の株主構成の脆弱さがあるのではと考えているが、長期安定の機関投資家獲得に対する考えとこれまでの取り組みと今後の方針は?
(3)
A49: 長期的・安定的な投資戦略を取る機関投資家とは個別に対話を行い、当社事業について説明を行ってきましたし、今後も続けていく予定です。このような投資家は当社を深く分析してから投資を行いますので、継続的な対話が極めて重要になります。また、上場している市場区分も影響があると考えており、例えばあるデータベースによれば、東証プライム上場の企業の平均的な機関投資家比率は約50%であるのに対し、東証グロースでは約21%と大きな開きがあります(これらの数値はデータベースによって大きく異なりますので、絶対値ではなく比較としてご覧下さい)。当然、これらの機関投資家比率の背景には複合的な要因がありますが、東証プライムに上場していないと(あるいはTOPIXに含まれていないと)投資できない投資家がいるのも事実であり、東証プライムへの市場変更が達成できれば、機関投資家比率に対して一定のプラスの効果が見込めると考えています。
●事業戦略・マネジメントについて(6)
Q50: GLP-1作動薬について非常によいデータが出たことでヘプタレス社の化合物の価値が高まっていると思うが、それによる今後の経営戦略の見直し予定はあるか?(2)
A50: ヘプタレス社のStaR技術で精密な創薬が可能になることの証左の一つとしてとても喜んでいますが、これは当初から我々が目指していたことでもあり、それ自体で大きく戦略が変わることは今のところ考えていません。これまでの方向性通りPh1bからPh2aまで自社で開発し、その後に大手企業にライセンスすることでプロジェクトの付加価値を高めていこうと考えています。一方、将来的にGLP-1作動薬が上市され、仮にそのロイヤルティ収入が大きくなれば企業としての収益構造が大きく変わることも想定され、その場合にはより大きな成長に向けて戦略を見直す可能性があると考えています。
Q51: 事業の発展に伴う本社業務の増加に対し、人員や予算は十分か?現時点での本社の体制や規模について可能な限り開示できないか?
A51: 本社業務に関係する人員数は有価証券報告書に記載の通り21年末で30名となっており、前年同期の23名から増加しています。本社業務には主に経理財務、人事総務、法務コンプライアンス、内部監査、広報IR等が含まれており、効率的な人員体制の構築を常に意識しつつ、グループの事業拡大や東証プライムへの上場の可能性などを見据えながら、必要に応じて人員増強を行っていきます。
Q52: ニューロクライン社との提携などで功績を残したJames Taylor氏が退職したが、今後の事業開発部門の体制は?
A52: Dr. Marcus Messenger、Dr. Barry Kennyを中心とした体制になります。James氏は当社の事業開発で大きな役割を果たしていただきましたが、現在の2名も大手製薬企業(ファイザー、武田、リリー、テバなど)を中心に非常に経験豊富かつ、以前よりJames氏と同様に当社の事業開発を牽引してきました。先般のアッヴィ社とのディールの通り、今後も積極的に事業開発を推進してくれるものと期待しています。
Q53: 5月に研究スペースを拡張したが、今後の成長に必要な広さ(230名分のスペース)は確保できたのか?
A53: はい、当面の成長に必要なスペースは確保しました。これまでは英国ケンブリッジのグランタ・パーク内にあるSteinmetz Buildingに研究と管理の両方の機能が入っていましたが、手狭になってきたため、同じパーク内のCori
Buildingに管理機能を移し、Steinmetz Buildingは研究機能だけに特化することで効率化を図ることができました。
Q54: 今後の成長モデルや目標としているバイオ企業について、クリスCEO、野村CFO、マットRDヘッドの考えは?
A54: これは文章でご説明すると大変長くなり、また真意が伝わりにくい恐れもあるので、今後の説明会等で直接ご説明させていただくこととしたく思います。少々お待ちいただければありがたく思います。
●業績等について(5)
Q55: 2Qの赤字額は想定内か?今期も黒字見込み、また総経費は期初計画から変更はないか?(2)
A55: 年度の利益の見込みは開示していませんのでコメントは控えたいと思いますが、2Qの赤字やその金額については想定内です。当社の収入はこれまでも年後半に偏る傾向がありますが、これは特に新規提携などにおいて大手製薬企業の年度予算の〆である12月末が意識されることが要因の一つです。また、マイルストンなどについても時期的に均等に受領するわけではありませんので、実際に今期のように事業が比較的順調に進捗していたとしても、半年程度の期間で区切った場合にはほとんどマイルストンが発生しないこともありえます。総経費(研究開発費+一般管理費)は2Qの決算で開示させていただいた通り、主に為替とインフレの影響に伴い、105億円~120億円と従来予想から10億円ほど上振れさせていただきました。
Q56: 市場から厳しい評価を受けた16-18年ほどではなくとも、東証プライム移行後は赤字も含めた適切な範囲で先行投資した方が、中長期的により成長できるのでは?
A56: 基本的に同じ考えで、事業収益とのバランスを考慮しつつもメリハリをつけてアクセルを踏むことで飛躍したいと考えています。まず、前提としては黒字を維持する方針であり、当社のパートナーとのプログラムが増加・前進している現状においては、今後はこれまでよりは業績が安定しやすい状況だとは考えています。一方、ポテンシャルが大きい新たな成長ドライバーを得られるチャンスがあれば、それは当社にとって大きな成長機会になりますし、市場からも高く評価される可能性が高いと考えておりますので、将来的に思い切った投資も検討していきます。
Q57: 昨年からの研究開発費用の増加に対し、今般のM4作動薬のPh2試験開始のマイルストン(30百万ドル)では増分をカバーできていないと思うが、どのような判断で投資を増やしたのか?
A57: 当社の投資判断は、将来のポテンシャルに対して現時点の研究開発投資が適正か否かを、プロジェクトごとに判断しています。例えば、契約一時金や1つのマイルストンで投資金額がすべて回収できることも現実的にはありますが、より多くの収入が期待できるのは開発品の臨床段階が進み、さらに販売されてロイヤルティ収入となった段階ですので、パイプラインが開発初期~中期にある現時点においては、まだ将来に向けて多くの収入の芽を積み上げていっている段階にあります。また、ご指摘のM4作動薬について検討すべきは、本プログラムに関する過去の累積の投資金額に対する受領済み、あるいはこれから受領できる可能性がある収入ですので、今期の研究開発費の増加とは直接的な関係はありません。
Q58: 今後も含め配当金を出す予定はあるか?
A58: 中長期的には当然検討しますが、足元はより大きな将来リターンのための投資に集中する時期と考えています。成長を達成し、ロイヤルティ等で安定かつ十分な収益が上がるようになった段階で、配当について検討させていただきたいと現時点では考えています。
●その他(17)
Q59: 決算説明会での通訳の日本語が理解しづらい場面や、答えが質問に合っていなかった場面があったが、何とかならないか?(4)
A59: 同時通訳かつ専門的な内容であることによる限界があったと思います、申し訳ございませんでした。今後は、日本語で直接回答が可能なCFOの野村等がより積極的にフォローアップに入ることや、質疑応答セッションでは逐次通訳への切り替えなどの対応について検討いたします。
Q60: もう少しQ&Aの時間を増やし、機関投資家だけでなく個人投資家の質問にもその場で答えられないか?不公平では?(3)
A60: 時期的にどうしても複数社の決算説明会が同じ日に開催され、機関投資家・アナリストの皆様は限られた時間しかとることができませんので、現行の方針を継続したく思います。一方で、個人投資家の皆様からのご質問は、本Q&Aにて整理させていただくのと同時に、口頭での質問/対話が可能な個人投資家向け説明会を近日中に予定しておりますので、そちらへのご参加をお待ちしております。こちらのご案内まで、少々お待ちいただければと思います。
Q61: R&D Dayはいつ頃開催予定か?(2)
A61: 10月を予定しております。詳細が決まり次第ホームページにてお知らせいたします。
Q62: HP上に株価が表示されなくなったのはなぜか?(2)
A62: 表示には年間数十万の費用が掛かる一方で、Yahooファイナンスや証券会社等のWebページ、アプリなどで株価が確認できる昨今においては必要性が少ないと判断し、廃止することとしました。当社のHPの株価基本情報において、Yahooファイナンスのリンクを貼ることで代わりとさせていただきたく思います。
Q63: 説明会の開催時刻が17時で仕事と重なりゆっくり参加できなかった。時間変更や録画などを検討できないか?(2)
A63: 決算発表時刻、参加者のご都合、同業他社との重複回避などを勘案して時刻を設定していますが、全ての参加者の方のご都合に合うわけではない点は承知しており、申し訳なく思います。なお、説明会の動画は質疑応答を含めて、HPにアップロードしております。
Q64: 個人株主等から会社への個別の問い合わせへの回答について、定期的にブログ等で共有いただけないか?株主が情報を得ることができるだけでなく、IR担当の方が重複する質問へ回答することを減らせると思う。
A64: 個人株主様の個別のお問い合わせは、決算説明会で頂戴するご質問とほぼ重複しており、現在の限られた体制では決算説明会のタイミングに合わせた本Q&Aにて、代えさせていただきたく思います。将来的な方針としては、検討したく考えております。
Q65: 転職サイトでIRの責任者を募集していたようだが、野村さんはIRから居なくなるのか?
A65: CFOの野村はIR部を所管しておりますので、IRは引き続き野村が担当させていただきます。一方で、現在は野村がIR&コーポレートストラテジー部長を兼務しておりますが、今回のQ&Aへの回答に長い時間がかかったことなどからも、人員の拡充を進める方針です。
Q66: そーせいマグカップを愛用している、プライム上場の際はグッズ販売や長期株主へのグッズ優待をお願いしたい。
A66: 愛用いただき誠にありがとうございます!貴重なご意見としては賜りますが、グッズ販売や優待グッズはコロナ等で対面での株主総会などを控えざるを得ない状況が想定される中では実施の保証は出来かねます。申し訳ありません。
Q67: 田村さんの声が聞けないのは寂しい。決算説明会とは別でも良いので田村さん参加の会を開けないか?
A67: こちらは本人に伝えさせていただきます。メッセージをありがとうございます。