みなさんこんにちは。
IR&コーポレートストラテジー部長の野村です。
先ほどリリースの通り、3月24日の株主総会での取締役の選任予定と、それに合わせた執行役の選任予定を発表しました。最も大きな変更としては、3月24日に現CEOの田村がCEOを退いて取締役会会長に専念し、現CFOのクリスをCEOとするチームになることです。また、新たに取締役として、新CEOのクリスと関美和氏の就任を予定しています。加えてこれに伴い、CFO、CAO、ヘプタレス社の社長についても顔ぶれが変わります。
田村は1990年に当社を創業して以降、2016年~2018年を除いて当社のCEOとして経営を牽引し、そーせいはここまで大きな会社に成長することができたのは皆様ご存じの通りです。しかし、全ての企業がそうであるように、そもそも1人の人間が永久に経営を続けていくことはできませんし、創薬という時間がかかるビジネスであればなおのこと、中長期を見据えた経営判断とその責任を果たすのに最適なのは次世代の人材だと考え、今回、幅広いマネジメント体制の移行を行います。
我々はクリスを中心とした新しい執行体制に変わります。しかし、創業時からの「日本発の世界的なバイオ企業になる」というビジョンは全く変わりません。このビジョンを達成するため、私も含めてより一丸となって事業を進めていく所存です。また、田村も引き続き、業務執行における最高意思決定機関である取締役会の会長として、経営をしっかり監督していきます。3月24日以降の取締役、執行役の体制予定は以下になります。
CEO - Chief Executive Officer/最高経営責任者
CFO - Chief Financial Officer/最高財務責任者
CAO - Chief Accounting Officer/最高会計責任者
CCO - Chief Compliance Officer/最高コンプライアンス責任者
今回、CEOを退く田村、新たにCEOに就任するクリス、そして執行役に加わるキーラン・ジョンソン(Kieran
Johnson)とマット・バーンズ(Matt
Barnes)より、是非このブログを通じて株主の皆様にご挨拶させていただきたいということで、以下のコメントを預かってきました。
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田村眞一
「私は2019年に代表執行役に復帰して以降、最初の1年間は事業の方向の舵を切り安定させることに、その後の2年間は後継体制を育てることに注力してきました。今回、新たなマネジメント体制が十分に整い、自信を持って皆様にご報告できることをとても嬉しく思います。クリスを中心としたチームはここ数年に亘り、CFOとしての役割に留まることなく、当社の事業全体の発展を牽引してきました。実際に昨年のニューロクライン社との提携に関しても、私自身はCEOとして進捗は見守っていましたが、ドアノックや交渉を含めた実際の進展にはほとんど関与することなく、あのような素晴らしいディールをチーム全体で成し遂げることができました。私は今後とも、取締役会会長としてクリスを中心とした新たなマネジメント体制を時に激励しつつ、見守っていきます。当社の「日本発の世界的なバイオ企業になる」というビジョンに共感いただいている株主の皆様にも、引き続き私と一緒に当社を見守っていただければ大変ありがたく思います。」
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クリス・カーギル
「そーせいグループの32年間の歴史の中で、3番目のCEOとなることを非常に誇りに思います。当社の潜在力を最大限活かし、日本発の最も成功したバイオ企業の1社だと世界的に認められる成長を遂げるよう、全身全霊を尽くしてまいります。ヘプタレス社の買収後の7年間で、我々は英国の150名以上の科学者を中心に、世界トップレベルの創薬プラットフォームを構築しました。今後、これまで以上に成長を加速するべく、現CEOの田村が築いた戦略をさらに推し進め、様々なパートナーとの提携によって当社の創薬プラットフォームのポテンシャルを最大限引き出し、パートナーと共に当社のプログラムが世界中の患者様に貢献できることを証明していくことが、私に課せられた大きな責任と思っています。そのために、プラットフォームとそれを支えるチームの強みを結集してプログラムの開発を加速させ、特に高い医療ニーズがある疾患で確かな臨床効果を示すことにこれまでよりも力を入れていきます。適切な臨床データが出たタイミングで提携を行うことで、投資リスクを限定しつつも将来の成長を十二分に我々に残し、加えて我々の規模の会社であっても大手製薬と同等レベルに多様なパイプラインが構築することが可能になります。私は学生時代に、交換留学生としてしばらく日本に滞在、勉強させていただいていた経験があり、日本と日本文化にとても親近感があります。近いうちに再び日本を訪れ、これら今後数年間の当社の成長に向けた取り組みについてご報告できることを楽しみにしています。アーリーフェイズの創薬に留まらず、その成果を実際に患者様に役立てるための橋渡しができる企業へのそーせいグループの飛躍を、是非皆様と分かち合うことができれば嬉しく思います。」
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キーラン・ジョンソン
「今回、新たに当社のCAOを担うことを誇りに思うのと同時に、現在の高いレベルでの財務管理を維持することに大きな責任も感じています。私は大手監査法人/コンサルティング企業であるKPMGからキャリアをスタートし、公認会計士の資格を取得して約10年間にわたって監査業務に従事しました。その間、様々な製薬企業の監査に携わり、製薬企業に強い関心を持つようになりました。その後、大手製薬企業のグラクソ・スミスクライン社に移り、財務計画の策定とその報告、財務コンプライアンス、M&Aに関連するファイナンス、など多くのプロジェクトを管理職として率いてきました。当社ではこの4年半の間、英国と日本の財務を統括し、事業の成長を支えるためのグループの財務プロセスの強化に努めてきました。日英両国で事業を展開するのは大変なことですが、優れたチームによって国際的な協力と協調を行うことは我々の強みの一つであり、今後さらにお互いの強みを活かして事業を成長させることができると確信しています。是非、今後とも当社の発展を見守っていただければありがたく思います。」
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マット・バーンズ
「新たにヘプタレス社の社長を務めることになり、今後の事業展開に思いを馳せると共に、大きな責任も感じています。私はCelltechというバイオ企業(その後UCB社が買収)からキャリアをスタートさせ、その後10年以上は武田薬品の英国の研究所におり、バイオベンチャーと大手製薬企業の両方を経験してきました。武田に在籍していた際には研究チームとのディスカッションを深めるため、幾度となく日本を訪れたことは大変いい経験と思い出であり、当社に入社した後も、引き続き日本と様々な形で関われることをとても嬉しく思っています。ヘプタレス社は、現在GPCRに対する創薬分野において世界のリーダーになりましたが、革新的な創薬ターゲットの発掘、社内での研究開発の着実な進展、そして外部との連携を通じて、我々のポテンシャルを最大化することを常に目指していきたいと思っています。今後とも、どうぞよろしくお願いします。」
また、私、野村広之進もCFOを拝命する予定です。私は大学院の薬学研究科を卒業後、三菱総合研究所でのヘルスケア分野のコンサルタント、みずほ証券でのバイオベンチャーの株式アナリストを経験し、2020年に当社に入社しました。幸運にもこれまでのキャリアを通じて、全体政策と個社の両面から日本の製薬・バイオ分野を学ぶ機会に恵まれましたが、この分野が日本で発展していくためには、結局は米国のようにきちんと大成功したバイオ企業が最低1社は生まれることが必須だとの強い思いを持っています。当社はそのポテンシャルを持つ企業の1社だと確信しており、それを必ず達成したいとの思いです。今回の役割への重い責任を感じつつ、今後、皆様と様々な事業進展を共有できるであろうことを大変楽しみにしています。
尚、当然ですがCFOになっても本ブログも含め、これまでと同じかそれ以上に、日本の投資家の皆様への積極的な情報発信とコミュニケーションを続けていきます。
今後ともどうぞよろしくお願いします!