2025年9月17日水曜日

がん免疫療法候補薬HTL0039732/NXE0039732のP2a試験における被験者投与開始

皆様、こんにちはIRヘッドの都築です。


がん免疫療法候補薬HTL0039732/NXE0039732のP2a試験において最初の被験者への投与開始を発表しました(プレスリリース)。P1試験での良好な結果を得て、P2a試験に進むことになりました。

P1試験ではアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)との併用において、2つの異なるがん種での2例の部分奏効を含む有効性が観察されたことも報告でき、嬉しい限りです。

詳細結果は欧州臨床腫瘍学会(ESMO2025)で詳細結果が公表予定です(参考)。以下重要な点は3点に絞って報告させていただきます。


1)P1試験での有効性確認

→2つの異なるがん種での2例の部分奏効を含む早期の治験段階での有効性が確認できました。詳細結果はESMO2025で発表予定です。ESMO以降の説明会等において詳細データを可能な範囲で競合薬と間接比較できたらと思っております。


2)導出はP2a試験終了後を計画も経済条件に依存

→HTL0039732/NXE0039732は2022年7月にCRUK(英国王立がん研究基金)と提携し、CRUKがP1/2a試験の資金拠出、デザイン設計を担っております。そのためネクセラファーマとしては費用負担なく試験が進められるためP2a試験終了後の導出が経済条件を踏まえても最も良いタイミングであると考えております。一方でESMOでの詳細結果により好条件の交渉となれば導出タイミングは早まる可能性はあります。


3)P2a試験では4がん種に絞って実施

→P2a試験では、マイクロサテライト安定性(MSS)大腸がん(CRC)、胃または食道胃接合部腺がん(GOJ)、淡明細胞型腎細胞がん(RCC)、および転移性去勢抵抗性前立腺がんを対象にした 4 つのコホートが実施されます。


競合薬の動向

EP4拮抗薬で先行するのは小野薬品工業のONO-4578となります。2025年度中に未治療のHER2陰性胃がんに対するP2試験結果が公表される予定です。公表済みのデータでは大腸がんに対するP1試験結果が報告されており、全奏効率3.9%(2/51)、無増悪生存期間1.54カ月、全生存期間10.68カ月でした(参考)。



引き続きよろしくお願い申し上げます。


2025年9月8日月曜日

2025年12月期の第2四半期決算説明会Q&Aと決算後取材Q&A

皆様、こんにちは。IRヘッドの都築です。


先日は弊社の2Q説明会にご参加いただきまして有難うございました。Q&Aチャットにお送りいただいた質問への解答、またこちらがよりメインで記載させていただきましたが、その後の決算取材後のアナリスト・機関投資家とのMtgにおける質疑応答を整理しました。

再告知:9月9日(火曜)に第1回医薬・バイオ合同セミナーを開催予定ですので、是非ご参加いただけたらと思います。


パイプライン(自社)

1) 自社パイプラインで説明したGLP-1 ag、GIP ag/ant、Amylin ag、Apelin agの肥満、糖尿病以外の適応症拡大の可能性はありますか

はい、もちろん可能性はございます。先行する競合の経口GLP-1作動薬も適応拡大に向けた試験を進めており、当社が開発する経口肥満薬に関しても同様の適応拡大を狙う考えに違和感はございません。


2) クービビックの売上に関して塩野義製薬の決算資料で、上期予想12億円に対して1億円でした。通期予想93億円は本当に達成可能とお考えですか?情報交換はできていないのか?

塩野義製薬の売上げ見通しであり我々が言及することは難しいです。当社の今期売上予想40-50億円は主に製品供給による売上であり未達リスクは低いと考えております。12月以降の2週間処方制限解除以降の売上動向に当面は注目しております。塩野義製薬の営業人員自体も鳥居薬品買収含めて規模は拡大していると考えており、今後の売り上げ拡大に期待しております。また塩野義製薬とは営業レベル・マネジメントレベルで情報共有はできております。塩野義製薬は、1Q決算説明会において、会社計画93億円に対する進捗率に対する質問に関し、”当初、精神科と内科、両方での使用ということを思っておりましたが、内科領域のほうで思った以上に2週間処方というもののハードルが高く、その分、目標から未達となっております。 ただ使っていただいた現場の先生からは非常に入眠効果等々、高い評価をいただいておりますので、1度お使いいただくと他剤からの切替えも含めて、処方の拡大が図られております。 従いまして11月末の処方日数の制限解除をベースに、採用件数の拡大と、使用いただいた医療機関では処方の拡大という2方向での戦略によりまして、この目標を達成していく見込みを立てておるところでございます。”と言及しておりました。


3) 韓国のクラゾセンタン(ピブラッツ)ですが、保険交渉打ち切りで、実質韓国での販売はどうなりますか?

薬価交渉に関しては難航を極めたため、撤退する決定をしました。一方で韓国での既存薬ニモジピンとの血管攣縮に対する有効性は引き続き示すことができていると考えており、韓国での承認自体は得られていることから、自由診療などでの販売も含めて検討しております。論文でもクラゾセンタンの有効性は示すことができております。https://jkns.or.kr/journal/view.php?doi=10.3340/jkns.2024.0195


4) EP4拮抗薬に関してP2試験開始が2Hに変更された理由は?

契約上のマイルストンに到達していないためリリースできておりませんが、P2試験が開始する見通しに変更はございません。契約上のマイルストンの兼ね合いでリリースが遅れております。ClinicalTrials.gov上では既にP2試験が4がん種に絞られていることが公開されております(参考。ESMO2025でP1試験結果のデータも公表する予定であり、注目頂けたらと思います。 


5) ACT-1014-6470はIDORSIA側のパイプラインに記載がない。ネクセラ側としてもACT-1014-6470は導入予定もなくなったのか?

優先交渉権として4剤が存在していることに変わりはありません。一方で足元では独占的オプション権を有するLucerastatに関して競合薬の動向を踏まえながら協議を進めている状況です。


6) 今回肥満のパイプラインが更新されたが12か月と最近注力しだしたものばかりで、それ以前に開発していた未公開や提携品で前臨床入りが数年途絶えているのはなぜか?

今回肥満領域で7つのプログラムを開示しましたが、その他の領域でも複数のプログラムが進行中であり、開発が止まっているわけではありません。一方で研究開発費との兼ね合いから開発投資を過去以上にはできず、取捨選択が行われている実態もございます。また会社の戦略上、ファーストインクラスの候補を狙う戦略からより成功確度の高いベストインクラスを狙う戦略にプログラムも一部シフトしてきております。


7) GPR35作動薬は導出が進まない場合、契約一時金や浮いた開発費で自社で進めて価値を高める考えはあるのか?

GPR35作動薬に関しては、現状では提携に重きを置き交渉を進めております。背景には、GSK社が計画していたP1試験は当社からすると大規模な計画だったこともあり、自社開発にともなう研究開発費への影響を考えますと、提携の優先順位が高い状況です。進捗があり次第ご報告させていただきます


8) GPR52作動薬のオプションが行使されたあと、Ph2試験入りもしくはINDでマイルストンは設定しているのか?

契約条件にかかわるため開示できません。ベーリンガーとの契約一時金として25百万ユーロ、オプション権行使で60百万ユーロが設定されておりました。総額マイルストンも最大670百万ユーロであることも開示されております。


9) GPR52作動薬に関してベーリンガー社との間で何らかのコミュニケーションはあるか?

また、他のプレイヤーからの関心は寄せられているか?

ベーリンガー社とは、試験データや彼らの見解を含めて非常にオープンなコミュニケーションを継続しており、良好な関係を築いている。また複数の他のプレイヤーからも高い関心が寄せられている状況です。


10) EP4作動薬のインドメタシン負荷モデル治験が9月開始予定とのことだがPh2入りが今年度下期開始予定はかわらないのか?

開発計画に変更はございません。一方でEP4作動薬に関しては導出候補としても優先しております。既に複数社と交渉を進めております。導出が進めば我々から手出しの研究開発費も削減できるため、導出候補として優先順位高く進めております。


11) Lucerastatやほかの導入品の取得費用は決算的にどういう処理になるのか、高ければ赤字となってしまうのか?

このような後期開発品では、一般的に取得費用は無形資産に計上され、それが償却される形でP/Lに費用計上されます。償却期間は一般的に特許期間などで案分する形となるため、一時金自体の額にも寄りますが、P/Lに与える影響は比較的軽微であると考えます。


12) クービビックの原薬コストダウンによる利益増は大きいとのことだが数値面で言及はできないのか?

ロイヤルティ・原価低減による効果は契約内容にかかわるため非開示であり、数字での記載は難しいです。しかしながらイメージ図ではありますが、我々が資料として掲載していることも考慮いただき、大きく乖離していることはないとご理解もいただけたらと思います。2030年ビジョンに関しましては現状では少なくとも売上高300億円以上、利益率30%以上を示しております。


13) 少なくとも1品目を導入する方針とのことですが、具体的にはどのように進めていくのか?

引き続き年内に1件以上の導入を目標としております。導入候補としてLucerastatは挙がっていますが、それ以外にも有力な候補を検討しておりLucerastatに依存しているわけではありません。競合薬の動向次第では、Lucerastatの導入可能性が大きく高まると見込んでいます。また買収に関してはプラットフォームを拡大する方針は取っておらず、特に日本における事業開発の連携やシナジーの創出を重視して活動を進めている。


14) 国内の後期開発品については、GPCR標的なのか?それ以外でも柔軟に検討しているのか?

我々が優先しているのは利益率、自社販売網とのシナジーであり、GPCR標的に固執はしておりません。

 


15) クービビックに関して台湾、韓国のDORAの市場規模と競合状況を教えてください。

社内では競合状況のデータは確認できておりますが、我々の戦略の考えも踏まえまして非開示とさせてください。ただ競合優位性はあると我々は考えているとご理解ください。韓国ではP3試験が進行中で、26年前半にP3試験終了、27年上市の計画です。患者数は6501,100万人と推定されております。台湾ではHolling社と提携しており、26年半ばに販売予定です。患者数は400-500万人と推定されております。

韓国・台湾以外に関しても進捗をお待ちいただけたらと思います。

 

16) LucerastatCenerimodの日本での臨床試験の状況は?

LucerastatはグローバルP3試験の主要評価項目が未達であった開発品です。Cenerimodに関しては日本を含むP3試験が現在進行中です。LucerastatのグローバルP3試験の主要評価項目は未達でしたが、患者さまでのいくつかの改善もみられております。我々としては競合状況を踏まえながら、オプション権を判断します。その後の開発に関しては、日本の規制当局との協議が重要ではありますが、日本での少数例の追加試験は必要と考えております。

Cenerimodに関しては日本を含むP3試験が現在進行中です。20252月に当社は同剤の日本及びAPACの権利をViatris社に導出しており、Viatris社が開発を主導しております。我々は日本におけるCenerimodの承認取得時のマイルストンに加えて、ライセンス対象地域における純売上高に応じたロイヤリティを受領する権利を有しております。



パイプライン(提携)

1) ニューラクライン社に導出しているM4作動薬の適応拡大や他の化合物について長期毒性試験のマイルストンは設定があるのか?長期毒性試験の実施タイミングは?

契約条件にかかわるため開示できません。しかしながらムスカリンプログラムの契約では数多くのマイルストンが設定されていることは従前から示させていただいている通りです。長期毒性試験の実施タイミングはNeurocrineの開発戦略にかかわるため我々から言及することはできません。しかしながらM4作動薬における開発スケジュールは他のムスカリンプログラムでも同様の方向になると理解しております。


2)NBI-1117568のP3試験が主要評価項目が5週の設定と短くなったのはなぜか教えてほしい

P2試験において5週時点で最も大きな改善を示していたことは記憶に新しいですが、P3試験のデザインに関しては最終的にはFDAとの協議の結果によります。P3試験の主要評価項目が投与5週時点のPANSSスコアの変化量であることはNeurocrineがFDAと合意したエンドポイントとなります。ピボタル試験の2本共に同じ主要評価項目となっております。


3) M1/M4作動薬(NBI-1117570)P1は終了しているが、マイルストン収入はないのか?

マイルストンがないわけではなく、まだトリガーされていないとご理解ください。トリガーの条件は契約上非開示となります。マイルストンが達成された際には速やかに公表させていただきます。M4作動薬(NBI-1117569) M1作動薬(NBI-1117567)に関してもトリガー条件は非開示となります。しかしながら他のパイプラインと同様にマイルストン・ロイヤルティは設定されておりますので、進捗があり次第公表させていただきます。P1試験結果はNeurocrineが年内にも公表を予定しており、我々も注目しております。


4) TMP-301ORX450等がもし他社にサブライセンスされた場合、ネクセラファーマは契約一時金やマイルストンは受けれるのか?

契約内容に該当するため非開示です。ただ、サブライセンスや買収などが生じた際に、元々の経済条件は変化しないのが一般的です。


5) ファイザーとの提携から10年たつが臨床入りしていないターゲットについては返還されているのか?

契約内容に該当するため非開示です。Pfizerとの契約は2015年に開始され、その中にはGLP-1作動薬も含まれておりました。我々は今回、自社の経口GLP-1作動薬プログラムが開発中であることを初めて明らかにしました。


6) 出資先の持ち株比率を教えてほしい

2024年末時点でTemperoBio社の株式の約8.7%、Centessa社の株式の0.7%、Biohaven社の株式の0.03%を保有しております。コーポレートプレゼン資料の補足資料にも記載済みですのでご確認ください。

 

7) NBI-1117568の化合物名はいつ決定するのか?

Direclidineに決定しております。


8) Genetnechとの提携はアクティブなのか?

アクティブに進んでおります。進捗があり次第、開示可能なタイミングでご報告させていただきます。


9) OX2作動薬(ORX142/ORX750)の試験結果の内容および時期について

ORX750およびORX142の両試験は、2025年度中の完了を予定しております。

ORX750のP2a試験ではMWTおよびESSスコアが取得でき、ORX142は健常人対象のP1試験ではありますがMWT及びKSSスコアが取得可能なため、有効性および安全性についても議論可能と考えております。


10) Pfizer社によるPF-06954522の開発中止を受けて、同社と進行中のCCR6拮抗薬(PF’894)、MC4拮抗薬(PF’669)の提携は継続されるのか?

いずれの提携もPF-06954522とは無関係です。現在もアクティブに開発中との認識です。


11) 年内の学会ではどこに注目しているのか?

自社パイプラインではEP4拮抗薬のESMO2025での発表、競合も含めたデータという意味ではWorldSleep2025になります。EP4作動薬に関してはESMO2025上で演題タイトルが公開されております(参考)。オレキシン受容体作動薬ではWorldSleep2025におけるTAK-861、ALKS2680の臨床試験結果にも注目しております。ORX750に関しても演題登録されております(参考)。



 経営全体

1) 2030年と2035年までの中期および長期スケジュール表を提示してほしい

現時点で2030年までの途中のロードマップは開示できておりません。1Qからの解答から変更がなく恐縮ですが引き続き検討させていただきます。

2030年の姿に関して、現行製品300350億円に関してはピヴラッツ、クービビックの供給、クービビックのロイヤリティの売上が貢献します。クービビックは塩野義製薬の売上に依存する形ではございますが、我々としては心配はしておりません。2週間処方制限解除以降の動向に注目しております。

契約一時金・マイルストンの100150億円に関しては昨年も130億円獲得できており、凸凹はあるものの、このような水準感は持続できると思います。新製品の100-150億円に関しては、今年の達成目標に導入も示しており、進捗をお待ちいただけたらと思います。導入が示せた際には、今後の方針として別途しっかりと説明会も実施させていただきたいと思っております。


2) 日本での開発や販売は得意な他社に任せて、コスト削減のため機能は全て清算してはどうか?

我々は日本・APACのコマーシャル事業が今後の成長の牽引において不可欠なものと考えております。バイオベンチャーからバイオファーマ/バイオ医薬品企業への飛躍においてコマーシャル事業体制の獲得は必須であり、我々はイドルシアの日本・アジア事業の買収により達成できました。既存製品のPivlazは既に高いシェアを獲得しており、この収益力は特許満了(2030年、実際の後発薬の参入は早くて2031年)まで享受可能です。2024年より販売を開始したQuviviqの特許満了(2038年、実際の後発薬の参入は早くて2039年)は長く、さらに原価低減効果により2027年以降はさらなる利益率向上に寄与します。また我々は後期開発品の導入も考えており、その点でもコマーシャル事業は必須な事業という考えです。


3)今年度の黒字化が必須と思ってます。メガファーマのような潤沢な開発資金はありませんので、予算をうまくコントロールし今年度黒字を達成頂きたい

黒字化に関してはGPR52作動薬のオプション権行使が2025年中になくても達成できるように、コマーシャル事業・プラットフォーム事業におけるコスト削減含めた努力を続けております。オプション権行使が2025年中になかった場合でも、自社パイプラインの導出等による契約一時金により2025年の黒字化達成を目指しております。ただ、現時点で楽観的な見通しを前提に確約することは難しいことをご理解いただければと思います。


4)他社は日本市場への導入品を次々決めていっているが、競合して競り負けていないのか、遅れていて30年の目標に影響はないのか?

2030年ビジョンに変更はありません。導入に関しては我々はプロフィタブルな製品を導入することを最優先に考えております。導入しても利益率が低い製品であれば、中長期的な会社の成長にはつながらないためです。我々は2030年ビジョンに掲げる利益率30%以上を達成すべく、導入においても妥協せずに交渉を進めております。


5)過去に時価総額15位を目標にしていましたが、まだ目指していますか?目標を下方修正する予定は無いですか?

下方修正する予定はございません。自社品・提携品含めて着実に進捗しており、今後の臨床結果公表・マイルストンイベント等に期待しております。



その他

1) パイプライン表に関してHPとコーポレートプレゼン資料で差異があるのを対処してほしい

大変申し訳ありません。コーポレートプレゼンテーション資料が常に最新を反映しておりますが、HP上では更新されていないものがありました。深くお詫び申し上げます。

 

2)個人投資家向け説明会を強く希望します

年後半に6月に実施させていただいた形式で個人投資家様向け説明会を開催したいと考えております。8月には急遽の開催となり機関投資家・個人投資家の皆様にご迷惑をおかけしましたが、肥満関連の説明会も開催させていただきました。今後もイベントの際には説明会を個人投資家様も参加できるようできる範囲で開催させていただけたらと思っております。

 

3) 株価対策としてアピールしている機関投資家との面談に関して意味はあるのか?投資家は買いたければ面談などしないのではないか?

継続的な情報提供があってこその機関投資家比率の上昇に寄与すると考えており、引き続き現在のスタンスは継続させていただきたいです。機関投資家がポートフォリオに組み込むかどうかは各ファンド基準、マネージャー特性に依存するため、Mtg後にすぐに組み込まれるかどうかはもちろんわかりません。機関投資家のポートフォリオに組み込まれることは一朝一夕でできるものではございません。一方でファンドは四半期ごとに組み替えられることや、政治経済の動向によるセクター間のパフォーマンスから組み替えが実施されることは多くあります、その際にネクセラファーマというバイオ医薬品企業を知ってもらっているかは非常に重要な要素となります。そのため機関投資家との定期的なMtgは非常に重要であると考えております。また長期で保有していただける個人投資家様の獲得も重要であり、引き続き機関・個人投資家様とのコミュニメーションの機会は増やしていきたいと考えております。

 

4) 機関投資家に株式を大量売却されている件についてどのように考えていますか?理由は開示できますか?

開示されている通り機関投資家の大量保有報告で割合が減少したことが発表されておりました。繰り返しとなり大変恐縮ですが、我々としてできる一般的な対応は、直接コンタクトを取り再度会社の事業ポテンシャルについて語るということに尽きると思います。

一方で機関投資家が株式を売却することはもちろんございます。その背景の中では、会社全体としてのポートフォリオチェンジ、そもそも地域からの撤退なども往々にしてございます。そのような際には我々の対処は難しいですが、しっかりと事業のポテンシャルを説明するに尽きると思います。


5)海外投資家からのコンタクトは増加していますか?

はい、増加しております。Centessa社、Pfizer社、Neurocline社をカバーされている海外投資家の方々が多く、M4作動薬「NBI’568」の第3相試験開始に伴い、弊社にも関心が寄せられている状況です。


6)合同説明会を開催する意図を教えてください

ネクセラファーマを含めた医薬品・バイオ業界を活性化させたいという思いが前提ですが、ネクセラファーマにとっては認知度向上に大きく寄与すると考えております。私自身対面の個人投資家説明におけるネクセラファーマの知名度という点の課題を認識しております。他の医薬・バイオ企業と合同セミナーを組むことで、他の医薬・バイオ企業の抱える機関投資家・個人投資家へもつながることが可能となると思っております。また参加者にとっても説明会が連続で視聴できることでこの業界のビジネスモデルを理解する上でも大いに役立つと考えております。参加企業全てにとってWinWinなイベントであると思っており、今後も継続させていただきたいと思っております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年8月20日水曜日

第1回バイオ・医薬合同セミナー開催のお知らせ

みなさん、こんばんは、IRヘッドの都築です。

第1回バイオ・医薬合同セミナーを開催いたします(参考)。第1回はネクセラファーマ株式会社、株式会社ヘリオス、JCRファーマ株式会社、ペプチドリーム株式会社の4社が登壇します。バイオ・医薬業界の活性化を目指した新たな試みであり、機関投資家・個人投資家の皆様のご参加をお待ちしております。


<開催概要>

開催日時

2025年9月9日(火)17:00 – 19:00 

※各企業25分程度のプレゼンテーションを予定


 登壇者

17:00~17:10    ネクセラファーマ株式会社   IRヘッド 都築伸弥

17:10~17:35 ネクセラファーマ株式会社 執行役CFO 野村広之進

17:35~18:00 株式会社ヘリオス 代表執行役社長CEO 鍵本忠尚

18:05~18:30 JCRファーマ株式会社 経営戦略部長 川田直紀

18:35~19:00 ペプチドリーム株式会社 IR広報部ディレクター 沖本優子


 対象参加者

 機関投資家、個人投資家

※定員は最大1000名


開催方法

 Zoomウェビナーによるオンライン開催

以下より事前登録をお願いいたします。

登録用URL:https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_nk-4JMHsQY6-XBAlylLncg#/registration

<質疑応答について>機関投資家、個人投資家の皆様はZoomのテキストQ&Aにてそれぞれご質問いただけます。時間内に全てのご質問にお答えできない場合がありますこと、あらかじめご了承ください。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

株主限定レポートの配信開始

みなさん、こんばんは、IRヘッドの都築です。

株主限定レポートに関して第1回目の配信を開始しました。2025年8月18日時点までに個人投資家向けサイトでご登録頂いた株主様を対象にお送りさせていただきます。医薬・バイオ業界をより広くご理解いただくための業界動向レポートとなっております。医薬・バイオ業界に関する政策動向、他セクター含めたパフォーマンス動向も記載しております。


配信登録の際、住所(証券口座で登録された住所)、氏名等が25年6月末日の株主名簿に記録された内容と一致している方(株主様であると確認ができた方)にのみ配信しております。一致していない場合は配信登録されません。ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

※新たに株主様となられた方の登録は、25年12月末日の株主名簿反映後までお待ちいただきますようお願いいたします。今後ご登録いただく際には、住所、氏名(フルネーム)全てご記載頂くようお願い申し上げます。また、途中で株主様ではなくなられた場合は、メール配信を停止させていただきます。

引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年8月8日金曜日

2025年12月期の第2四半期決算を発表しました

 みなさんこんばんは、IRヘッドの都築です。


本日8月8日(金)に2025年期第2四半期の決算を発表いたしました。

決算ハイライト

決算短信

決算説明会資料

最新版のコーポレートプレゼンテーション(8/8更新)

以下ポイントを絞ってご説明します。

 

主要決算数値

詳細な数字は決算短信(リンク)をご覧いただければと思いますが、売上高150.9億円(昨年は127.2億円)、営業赤字27.6億円(昨年は36.5億円の赤字)、コア営業利益は3.6億円(昨年は11.8億円)となりました。

ピヴラッツ・クービビックの売上貢献、ニューロクライン社との開発品M4作動薬NBI’568のP3試験開始マイルストン15百万米ドル、センテッサ社との開発品ORX142のP1試験開始マイルストン4.8百万米ドルなどにより収益は増加、費用面では研究開発費が増加しました。研究開発費の進捗率は高めに見えますが、下期の圧縮により年間予想120-140億円は据え置いております。

【売上高、営業損益・コア営業損益(決算短信P5コーポレートプレゼンテーションP46)】



【決算のブレークダウン(コーポレートプレゼンテーションP47)】



コマーシャル事業(NPJ/NPK)はピヴラッツの堅調な売上(58.1億円)、クービビックの売上貢献(15.9億円)、1Qに続き販管費のコントロールによりコア営業利益は約33.2億円(前年同期比+29.1億円)と大きく改善しました。

プラットフォーム事業(NPC/NPU)は主に研究開発投資の増加が寄与しコア営業利益は約-29.5億円(前年同期比-37.2億円)となりました。研究開発費は下期の圧縮により年間予想120-140億円は据え置いております。

ノンコア費用はIPJ/IPK買収に伴う非現金もしくは一時的支出費用は改善し約31.2億円(前年同期48.3億円)となりました。全体として研究開発費の進捗率が高く見えますが、下期圧縮で想定に変更はございません。1Qに引き続き特にコマーシャル事業の堅調さが際立った決算だったと思います。


【ピヴラッツの売上状況(決算短信P6コーポレートプレゼンテーションP21)】



ピヴラッツは売上高58.1億円(前年同期比7.6%増加)と通期計画(130140億円)に対し順調な進捗を示しました。例年4Qに患者数が増える傾向にあり、通期計画達成に対する懸念はありません。


2025年に見込まれるイベント

2025年に見込まれるイベント(コーポレートプレゼンテーションP14P14)】

 






2Q以降における開発進捗では、M4作動薬NBI-1117568NBI'568)の1本目のP3試験開始が報告されました(2025年5月)。既に2本目のP3試験に関してもClinicalTrials.gov上に掲載されており、ニューロクライン社の説明会では患者スクリーニングが開始されたと報告されておりました(ブログ)。下期にはNBI'568の双極性障害に対するP2試験開始、M1/M4作動薬NBI'570の統合失調症に対するP2試験開始も予定されております。

患者対象の臨床結果としては、自社開発品EP4拮抗薬NXE’732P1b試験含め引き続き最大6品目の結果公表が期待されます(コーポレートプレゼンテーション:P14)。EP4拮抗薬NXE’732はESMO2025(2025年10月)での臨床結果公表が予定されており、既にタイトルも公開済みです(参考)。

ファイザー社との経口GLP-1作動薬PF'522はポートフォリオ変更(安全性上の問題ではない)により中止にはなりましたが、代謝性疾患でのEli Lillyとの提携進捗に加え、自社開発品で肥満領域の7つのプログラムが開示できたことを嬉しく思います(8月6日説明会資料)。昨日肥満薬ではEli Lilly/中外製薬が経口GLP-1作動薬orforglipronのP3試験(ATTAIN-1試験)の結果を発表しましたが、注射剤を上回る有効性は示せませんでした。今後、注射剤の有効性を超える経口剤にさらに注目が集まることを想定しております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

 

2025年8月6日水曜日

肥満領域パイプラインに関する緊急説明会の開催通知

皆様、おはようございます。IRヘッドの都築です。

昨日Pfizer社が経口GLP-1作動薬PF-06954522をパイプラインから削除する発表をしました。本発表を含めて、緊急説明会を8月6日午前10時より開催いたします。急な開催で申し訳ありませんが、詳細はプレスリリースをご覧ください。


件 名:【4565】ネクセラファーマ 肥満領域に関する会社説明会

日 時: 2025年8月6日 (水) 10:00~11:00

会 場: Zoom(https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_sVHUq5dkQOuZ60rp0kr2Ow

出席者:
・CFO  野村広之進
・CSO  兼  Nxera Pharma UK社長 マット・バーンズ

サマリー
  • 当社は本日、過去12カ月間で注力してきた、複数の肥満症に対するパイプラインの立ち上げについて正式に発表
  • これらは、当社が最も得意とするGPCRターゲットとした創薬であり、ファイザーが中止したPF-06954522とは異なる、GLP-1作動薬がその中心
  • GIP、アミリン、アペリン受容体に対する低分子創薬などを含め、合計7つの開発品が含まれる
  • 当社は今後、PF'522も含めたPfizer社が発見・保有するGLP-1作動薬の開発方針について協議を開始する予定
  • 当社はこれまでにも、武田薬品、AstraZeneca、GSK、Allergan、Teva等で過去に権利再取得に成功している

当社は肥満症関連のターゲットに1年ほど前から注力しており、PF-06954522の開発中止、そしてそれが安全性上の問題でないことは残念な反面、本日晴れて自社開発の取り組みの一部でも発表できることを嬉しく思います。また我々はPfizerと協議も開始する予定です。

引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年7月31日木曜日

ニューロクライン社の決算が発表されました

 皆様、こんにちはIRヘッドの都築です。

ニューロクライン社の決算が発表されました。当社に関わるところをご紹介します。


ニューロクライン社(プレゼンテーション資料はこちら

決算発表から大きく2点、新しい話がありました。

  1. M4作動薬NBI-1117568(NBI'568)の2本目のP3試験は2025年Q3に開始予定
  2. 米国時間12月16日にR&D説明会を開催予定で、M4作動薬NBI-1117568のP2試験の追加データを発表予定。またM4作動薬NBI-1117569、M1作動薬NBI-1117567、M1/M4作動薬NBI-1117570のP1試験結果も2025年後半に発表予定

1.では既に最初のP3試験が開始されております。ニューロクライン社は20施設程度で実施予定としていますがClinical Trial gov上(7月31日時点)で既に11施設の登録が確認できております。説明会では2本目のP3試験に関して患者スクリーニングは既に開始したと言及しておりました。

2.ではNBI'568以外の3つのムスカリンプログラムのP1試験結果が初めて共有される形となりますので、我々も特に注目したいと思います。

上記以外の進捗では、引き続き2025年2HにNBI'568の双極性障害対象のP2試験、NBI'570の統合失調症対象のP2試験が開始予定であると示されました。



引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年7月29日火曜日

クービビックに関する質問への解答

 みなさん、こんにちは、IRヘッドの都築です。

クービビックに関して質問が多数寄せられており、こちらで回答させていただきます。


1)25/12期売上予想40-50億円の達成確度は?

→当社の25/12期予想40-50億円(製剤供給+ロイヤルティ)の売上の大部分は製剤供給によるものが大きいです。そのため大きく下振れるようなことはないと考えております。26/12期においては製剤供給に加え、2週間処方制限解除に伴う売上増加によるロイヤルティ収入にも期待しております。


2)中央社会保険医療協議会薬価算定組織の議事録内容に関しての当社の見解は?

→議事録自体は事実です。しかしながらこれらの内容故に、弊社は契約スキームを塩野義製薬による単独販売(販管費の低減)、ネクセラファーマは製品供給を担当するビジネスモデルに変更した経緯があります。以前のスキームでは2030年ビジョンに掲げる利益率30%超えはクービビックでは難しい状況でしたが、契約変更により我々は2030年ビジョンに見合う利益率を確保できる製品とできたと思っております。特に原価低減効果は2027年以降ですが、こちらも契約スキームを変更したが故にできたことです。議事録自体のコメントは事実ですが、その内容は過去の契約条件での見通しであり、そこから大きく契約が変更していることをご理解ください。利益率に対する懸念は我々は現在しておりません。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年7月28日月曜日

塩野義製薬の決算が発表されました

みなさんこんばんは、IRヘッドの都築です。

塩野義製薬が決算を発表しておりますので、クービビックに関してコメントさせて頂きます。提携品のパイプラインアップデートも報告させていただきます。


塩野義製薬(決算説明会資料はこちら

決算説明資料ではクービビックの25年度1Q実績が発表されました。予想売上高は93億円(上期12億円、下期81億円)に対し、売上高は1億円でした。進捗率は低めですが、引き続き2週間処方制限解除以降の浸透が重要と考えており、塩野義の決算説明会でも同様のメッセージが示されました。塩野義製薬の25年度(25年4月~26年3月)と当社の25/12期(25年1月~25年12月)は完全に期間は一致していませんが、引き続き当社の売上予想40-45億(製剤供給+ロイヤルティ収入)は十分達成可能と考えています。




Pfizer社との開発品PF-07258669(MC4拮抗薬)に関して4本目となるP1試験がClinical trial gov上に掲載されました。栄養失調のリスクがある人を含む高齢者が対象の試験です。副次評価項目には体重の変化率が設定されております。アップデートのなかったMC4拮抗薬ですが、試験の進捗が確認され、対外的に示せたことは嬉しいことでした。Pfizerの決算発表は米国時間8月5日に発表予定であり、提携品3品目の進捗のアップデートがあるかに注目しております。

弊社決算は8月8日引け後、決算説明会は8月8日17時開始予定です。
引き続きよろしくお願いいたします。

2025年7月10日木曜日

6月26日個人投資家様向け説明会 Q&A

 皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。


先日は弊社の説明会にご参加いただきまして有難うございました。

質問へのご解答が遅くなりました。説明会中やアンケートなど、口頭・テキスト・メールなどでいただいた100件近くのご質問・ご意見・激励などのうち、当日の説明会ではお答えすることができなかった質問の中で重複を整理した以下の41件についてお答えいたします。また一部ではございますが、説明会以降お寄せ頂いた質問にも合わせて解答しております。当日の動画・資料は下記サイトから閲覧可能です。

資料

動画


説明会でご質問頂いた内容の補足

・クービビックの原価低減効果の時間軸は?

近い将来との発言にとどめておりましたが、2027年以降とご理解ください。2027年以降よりイメージ図で議論させていただいた収益獲得が可能という形です。クービビックの国内での特許期間は2038年を想定しております。

AI創薬における進展の開示は?

AI創薬では弊社はPrecision Life社とAntiverse社と提携し、アクティブに進捗しております。Precision Life社との提携では、自己免疫疾患領域における潜在的な薬剤ターゲットのリストを特定、現在これらのターゲットに対して実験的検証をしております。Antiverse社との提携では、最初のターゲットに対するGPCR抗体リードパネルの作成がほぼ完了しております。

 

 

パイプライン(自社)

1) 御社の強みであるGPCRに特化した創薬プラットフォームNxWaveの具体的な優位性を示してください。

弊社の創薬プラットフォームで最大の強みはGPCRと呼ばれる薬の標的の構造(鍵穴)をクリアに解析し、その構造(鍵穴)にはまる薬()を見つけ出す能力だと考えます。他社よりも洗練された薬()をみつけることができることで、ファースト・イン・クラスの治療薬開発を進められるのみならず、既に薬のある領域ではベスト・イン・クラスの治療薬開発も可能となっております。このような強みがある上に大手グローバル製薬と提携、それによる成果も出てきております。ムスカリンプログラムのM4作動薬NBI’568P3試験が進行中ですが、同剤が成功した場合には、他のムスカリンプログラムに関する注目度も上がると考えております。

 

2) クービビックに関して台湾、韓国のDORAの市場規模と競合状況を教えてください。

社内では競合状況のデータは確認できておりますが、我々の戦略の考えも踏まえまして非開示とさせてください。ただ競合優位性はあると我々は考えているとご理解ください。韓国ではP3試験が進行中で、26年前半にP3試験終了、27年上市の計画です。患者数は6501,100万人と推定されております。台湾ではHolling社と提携しており、26年半ばに販売予定です。患者数は400-500万人と推定されております。

韓国・台湾以外に関しても進捗をお待ちいただけたらと思います。

 

3) 創薬段階のパイプラインがWave2に入ってますが、GPR35作動薬が入っていないのはなぜでしょうか。phase1の規模が大きいので提携相手が決まらないともう進まないのでしょうか

GPR35作動薬の開発が中断されているわけではなく、現時点ではWave2に入れていないという状況です。

弊社では、研究開発費を一定水準内に収める努力のため、自社開発パイプラインは優先順位を決めて開発しております。現在3(EP4作動・拮抗薬、GPR52作動薬)が中心となります。

 

4) EP4 拮抗薬とEP4作動薬ではどちらの導出が優先されますか?

導出活動は相手次第ではあるものの、弊社としてはEP4作動薬が導出候補としては優先しております。EP4拮抗薬に関してはP2まで実施できる資金を既にCRUKで確保できております。P2実施後のほうが経済条件が良いことは一般的に言えますので、その方針で進んでおります。

もちろんP1試験結果によりP2試験後並みの経済条件を提示いただくようなことがあれば導出という可能性もあると思います。

これらの背景のためEP4作動薬の導出の優先順位が高く、既に複数社と交渉を進めております。

 

5) GPR52 作動薬の臨床試験の状況を示してほしい。

現在試験が2本進行中です。各々104(最大)24名の試験です。どちらも健常人対象の試験ですが、24名の試験では健常人ではありますがカフェインチャレンジ試験を実施中です。その試験の終了予定は202511月となります。オプション権行使のタイミングはベーリンガー社次第ですが、104名の試験結果で行使するならばより早く、またカフェインチャレンジ試験も観察期間が長い試験ではありませんので、年内の行使もあると考えております。しかしながらベーリンガー社次第というところはご理解いただけたらと思います。進捗があり次第、しっかりと公表させていただきます。

 

6) クービビックの日本での適用拡大について現在の考えと、適用拡大する場合のどのようなステップやどの程度の期間が必要なのか示してほしい

現時点で会社からコメントできることはありません。ただクービビックは当社にとって収益面でも非常に重要な製品であり、特許満了も2038年とかなり先です。この期間をさらに伸ばせる可能性があることはメリットであると考えております。

 

7) ピヴラッツの日本での特許期間はいつですか?

特許期間満了は2030年ですが、国内での後発薬参入は早くて2031年ごろからになると思います。

 

8) 塩野義製薬の発表によるとクービビックの2024売上は計画30億円に対し実績8億円の進捗であった。塩野義製薬に理由を確認しているか?また対策について協議など行っているのか?

計画と実績の差に関しては、25/3期の当初予想が強かったということではあると思います。双方で計画を共有し進めております。現時点では2週間の処方制限がある中で売上高としては伸びにくい現状は理解しております。本格的な売上貢献は26年以降の2週間処方制限解除以降となると思いますのでそこに当面は注目しております。塩野義製薬は鳥居薬品・JTも買収したことでセールスの数も大きくなっており、十分に既存企業と戦えると我々も考えております。当社の今期売上予想40-50億円は製品供給が大部分を占めるため、下振れるリスクも低いと考えております。

 

9) 御社のパイプラインの中で「アカデミアまたは製薬企業等との提携を目指す」のうち、製薬会社等から引き合いがあったものはあるのですか?

前臨床段階のものでも複数企業から話は来ています。ムスカリン作動薬の2021年の導出の際もそうでしたが、特に直近で新たなブレークスルーがあった疾患領域やターゲットでは、突然オファーが増える傾向があります。複数企業から引き合いが来ている企業は国内バイオ企業ではかなり稀であると思います。

 

10) 将来的にクービビックの薬価が下がることを鑑みると原価低減しても利益に大きく寄与しないのではないか

契約の詳細は差し控えますが、薬価低減と製品供給価格は連動していないため、原価低減効果の利益が棄損されることはありません。その点でも原価低減効果は非常に重要な要素です。説明会では近い将来と申し上げましたが、これは2027年以降から寄与してくる話とまで開示させていただきました。

 

11) Lucerastatのオプション権行使に関する進捗は?

競合状況を踏まえて社内で検討しております。進捗があり次第ご報告させていただきます。

 

12) LucerastatCenerimodの日本での臨床試験の状況は?

LucerastatはグローバルP3試験の主要評価項目が未達であった開発品です。Cenerimodに関しては日本を含むP3試験が現在進行中です。LucerastatのグローバルP3試験の主要評価項目は未達でしたが、患者さまでのいくつかの改善もみられております。我々としては競合状況を踏まえながら、オプション権を判断します。その後の開発に関しては、日本の規制当局との協議が重要ではありますが、日本での少数例の追加試験は必要と考えております。

Cenerimodに関しては日本を含むP3試験が現在進行中です。20252月に当社は同剤の日本及びAPACの権利をViatris社に導出しており、Viatris社が開発を主導しております。我々は日本におけるCenerimodの承認取得時のマイルストンに加えて、ライセンス対象地域における純売上高に応じたロイヤリティを受領する権利を有しております。

 

13) GPR35の提携交渉についてはどうなっているのでしょうか?

前回までの説明では自社開発・提携双方を並行して検討していると回答しておりましたが、現状では提携に重きを置き交渉を進めております。背景には、GSK社が計画していたP1試験は当社からすると大規模な計画だったこともあり、自社開発にともなう研究開発費への影響を考えますと、提携の優先順位が高い状況です。進捗があり次第ご報告させていただきます。

 

14 ) 優先権を持っているIDOR-1117-2520のターゲットは非開示となっているがIDORSIA側でCCR6アンタゴニストとなっている。Pfizerとの導出品と被るのは大丈夫なのか?

優先交渉権はPfizerとの提携品の進捗状況踏まえて判断いたします。IDOR-1117-2520のターゲットは、今年初めにCCR6として科学論文で開示されました。 IDOR-1117-2520に対する当社の優先拒否権/交渉権は、APAC(中国を除く)地域のみにあります。我々はPfizerとの提携品CCR6拮抗薬の進捗状況と独占期間を考慮し、判断する予定です。

 

 

パイプライン(提携)

1) ニューラクライン社に導出しているNBI-1117568が上市出来たとすると、想定するネクセラファーマの時価総額はどのくらいでしょうか?

我々が時価総額を提示することはできません。申し訳ありません。しかしながら、仮にCobenfyのような予想となると最大の市場規模は7,000億円にも上る予想となります。我々は1桁後半から10台半ばのロイヤルティを獲得できる契約ですので、仮に10%程度としてもピーク売上高ベースで700億円程度のロイヤルティ収入が見込める形となります。日本に上場する製薬企業の、税引後利益に対する時価総額の倍率(PER)は、概ね15~20倍となっております。これに対して成功確率を考え、全社のFCFを考慮して皆様にお考えて頂く形になるかと思います。

 

2) Verily社との提携の現在の状況を詳しく教えていただきたい

Verily社とは20221月に免疫関連疾患の開発で提携しており、アクティブに開発が進んでおります。提携から発見されたターゲットについて、アーリーですがその後開発に進んでいます。今後、何か発表できる進捗が出てきたら皆さまにお知らせしたく思います。

 

3) M1/M4作動薬(NBI-1117570)P1は終了したように思われるが、マイル収入はないのか?

マイルストンがないわけではなく、まだトリガーされていないとご理解ください。トリガーの条件は契約上非開示となります。マイルストンが達成された際には速やかに公表させていただきます。M4作動薬(NBI-1117569) M1作動薬(NBI-1117567)に関してもトリガー条件は非開示となります。しかしながら他のパイプラインと同様にマイルストン・ロイヤルティは設定されておりますので、進捗があり次第公表させていただきます。

 

4) M4作動薬に関して導入して日本で開発する可能性は?

当社はムスカリンプログラムではM1作動薬のみ日本の権利を保有しております。ニューロクライン社の開発状況に合わせて我々もプランを策定していくと思います。

 

5) 海外の導出先ではムスカリン受容体M1,M4及びM1/M4などの治験が進行していると聞きます。これらの治療薬の米国等における承認確率と時期を教えて下さい。

M4作動薬はP3試験が進行中です。最初のP3試験の終了時期は2710月と予定されており、このようなタイムラインで進んだ場合上市時期は28年以降となると思います。一方で、現在ムスカリンプログラムで統合失調症のP3試験を進めているのは当社のみであり、競合状況を考慮すれば患者のリクルート自体は数年前よりも加速する可能性はあると考えております。その場合は結果公表時期、上市時期は早まる可能性はあると思います。それ以外のパイプラインもP3試験がどのタイミングで始まっていくかに依存します。進捗をお待ち頂けたらと思います。

 

6) ORX142P1開始でマイルストンはありますか?

→先日ORX142に関して、米国でのIND申請許可、P1試験開始に伴いマイルストンの受領を発表しました。Centessa社への導出品に関してマイルストン・ロイヤルティが設定されておりますが、契約上非開示となっており、今後もマイルストンを受領次第、速やかにご報告させていただきます。

 

7)Eli Lilly社のマイルストーンを2期にわけて受領するということだがどの程度の金額感か?

マイルストンの金額、ターゲットの内容含めて契約上非開示となります。代謝性疾患のパイプラインということで注目度も高いことから開示したかったのですが、大変申し訳ありません。2022年の提携開始から進捗が示せておりませんでしたが、この度しっかりと進捗自体は示せたことはうれしく思っております。同社とは複数のパイプラインで提携しており、今後の開発進捗に期待しております。

 

8) TMP-301ORX450等がもし他社にサブライセンスされた場合、ネクセラファーマは契約一時金やマイルストンは受けれるのか?

契約内容に該当するため非開示です。ただ、一般的にサブライセンスや買収などが生じた際に、元々の経済条件は変化しないことが通常であると考えます。

 

9) 出資先の持ち株比率を教えてほしい。

2024年末時点でTemperoBio社の株式の約8.7%、Centessa社の株式の0.7%、Biohaven社の株式の0.03%を保有しております。コーポレートプレゼン資料の補足資料にも記載済みですのでご確認ください。

 

10) Antiverseとの抗体提携も早くも見切りをつけて主要ではなくなったのか?Verilyの状況も教えてほしい

Antiverseとの開発は特定のGPCRを標的とした創薬でありアクティブに進んでおります。Verily社とは20221月に提携し、提携によりターゲットが発見されたことを報告しております。現在そのターゲットに対して開発が進んでおります。両社ともにアクティブに進んでいるとご理解ください。

 

11) Pfizer社が臨床段階に進めている3剤に関して2030年に上市とのタイムラインは、Pfizer社からの解答ですか?

Pfizer社と提携において臨床段階に進んでいる開発品は3剤存在します。すべてがP1試験段階のものであり、今後開発が進んだ際の一般的な時間軸としてネクセラファーマが示したものです。3剤のうち、患者対象の臨床試験が既に進んでいるものがGLP-1作動薬PF’522CCR6拮抗薬PF894になります。我々としては今後の進捗を待っている段階です。

 

12 ) ファイザーのPF’522は、P1試験結果の公表タイミングは?

先方の結果公表タイミングは我々にはわかりかねるのが現状です。直近の624日には3本のP1試験のうち1本の結果がclinical trial govに掲載されたことは我々も認識しております。今後も同様の開示が行われるのかどうか含めて、我々は認識しておりません。進捗を待っている状況です。

 

13 ) Pharmenableのパイプライン表が今年更新されて開発が進んでいたターゲットがOX1と開示され化合物設計段階でこれ以上の開発は提携待ちとなっているのはなぜか?

Pharmanable社とは2つのプログラムを実施しておりましたが、1つ目がOX1になります。開発の主導はPharmanable社が実施しており、そのため意思決定の背景に関しては非開示とさせてください。現在は導出交渉に向けた準備を進めていると聞いております。

 

14 ) Pharmenable2本目のパイプラインの状況は?

2つ目のプログラムは神経疾患になります。現在はPharmanable社主導の下で開発が進められております。ネクセラファーマでは競合状況を踏まえて、開発順位の優先順位を決めております。

 

15 ) NBI-1117568の化合物名はいつ決定するのか?

現時点では決定しておりませんが、正式名称は新薬承認申請(NDA)の際に必須となります。通常はP2試験後、P3試験中に正式名称を申請することが一般的ですので、そのように進んでるとご理解ください。

 

16 ) TemperoBio社のパイプライン表からオピロイド依存症に対する記載がなくなった背景は?

オピロイド依存症に対する開発は多物質使用障害(Polysubstance Use Disorder)に開発がまとめられました。パイプラインとして削除されたわけではなく、PUDに含まれて開発が進められております。

 


経営全体

1) 2030年と2035年までの中期および長期スケジュール表を提示してほしい

現時点で2030年までの途中のロードマップは開示できておりません。検討させていただきます。

2030年の姿に関して、現行製品300350億円に関してはピヴラッツ、クービビックの供給、クービビックのロイヤリティの売上が貢献します。クービビックは塩野義製薬の売上に依存する形ではございますが、我々としては心配はしておりません。2週間処方制限解除以降の動向に注目しております。

契約一時金・マイルストンの100150億円に関しては昨年も130億円獲得できており、凸凹はあるものの、このような水準感は持続できると思います。新製品の100-150億円に関しては、今年の達成目標に導入も示しており、進捗をお待ちいただけたらと思います。導入が示せた際には、今後の方針として別途しっかりと説明会も実施させていただきたいと思っております。

 

 

2) APAC市場に関して、いつまでにどのくらいの規模までに拡大して収益をいくらまであげる予定か開示してほしい。

いつまでにどのくらいの規模とは現時点では定量的な発言はできません。申し訳ありません。

進捗をお伝えさせていただくと、APAC事業ではダリドレキサントは韓国で27年上市予定、台湾で26年上市予定です。Pivlazは現在韓国では薬価交渉中です。このような製品がAPACでは売り上げに貢献してくると考えております。

もちろんダリドレキサントに関してAPAC領域での導出交渉は進めております。他の地域での進捗も判明次第、公表させていただきます。

 

3) 配当や自社株買いなどの株主還元方針を示してほしい

還元政策に関して将来的な可能性としてもちろんありますが、一過性の利益ではなく、安定的な利益を上げることをまずは優先していきます。当社はバイオ医薬品企業へと飛躍の最中であり、余剰資金は将来の成長のための投資をすることで中長期的な安定利益基盤を確保し、それに加えて開発品の充実を図ることで、当社の価値を高めることが第一優先だと考えています。

 

 

その他

1) メールなどの問い合わせに回答しなくなったとの声が多く聞かれるが、全通に目を通しているのか?

私、そしてチームメンバーが目を通しており、解答可能な範囲のものを解答させていただいております。

その質問に答えてしまうことでYESNOを伝えてしまうような内容、質問ではないコメントに関しては返信に至っていないケースもあると思います。頂いた質問は可能な限りまとめて株主様に共有できるようなシステムとできたらと思っております。

 

2) リストラに関する質問は全体の何%あったのか公然で答えてください

役員数・従業員数に関する質問は全123問中15問でした。説明会の中で役員数・従業員数等に関しては解答させていただきましたが、これらのご質問・ご意見はしっかりと経営陣、そして部門長にもフィードバックさせていただきます。

 

3) 現在、御社株式に対して機関投資家からの大量売却が続いているように見受けられますが、その要因をどのように分析されており、また企業価値や株価に与える影響についてどのように認識されていますか? さらに、こうした動きに対して、企業としてどのような対処・改善策を講じていくお考えでしょうか?

開示されている通り機関投資家の大量保有報告で割合が減少したことが発表されておりました。我々としてできる一般的な対応は、直接コンタクトを取り再度会社の事業ポテンシャルについて語るということに尽きると思います。

一方で機関投資家が株式を売却することはもちろんございます。その背景の中では、会社全体としてのポートフォリオチェンジ、そもそも地域からの撤退なども往々にしてございます。そのような際には我々の対処は難しいですが、しっかりと事業のポテンシャルを説明するに尽きると思います。

 

4) 空売りをする方が儲かるという内容をセミナーやIR広報で行うことに疑問はありませんか?

行っている実態は全くもってありません。

 

5) 現状の株価について、空売り機関投資家は経営陣との直接ヒアリング等を通じた情報で取引を行っているのだと思う。

機関投資家の中でどのファンドが空売りをしているのかを判断することは難しいです。しかしながらコミュニケーションの中で見えてくるものはあるので、対策はできていると考えております。我々としての事業価値を誠実にお伝えしていくことがまずはできる努力思っております。

 

6) ブログタイトル「11/6 R&D day11/14個人投資家説明会 QA」がブログの一覧から見えなくなっている指摘に関して教えてください

我々が認識している限り、ブログなどで過去の投稿を削除するようなことはないと思います。リンク先が異なることで誤解を生んでしまったとチームメンバーから上がってきておりました。ご質問いただきましたブログタイトルは株主・投資家情報のトップ(https://investors.nxera.life/jp/)のメニューにありますIRブログサイトの20253月タブに現在も掲載されております。

なお、当社ウェブサイトは社名変更に合わせて更改を行っております。そのため、soseiheptaresが含まれている古いURLのブログサイトとは仕様が異なる場合がございますのでご了承ください。

いずれにしましても新ウェブサイトに移管しておりますのでご覧いただけますと幸いです。

 

7) 社長自身が株主に対して率直に話し、本当にやりたいことはなんなのか、どうしたいのか、どんな会社にしたいのか、自分が楽しいのか、どんな気持ちで今の仕事をしているのかということを動画でも何でも良いので伝えてもらえないでしょうか

ご提案有難うございます。個人投資家様向けページも作成しており、実はそのような試みがしたいという思いもありましたので、社内のマネジメントがどのようにこの会社、業界を考えているのか発信できればと考えております。もうしばらくお待ちいただけたらと思います。

 

8) 説明会では事前質問、かつより早く送付された質問を優先的に取り上げるべきでは?

今回の説明会では事前質問、かつ早期に送って頂けた投資家様のご質問には事前に整理することができました。ありがとうございました。今回の形式を今後も続けてさせて頂きたいと考えております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

説明会で