2025年8月8日金曜日

2025年12月期の第2四半期決算を発表しました

 みなさんこんばんは、IRヘッドの都築です。


本日8月8日(金)に2025年期第2四半期の決算を発表いたしました。

決算ハイライト

決算短信

決算説明会資料

最新版のコーポレートプレゼンテーション(8/8更新)

以下ポイントを絞ってご説明します。

 

主要決算数値

詳細な数字は決算短信(リンク)をご覧いただければと思いますが、売上高150.9億円(昨年は127.2億円)、営業赤字27.6億円(昨年は36.5億円の赤字)、コア営業利益は3.6億円(昨年は11.8億円)となりました。

ピヴラッツ・クービビックの売上貢献、ニューロクライン社との開発品M4作動薬NBI’568のP3試験開始マイルストン15百万米ドル、センテッサ社との開発品ORX142のP1試験開始マイルストン4.8百万米ドルなどにより収益は増加、費用面では研究開発費が増加しました。研究開発費の進捗率は高めに見えますが、下期の圧縮により年間予想120-140億円は据え置いております。

【売上高、営業損益・コア営業損益(決算短信P5コーポレートプレゼンテーションP46)】



【決算のブレークダウン(コーポレートプレゼンテーションP47)】



コマーシャル事業(NPJ/NPK)はピヴラッツの堅調な売上(58.1億円)、クービビックの売上貢献(15.9億円)、1Qに続き販管費のコントロールによりコア営業利益は約33.2億円(前年同期比+29.1億円)と大きく改善しました。

プラットフォーム事業(NPC/NPU)は主に研究開発投資の増加が寄与しコア営業利益は約-29.5億円(前年同期比-37.2億円)となりました。研究開発費は下期の圧縮により年間予想120-140億円は据え置いております。

ノンコア費用はIPJ/IPK買収に伴う非現金もしくは一時的支出費用は改善し約31.2億円(前年同期48.3億円)となりました。全体として研究開発費の進捗率が高く見えますが、下期圧縮で想定に変更はございません。1Qに引き続き特にコマーシャル事業の堅調さが際立った決算だったと思います。


【ピヴラッツの売上状況(決算短信P6コーポレートプレゼンテーションP21)】



ピヴラッツは売上高58.1億円(前年同期比7.6%増加)と通期計画(130140億円)に対し順調な進捗を示しました。例年4Qに患者数が増える傾向にあり、通期計画達成に対する懸念はありません。


2025年に見込まれるイベント

2025年に見込まれるイベント(コーポレートプレゼンテーションP14P14)】

 






2Q以降における開発進捗では、M4作動薬NBI-1117568NBI'568)の1本目のP3試験開始が報告されました(2025年5月)。既に2本目のP3試験に関してもClinicalTrials.gov上に掲載されており、ニューロクライン社の説明会では患者スクリーニングが開始されたと報告されておりました(ブログ)。下期にはNBI'568の双極性障害に対するP2試験開始、M1/M4作動薬NBI'570の統合失調症に対するP2試験開始も予定されております。

患者対象の臨床結果としては、自社開発品EP4拮抗薬NXE’732P1b試験含め引き続き最大6品目の結果公表が期待されます(コーポレートプレゼンテーション:P14)。EP4拮抗薬NXE’732はESMO2025(2025年10月)での臨床結果公表が予定されており、既にタイトルも公開済みです(参考)。

ファイザー社との経口GLP-1作動薬PF'522はポートフォリオ変更(安全性上の問題ではない)により中止にはなりましたが、代謝性疾患でのEli Lillyとの提携進捗に加え、自社開発品で肥満領域の7つのプログラムが開示できたことを嬉しく思います(8月6日説明会資料)。昨日肥満薬ではEli Lilly/中外製薬が経口GLP-1作動薬orforglipronのP3試験(ATTAIN-1試験)の結果を発表しましたが、注射剤を上回る有効性は示せませんでした。今後、注射剤の有効性を超える経口剤にさらに注目が集まることを想定しております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。