先ほどリリースの通り、当社との共同研究から生み出されたファイザー社の次世代の経口GLP-1作動薬(PF-07081532)のPh2b試験について、最初の被験者への投与を開始され、当社は10百万ドル(約13億円)のマイルストーンを受領します(参考)。なお、本マイルストーンは2022年12月期の第4四半期の売上高として、一括で計上される予定です。
PF-07081532は2型糖尿病と肥満を対象として開発されており、今年7月のファイザー社の第2四半期決算説明会以降、ファイザー社の発表などに合わせて本ブログでも度々紹介してきました。詳しくは以下の記事もご参照下さい。Ph2b試験自体のデザインや患者組入れは11月の時点で発表されていましたが、今回、スクリーニング期間を経て最初の被験者に投与されたことで、本マイルストーンが発生しました。
(7/25) ファイザー社のGLP-1作動薬に関する学会発表
(7/29) ファイザー社の第2四半期・決算説明会が開催されました
(9/22) GLP-1作動薬のデータが発表されました
(10/17)ファイザー社のフェーズ2b試験のデザインが公表
(11/2) ファイザー社とニューロクライン社が3Q決算を発表
(12/13)ファイザー社の説明会が開催されました
ファイザー社はPF-07081532について現在780名のPh2b試験を実施中(NCT05579977)で、2024年の第1四半期(1-3月)にその結果が発表される予定です。GLP-1作動薬は糖尿病と肥満に対する最新の治療薬として注目されており、ファイザー社の予想では2030年までに市場全体は900億ドル(約12兆円)へと拡大、その中でファイザー社の次世代の経口GLP-1作動薬はシェア10%強の100億ドル(約1.4兆円)の売上高が期待されています。
PF-07081532は、2015年に開始された我々とファイザー社の戦略的提携から生み出されたもので、我々は開発や商業化の進展に伴って、1ターゲットあたり189百万ドルのマイルストーンの他、売上の一定%のロイヤルティを受領します(参考)。我々にとっては初期の契約であったため、今回のPh2b試験開始のマイルストーンは10百万ドルと巨額ではありませんが、上記のような大きなニーズのある領域で当社の創薬プラットフォーム技術(StaR技術)が活用可能であること、また、将来的なロイヤルティ収入の可能性からも、我々も開発進展を楽しみに見守っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いします!