2026年1月13日火曜日

Centessa社より3.6百万米ドルのマイルストンを受領

 皆様こんにちは、IRヘッドの都築です。

日本時間1月13日に提携先であるCentessa社が、神経疾患および神経変性疾患を対象に開発中のオレキシン受容体2(OX2R)作動薬ORX142に関して、早期開発段階のマイルストンを達成したことをお知らせいたしました(プレスリリース)。これにより当社は3.6百万ドル(約5.6億円)を受領します。

契約上の理由により、マイルストンの内容に関して言及することはできません。Centessa社は2025年11月公表のオレキシンプログラムにおける開発計画に関して、ORX750は2026年1QにもRegistrational program(承認申請を目的とした試験)を開始予定、ORX142は2026年1Qにも患者対象(対象疾患は未公表)の臨床試験を開始予定、ORX489は2026年1QにもP1試験を開始予定、であることは記載しておりました(ブログ)。
2026年はこれら3プログラムの進捗が期待されており、我々も注目しております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

2026年1月8日木曜日

DMD治療薬 vamoroloneのライセンス契約締結

皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。


本日1月8日(木)にDMD治療薬vamoroloneの開発、製造および商業化に関するライセンス契約(導入契約)を締結しました(プレスリリース)。vamoroloneは既に米国、欧州連合、英国、中国において承認・上市されており、我々は日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドにおける権利を獲得しました。vamoroloneはステロイド治療の弱点(骨代謝・成長抑制・白内障等)を克服し、既存ステロイド治療を置き換える可能性があります。Pivlazとの販売シナジーも非常に高く、約7割が同じ病院での処方となると考えております。2030年ビジョンの達成にむけ大きく前進し、お待たせしていた後期開発品の導入を報告することができ嬉しく思います。

本日のリリースに関して2026年1月9日午前11時から会社説明会も開催予定(登録はこちら)です。


本日リリースでお伝えしたい要点は以下の3点です。

1)日本以外に一部のアジア太平洋地域においても権利を獲得

2)核酸医薬とも併用され、既存ステロイド治療を置き換える可能性

3)2030年ビジョンの達成に向け大きく前進


日本以外に一部のアジア太平洋地域においても権利を獲得

・今回の契約により日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドにおける権利を獲得しました。APACにおける一部権利も獲得できたことで、APAC領域に展開できる開発品が3品目となりました。経済条件において特筆すべきは、ロイヤルティであり、同支払いは10%台前半から始まる段階的ロイヤルティです。既に海外で上市されている治療薬の導入品目としては、一般的に我々にとってかなり良い経済条件のディールとなったと考えております。

取引条件
契約一時金は4,000万米ドル(現金3,000万米ドル、戦略的株式投資1,000万米ドル)、開発及び販売マイルストンは最大1億6,500万米ドル、ロイヤルティは対象地域におけるvamoroloneの純売上高に対して、10%台前半から始まる段階的ロイヤルティとなります。


核酸医薬とも併用され、既存ステロイド治療を置き換える可能性

・DMDに対する治療薬では診療ガイドラインに記載の通りステロイド治療が幅広い疾患段階で使用されています。一方で長期使用により、成長・骨代謝・白内障等への悪影響が懸念されております。vamoroloneは臨床成績結果からこれらの副作用を低減することが示されており、既存ステロイド治療を置き換える可能性があります。

・既存のステロイド治療との違いは、既存ステロイドは細胞の核内で骨代謝・成長抑制の副作用に関連する遺伝子を刺激してしまいますが、vamoroloneは刺激を抑えた設計になっており副作用の低減が臨床成績結果からも示されております。

・DMDに対しては、特定の遺伝子変異に対応する核酸医薬や遺伝子治療など、先端技術を使った治療法が開発されていますが、vamoroloneはこれらとも併用されるため、競合にはなりません。


DMDの診療ガイドライン(一部抜粋)と治療経過:ステロイド治療は診療ガイドラインでも記載


ステロイド治療の副作用:ステロイドは標準的に使用されるが、長期投与による課題も多い



2030年ビジョンの達成に向け大きく前進

・我々は2030年ビジョン(売上高500億円以上、営業利益率30%以上)において新製品売上100-150億円を掲げておりますが、vamoroloneの貢献に期待頂けたらと思います。




小児・希少疾患の治療薬候補がパイプラインに加わることになりました。当社の事業開発チームは、今後も販売で高いシナジーが見込めるこれらの領域をはじめ、開発品・製品の導入を加速してまいります。
当社は今後も患者さまやそのご家族・介護者のみなさまのアンメットニーズを解決するため、革新的な医薬品を日本・APACにお届けすることを目指していきます。

引き続き宜しくお願い申し上げます。

2025年12月23日火曜日

問い合わせサイトにお送り頂いた質問への回答

皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。


問い合わせサイトへお送り頂いたご質問等に関してご回答させて頂きます。一部回答できないご質問もあることはご了承ください。


1) GPR52作動薬プログラムの全権利を取得に関するリリースに関して別のタイトルにするべきだったのではないか?
当社として、GPR52 作動薬プログラムに関し、取得しているデータに自信を持っており、次なる展開に向けた情報発信を強調すべきと理解し、リリースのようなタイトルを発表しました。これまでに得られている前臨床およびフェーズ1試験のデータから、GPR52 作動薬NXE'149のポテンシャルに強い手応えと自信を持っております。実際に、本プログラムに対しては、既に複数の製薬企業・バイオ企業から具体的な引き合いやお問い合わせも頂いており、2026年のJPMヘルスケアカンファレンスでもライセンス活動をしてまいります。そのため、今回のリリースでは、オプション権の不行使という短期的にはネガティブに見える事象だけでなく、当社がプログラムの全権利を取得したことにより、より柔軟に最適なパートナーと提携交渉を進められるという前向きな側面、フェーズ2試験開始準備が整っていることを踏まえ、2026年中の提携を目指していくという当社の意図をお伝えしたいと考え、「全権利を取得」という表現をタイトルに使用いたしました。



2) GPR52作動薬プログラムの全権利を取得に関するリリースはいつ知ったのか?
日本時間12月18日の夜にベーリンガー社から通知がございました。

18日夜に通知を頂き、19日の朝に開示となりました。弊社としては事業開発部門同士におけるやり取りでは、オプション権行使の可能性は高いと率直に感じてはおりました。一方で実際にオプション権非行使の通知は現場を飛び越えて通知され、現場レベルでは混乱した次第です。それだけ現場レベルではP1試験結果に関して自信を持っておりました。現状獲得しているデータをもとに、ベーリンガーとの契約前から交渉していた複数社との交渉に加え、2026年初のJPMヘルスケアカンファレンスでの製薬企業との交渉を実施し、2026年に導出を目指していきたいと考えております。現状のパイプラインではEP4作動薬の導出が最大優先順位で進めておりましたが、そこにGPR52作動薬も加えて今後のライセンス活動を強化してまいります。繰り返しにはなりますが、我々はP1試験で得られているデータには自信を持っております。


3) 役員報酬の減額に関して進捗はないのか?

現状で追加アップデートはございません。役員報酬に関しては11月の事業再構築のリリースの通り、大幅な減額の見通しを発表しております。最終的な金額は2026年開催の報酬委員会で決定しますが、大幅な削減が見込まれております。報酬には基本報酬、賞与、株式報酬がありますが、報酬に関しては業績、株価含めたトータルの評価が、一定のルールの下、クリス以外が社外取締役で構成される報酬委員会で決定されます。詳細は有価証券報告書の役員の報酬等の記載もご参考ください


4) 株価回復に関する明確なコミットメントを示すお考えはありますか?経営陣からの覚悟を示してほしい

株価は市場環境や需給など複合要因で形成されるため、特定の株価水準や回復時期について当社が明確に発言することは立場上難しいですが、当社として現状の株価に全く満足しておりません。日頃より当社を支えてくださっている株主の皆さまのご期待に十分沿えていないことを、大変心苦しく受け止めております。

我々として企業価値の向上に向け、経営として強い責任と覚悟を持って取り組むことは明確にお伝えします。具体的には、開発・事業開発・提携等の主要マイルストンを着実に前進させ、事業進捗でしっかりと示していきたいと考えています。


5) 経営陣出席の説明会開催を検討してほしい

現在検討は進めておりますが年内は難しいと思います。少なくとも本決算説明会では経営陣の覚悟、事業進捗を示すことができると考えております。お送りいただくご質問に関しては可能な限りブログ含めて回答させていただきます。



CFO野村からのコメント

突然の通知を受けた先週末から、本コメントを出すまで少々時間が経ってしまい恐縮です。ベーリンガー社からのオプション権の非行使の連絡は唐突感があり、会社としても個人としても驚いたと同時に、とても残念な思いです。しかしながら、創薬の世界ではこのような事態は日常茶飯事であり、当社に限っても過去に何度も起こってきました。

大手製薬企業は時に、サイエンスに限らない様々な理由で契約を結び、そして解消します。我々にできること、またすべきことは、このような事態に動じず、我々のサイエンスを信じ、薬のポテンシャルを見極め、それを患者さんに届けるためのベストなパートナーを、しっかりと探していくことに他なりません。そしてその姿勢こそが、かつてアッヴィ社から返還されたムスカリン作動薬シリーズが、直近で新パートナーのニューロクライン社との提携の下、大きく前進している原動力となっています。

創薬は時に、思った通りの一本道ではありませんが、我々はこれからも、我々が信じる素晴らしい薬を、患者さんに届けるために全力を尽くしていきます。来年は年初のカンファレンスから、本アセットの再導出が大きなテーマとなると思います。また、進捗をご報告できることを楽しみにしています。


引き続きよろしくお願い申し上げます。


2025年12月19日金曜日

GPR52作動薬プログラムの全権利を取得

皆様、こんにちは。IRヘッドの都築です。


本日、ベーリンガーインゲルハイム社は、GPR52受容体作動薬プログラム(NXE’149を含む)に関する独占的ライセンスオプション権を行使しない決定を当社に通知しました(プレスリリース)。そのため、GPR52受容体作動薬プログラムに関する全ての権利は、当該共同研究の下で創出された全てのデータおよび知的財産とともに、当社が取得します。

ベーリンガー社がオプション権を行使しない決定を下したことは残念ではありますが、フェーズ1試験のデータは極めて良好で、複数社からの引き合いもあることから、2026年中に大手製薬企業または神経科学・精神疾患領域に特化した企業との提携を目指してまいります。

薬物動態(PK)解析では、用量依存的な曝露、定常状態における血漿中と髄液中の遊離薬物濃度の同等性(=血中と中枢に同じ濃度で薬物が届いている)、ならびに1日1回投与レジメンを支持する十分に長い半減期が示されております。薬力学(PD)評価において、統合失調症および関連疾患の治療に重要とされる脳内神経回路が適切に活性化されていることを示唆する結果も確認されております。


これらの非常に有望なプロファイルから今後の交渉を加速させてまいります。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年12月17日水曜日

NeurocrineのR&D Dayにおけるムスカリンプログラムのアップデート

  皆様、こんにちは。IRヘッドの都築です。


ニューロクライン社は米国時間12月16日にR&D Dayを開催しました。
ムスカリンプログラムに関してアップデートされており、以下2点報告いたします。順調な進捗が示され、KOLインタビューでの質疑応答含めてニューロクライン社による同プログラム群への本気度がさらに理解される説明会であったと思います。最も先行するM4作動薬Direclidineに関しては改めて安全性・服薬における先行薬との差別化が説明されておりました。


1)M1/M4作動薬NBI’570の統合失調症に対するP2試験開始、M4作動薬Direclidineの双極性障害(躁病相)のP2試験開始が報告

M4作動薬Direclidineに関しては双極性障害(躁病相)に対するP2試験開始を報告しました(言及部分は“we started a bipolar mania study.”)。M1/M4作動薬NBI’570に関しては統合失調症に対するP2試験開始を報告しました(言及部分はjust started a Phase 2 study in schizophrenia.)。NBI’569は元々M4 Preferringという記載でしたが、M1/M4 Dual”の記載に変更されております。我々からマイルストンに関する詳細な言及はできませんが、一定の基準が達成され次第報告させて頂きます。もう少々お待ちいただけたらと思います。開発計画では、M4作動薬Direclidineは想定通り2027年にもP3試験結果公表、同時期に広範なムスカリンプログラムのP2試験結果公表が2027年にも期待されると言及しました。

Direclidineの双極性障害(躁病相)に関する言及
We have Direclidine, which I'll be speaking about a bit more. That's our M4 orthostatic Agonist, which is currently in phase 3 trials. I'll be showing you that phase 3 program as well as the phase 2 data that's a once daily drug. We're in schizophrenia right now, so we started a bipolar mania study. 

M1/M4作動薬NBI’570の統合失調症に関する言及
“Again, we're very interested in creating a psychosis franchise with this portfolio with NBI 570, we have the potential for long acting injectables that just started a Phase 2 study in schizophrenia.



2)各プログラムに関して半減期、対象疾患が開示

各プログラムに関して半減期及び対象疾患の詳細が公開されました。NBI’570に関しては長期作用型注射剤としての開発も言及されました。長期作用型注射剤は経口薬の服薬アドヒアランス維持が難しい統合失調症患者さんにとって重要であり、他剤とより差別化できる可能性があります。説明会資料では、Near-Term MilestonesとしてM1作動薬NBI'567、M1/M4作動薬NBI’569のP1試験結果公表が予定されていることも示されました。これらのP1試験結果に関してはR&D Dayでの公表が期待されましたが、後日の公表を期待する状況です。一方で説明会ではNBI’567に関して健常人・高齢者対象の単回投与(SAD)および反復投与(MAD)の試験結果はいずれも良好な忍容性が確認されていると言及しておりました。




KOLセッション・Q&Aセッションでの主な質疑応答
・M1作動薬NBI'567のP1試験結果は?
→健常人・高齢者対象の単回投与(SAD)および反復投与(MAD)の試験結果はいずれも良好な忍容性が確認されています。現時点で数値を細かくお示しするのは控えますが、来年以降学会等で開示する選択肢は十分あると考えています。

・アルツハイマー病に伴う精神症状におけるの臨床試験設計において先行薬(Cobenfy)から何が学べるか?
→時間経過と共にプラセボとの差が開いていくような適切なエンドポイントの選択、患者選択、臨床試験サイトの選択、試験運営の面でも多くの示唆が得られると考えています。

・競合薬Cobenfyが直面している課題は?
→患者が用法・用量を厳格に守ることを前提としています。患者は朝食を抜いて内服し、夕食後2時間空けてから夜の用量を服用する、といったスケジュールを維持する必要があります。食事とのタイミングまで厳密に合わせるとなると、現実的にはかなりハードルが高く、指示どおりに飲めず、満腹時に服用してしまうことで GI の副作用が強く出てしまうケースもあります。


引き続き宜しくお願い申し上げます。

2025年12月16日火曜日

R&D説明会・個人投資家説明会・機関投資家取材におけるフォローアップQ&A

 皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。


弊社のR&D説明会、個人投資家向けセミナーにご参加いただきまして有難うございました。既存社債に関する条件変更の承認も発表されましたので、説明会で回答しきれなかった質疑応答、アナリスト・機関投資家とのMtgにおける質疑応答、よくあるお問い合わせに関して整理させていただきました
一部回答できないご質問もあることはご了承ください。

パイプライン(自社)

1) GLP-1 ag、GIP ag/ant、Amylin ag、Apelin agの進捗状況を教えてください

詳細な開示はできませんが、アクティブに進捗しておりますR&D説明会資料では開示されている肥満領域のパイプラインが減少していることを懸念されている声が聞こえましたが、減少しているパイプラインはなく、8月に開示したパイプラインは全てアクティブに進行中です。R&D説明会ではベストインクラスに焦点を当てていたため、あのような開示となりました。肥満領域のパイプラインの一部は2026年中に前臨床試験に移行する計画です。


2) 肥満関連の開発品の事業開発で目指す方向性は?導出の時期の考え方は?

肥満領域において経口薬によるベストインクラスを目指す戦略を示しております。データ・ノウハウが蓄積された構造解析・スクリーニングデータをもとに、差別化された開発品戦略を目指しております。肥満薬は開発パイプラインは多いですが、経口薬によるパイプラインは依然少なく、アンメットニーズも残る領域であると理解しております。当社の経口GLP-1作動薬では現状の大きく2つに分かれるケモタイプではない、第3のケモタイプでの開発を進めております。それ以外のパイプラインに関しても差別化は可能と考えております。肥満領域についても同様に一部の臨床試験は自社で実施する方針ですが、前臨床段階でも十分な経済条件が見込めると判断できた場合は早期段階でも導出する可能性がございます。ケースバイケースで考えていくこととなります。


3) EP4作動薬の開発方針に関して説明してほしい

EP4作動薬は従前から示している通り提携中心で開発を進めております。EP4作動薬は腸管組織での暴露が最重要ですが関連データを取得することができており、現在複数社との交渉を進めております。またインドメタシン負荷モデルの試験も進めており、臨床効果予測としての試験も同時並行で進めております。もちろん研究開発費をさらに増加することがあればP2試験を進める選択をできるかもしれませんが、全社の優先順位を考えた際にこのような決断となっております


4) GPR52作動薬のオプション権行使の進捗状況を教えてほしい。行使後にはPh2試験入りもしくはINDでマイルストンは設定されているのか?オプション権が行使されない場合のプランは?

R&D説明会で説明している通り、P1試験が完了しており、ベーリンガーのオプション権行使の判断を待っている状況です。マイルストンに関しては契約条件にかかわるため開示できません。オプション権を行使する判断期限についても質問が寄せられておりますが、非開示です。しかしながら一般的に相当な期間を要するものではありません。ベーリンガーとの契約一時金として25百万ユーロ、オプション権行使で60百万ユーロが設定されておりました。総額マイルストンも最大670百万ユーロであることも開示されております。オプション権が行使されなかった場合は別の企業への交渉へと移ります。複数の他のプレイヤーからも高い関心が寄せられている状況です。


5) EP4拮抗薬の導出のタイミング等説明してほしい。またイノベーションパスポートに関しても教えてほしい。

P2a試験後の導出が基本ですが、経済条件によっては早期導出も考えております。EP4拮抗薬NXE'732は現在4つの疾患に対してP2a試験が実施中です。提携に関してはP2a試験終了後が基本シナリオですが、既にP1試験の初期データは入手出来ていることから経済条件次第では早期導出の可能性もございます。EP4拮抗薬NXE'732は英国における承認支援スキーム(ILAP)のイノベーション・パスポートを取得しております。同制度は臨床試験・承認・保険適用のプロセスにおいて規制当局等が伴走し、より早期の承認を企業と当局が目指す制度です。EP4拮抗薬は同じメカニズムで小野薬品のONO-4578が良好なP2試験結果を発表しており、同プログラムの重要性・価値は高まっていると認識しております。


6) EP4拮抗薬の販売開始は2030年に間に合うのか?競合薬との差別化ポイントは?

今後の試験規模・試験進捗次第であり、明確な前提を申し上げることはできませんが、2030年以降に売上高に寄与する製品群の一つとして期待しております。特に同メカニズムにおいて他の薬剤の成功なども出てきており、EP4拮抗薬というプログラムの価値は上がっていると考えております。ESMO2025で初期結果を発表しておりますが、グレード3以上の有害事象も競合薬と間接比較では低く、P2a試験に期待を持たせる結果であったと考えております。我々としてはベストインクラスが狙える薬剤であると考えております。


7) GPR35作動薬の進捗状況を教えてほしい。

GPR35作動薬に関しては、提携中心で交渉を進めております。背景には、GSK社が計画していたP1試験は当社からすると大規模な計画だったこともあり、自社開発にともなう研究開発費への影響を考え、提携の優先順位が高い状況です。


8) クービビックの売上に関して2025年売上予想40-50億円は達成可能ですか?クービビックの売上に関して2026年をどのように考えているのか?

3Qまでで順調な進捗を示しており、売上予想の未達リスクは低いと考えております。12月1日より2週間処方の処方制限が解除されております。塩野義製薬の営業人員自体も鳥居薬品買収含めて規模は拡大していると考えており、今後の売り上げ拡大に期待しております。現時点で2026年の予想を開示することはできません。本決算で開示する予定です。2026年は製品供給以外の部分でロイヤルティ収入が増加してくると考えており、利益において寄与する局面となると考えております。


9) クービビックのAPAC領域での導出の進捗状況は?

詳細を申し上げることはできませんが着実に進捗しております。進捗発表までお待ちください。


10) クービビックに関して台湾、韓国のDORAの市場規模と競合状況を教えてください。

社内では競合状況のデータは確認できておりますが、我々の戦略の考えも踏まえまして非開示とさせてください。韓国では26年前半にP3試験終了、27年上市の計画です。患者数は650-1,100万人と推定されております。台湾ではHolling社と提携しており、26年上市の計画です。患者数は400-500万人と推定されております。


11) クービビックの原薬コストダウンのスケジュールは開示できないか?

原価低減施策は3つのプロジェクトが進行中であり、2027年に寄与開始、2028年末の完了を計画しております。2025年10月発表の製造所追加は3つのうちの1つのプロジェクトであり、残る2つのプロジェクトは2028年末までの完了を計画しております。2030年ビジョン(売上高500億円以上、利益率30%以上)において、原価低減に関するこれらの施策は同ビジョン達成に大きく貢献すると見込んでおります。


12) 後期開発品の導入の進捗状況は?2025年に少なくとも1件以上と開示があったと思います。また疾患領域等は開示できますか?

引き続き1件以上の導入を目標としております。前回と同様の回答になりますが、導入候補としてLucerastatは挙がっていますが、それ以外にも有力な候補を検討しておりLucerastatに依存しているわけではありません。導入候補の疾患領域は開示できませんが、我々の考える2030年ビジョン(営業利益率30%以上)に寄与するということが重要なクライテリアとなります。


13) Lucerastatやほかの導入品の取得費用は決算的にどういう処理になるか?

このような後期開発品では、一般的に取得費用は無形資産に計上され、それが償却される形でP/Lに費用計上されます。償却期間は一般的に特許期間などで案分する形となるため、一時金自体の額にも寄りますが、P/Lに与える影響は比較的軽微であると考えます。


14) ウルティブロの2026年以降のロイヤルティ収入の考え方は?

2027年から複数の関連特許が切れるため、それに伴いロイヤルティ収入は徐々に減少します。ただ、特許で保護される部分もあるため、急激には減少しないと考えています


15) Cenerimodの臨床試験の状況は?遅れている可能性はあるか?

Cenerimodに関しては日本を含むP3試験が現在進行中です。P3試験のPrimary completionは2026年10月と記載があります。20252月に当社は同剤の日本及びAPACの権利をViatris社に導出しており、Viatris社が開発を主導しております。我々は日本におけるCenerimodの承認取得時のマイルストンに加えて、ライセンス対象地域における純売上高に応じたロイヤリティを受領する権利を有しております。Clinical trial gov上でのPrimary completion見通しにも変更はないため、導出元企業として特段遅れている印象はありません。経済条件に関しても問い合わせいただいておりますが、非開示となります。


16) 自社で初期臨床試験は実施する方針に変更はありますか?

開発方針に変更はありません。自社開発品はP1またはP2a試験まで自社で実施し、開発品の価値最大化を目指します。一方でこれはケースバイケースでもあり、例えばP1試験段階でも既にポテンシャルを高く評価してくださる場合は導出を進めます。基本的には我々の考える価値に見合うかどうかで提携タイミングは判断していく形となります。


17) 新規提携・導出の進捗状況は?

導出・導入共に進捗しております。具体的な開示ができないことはご了承ください。導出に関してはGPR52作動薬がベーリンガーによるオプション権行使を待っている状況、EP4作動薬に関しては交渉を進めております。EP4拮抗薬はP2a試験が優先されますが、現状のデータでのやり取りにより経済条件によってはP2a試験完了前に導出する可能性もございます。



パイプライン(提携)

1) ニューロクライン社に導出しているパイプラインに関してマイルストン受領のタイミングは開示できませんか?

契約条件にかかわるため開示できません。P1試験開始時のマイルストンがないことに対してご質問を多くいただいておりますが、マイルストンに関しては各種取り決めがあり、すべての条件が揃った上でマイルストンが支払われます。まだトリガーされていないとご理解ください。


2) M4作動薬NBI’568/Direclidineの進捗状況は順調でしょうか?登録施設などアップデートありますか?

NBI’568/Direclidineは計4本のP3試験が順調に進捗しております。FDA申請に必要な2本のピボタル試験に関しては1本は既に登録施設が18施設(2025年12月12日時点)となっております。長期安全性を確認するP3試験、再発予防に対するP3試験等も含めて順調に進捗していると確認しております。2026年はCobenfyの適応拡大の試験結果も出てくると思うので、ムスカリンプログラム全体としても業界において注目されると考えております。


3) ニューロクラインのR&D Dayではムスカリンプログラムではどのような点に注目していますか?

NBI’568の追加データ、他のプログラムのP1試験結果が言及されるかどうかに注目しております。ニューロクラインの2025年Q2説明会では年末のR&D DayにおいてNBI’568の追加データを報告する可能性に関して言及がありました。また同社はNBI’567(M1作動薬)/NBI’569(M4作動薬)/NBI’570(M1/M4作動薬)に関してP1試験結果を発表する可能性があり注目しております。


4) NBI’567(M1作動薬)/NBI’569(M4作動薬)/NBI’570(M1/M4作動薬)の開発計画は?

ニューロクラインの開発計画開示を我々も待っている状況で開示できることはありません。M1/M4作動薬に関しては2025年中に統合失調症に対するP2試験が開始されることが計画されております。


5) ニューロクライン社のM1作動薬NBI’567と2018年9月に臨床試験中断を発表したM1作動薬HTL0018318は別の化合物ですか?

はい、全く別の化合物です。NBI’567に関する詳細な骨格などは開示されておりません。


6) Centessa社とのOX2作動薬(ORX750/ORX142/ORX489)経済条件を教えてください。また開発アップデートはありますか?

経済条件は非開示です。ORX750はナルコレプシー/特発性過眠症領域でベストインクラスの可能性をCentessa社が示唆しております。ORX750は2026年1Qにレジストレーショナルプログラム(承認申請のための試験)、ORX142は2026年1Qに患者対象の試験開始、ORX489は2026年1QにP1試験開始が計画されております。ORX750のP2a試験結果は、一部データが公開されておりますが最終データは開示されておらず、結果公表を我々も心待ちにしております。


7) OX2作動薬(ORX750/ORX142/ORX489)の売上予想はありますか?

当社から開示できる情報はありませんが、Evaluate Pharmaによるコンセンサス予想は開示されております。ORX750は2032年に1,573百万米ドルの売上予想が開示されております(2025年12月9日時点)。


8) Pfizer社によるCCR6拮抗薬(PF’894)、MC4拮抗薬(PF’669)の開発状況は?

Pfizer社の開発状況開示を待っている状況です。Clinical trial gov上では2026年にも結果が得られる予定です。CCR6拮抗薬(PF’894)は4本の試験が実施中ですが、うち1本の試験が中止されております。中止理由は安全上の懸念に基づくものではありませんと言及されておりますが、Pfizerによる開示を待っている状況です。MC4拮抗薬(PF’669)は4本の試験が実施中です。栄養失調のリスクのある高齢者対象のP1試験のPrimary completionは2026年10月と開示されております。


9) Pfizer社で開発中止が発表されたGLP-1作動薬PF-06954522の現在の状況は?

相手先のあることなので非開示とさせてください。公開できるタイミングとなりましたらしかるべきタイミングに開示させて頂きます。


10) TMP-301の開発状況を教えてください。

TMP-301は現在Tempero Bio社にて今後の選択肢を検討している段階です。具体的な一時停止理由は開示されておらず、当社も同社の方針決定を待っています。開発計画が不透明なため、当社のイベントリストからは削除いたしました。


11) TMP-301等がもし他社にサブライセンスされた場合、ネクセラファーマは契約一時金やマイルストンは受けとれるのか?

契約内容に該当するため非開示です。ただ、サブライセンスや買収などが生じた際に、元々の経済条件は変化しないのが一般的です。


12) AbbVieやEli Lillyとの契約に関してプログラム数はいくつあるのか?

非開示となります。しかしながら複数以上がアクティブに進行しているとご理解ください。2025年12月12日時点でも年始からAbbVie関連で1件、Lilly関連で1件のマイルストンを達成しております。


13) AbbVieやEli Lillyのような創薬提携をさらに拡大することはしないのか?

現状では創薬提携よりも導出を優先的に進めています。創薬提携のオファーは引き続き多いものの、社内の研究リソースが必要で、結果、研究開発費が一定期間、高止まりしやすくなります。我々は肥満・代謝・内分泌疾患等によりアクセルを踏んでおり、研究人員をフル活用するうえでも、新規創薬提携ではなく、自社品の創出とその後の導出にリソースを集中させたいと考えています。


14) Genentechとの提携はアクティブなのか?

プログラムにより濃淡は存在するもののアクティブに進んでおります。進捗があり次第、開示可能なタイミングでご報告させていただきます。



 経営全体

1) 2030年と2035年までの中期および長期スケジュール表を提示してほしい

現時点で2030年までの途中のロードマップは開示できておりません。従前からの解答から変更がなく恐縮ですが引き続き検討させていただきます。2030年の姿に関して新製品の100-150億円に関する妥当性に関する質問を多く受けておりますが、今年の達成目標に導入も示しており、進捗をお待ちいただけたらと思います。導入が示せた際には、今後の方針として別途しっかりと説明会も実施させて頂きたい。


2) 2030年ビジョンにおいてロイヤルティ収入の目線感の開示はないのか

現時点では2030年ビジョンは売上高500億円、営業利益率30%以上の開示にとどまります。ロイヤルティ収入に貢献する可能性が高い製品としては既にP3試験が開始されているM4作動薬や2026年にもレジストレーショナルプログラムが開始される予定のORX750等があります。これらの進捗がさらに進んだタイミングで適切な開示を検討してまいります。


3) 役員報酬の減額に関して詳細を教えてほしい

役員報酬に関しては11月の事業再構築のリリースの通り、大幅な減額の見通しを発表しております。最終的な金額は2026年開催の報酬委員会で決定しますが、大幅な削減が見込まれております。報酬に関しては業績、株価含めたトータルの評価が、一定のルールの下、クリス以外が社外取締役で構成される報酬委員会で決定されます。詳細は有価証券報告書の役員の報酬等の記載もご参考ください


4) 事業構造改革で経営陣の覚悟は一定程度伝わったが、さらなる覚悟もしっかりと示してほしい

経営陣の覚悟を事業進捗を含めてしっかりと示してまいります。11月18日の事業再構築ではR&D戦略の再構築、人員の最適化を示しました。R&D戦略ではベストインクラスを重点領域とし、肥満・代謝・内分泌疾患に資源を集中いたします。人員の最適化では全体で約15%削減する見通しを示しました。これらの改革の進捗に関してしっかりとアップデートさせて頂くとともに、事業全体の進捗でステークホルダーの皆様に貢献してまいります。


5) 英国におけるマネジメント交代の影響はあるか?

影響はございません。事業開発部門においても同様です。創薬・研究開発ではベスト・イン・クラスの方向性を目指す大きな変更を行いました。もちろんこの変更は時間をかけて進めてきたものであり、方針転換という意味でもトップを刷新する決断を致しました。よりベストインクラス、商業機会の最大化、足元で我々が手掛けているAI創薬という点でもフォルシュ氏がより最適であるという決断となりました。CSO交代による提携交渉の影響もありません。


6) コマーシャル事業の成長戦略をどう考えているのか?

日本・APACのコマーシャル事業は、プラットフォーム事業の投資を支える収益源となると考えております。新規製品の導入によりその確度はより増すと考えております。既存製品のPivlazは既に高いシェアを獲得しており、この収益力は特許満了(2030年、実際の後発薬の参入は早くて2031年)まで享受可能です。2024年より販売を開始したQuviviqの特許満了(2038年、実際の後発薬の参入は早くて2039年)は長く、さらに原価低減効果により2027年以降はさらなる利益率向上に寄与します。さらに新規製品の導入やAPAC事業における製品販売により、コマーシャル事業はさらなる飛躍を遂げられると考えております。


7) 11月26日発表のCB関するリリースにおいて御社の考えるメリットを教えてほしい

繰上償還請求権の削除により当面の償還リスクを抑制し、手元現預金を確保できること、買付により潜在的な希薄化リスクの低減が期待されます。11月26日のリリースでは大きく2点説明しております。① 既発社債の発行要項から新株予約権付社債権者の選択による繰上償還請求権(繰上償還日は2026年12月14日)に係る条項を削除することにより、当面の償還リスクを抑制し、手元現預金を確保することができます。② 本買付(上限5,000百万円(発行残高の15.6%。額面ベース))を実施することにより、本買付に係る現預金は減少するものの、将来の償還負担及び潜在的な株式の希薄化リスクが低減することで、戦略的成長投資に向けた現預金の確保が可能となります。



その他

1) コーポレートプレゼン資料の2025年のイベントで削除されたものの理由を教えてほしい

随時のイベントは削除し、状況判断が必要なものは削除いたしました。誤解を生むかたちとなり申し訳ありません。コーポレートプレゼンテーション資料から2025年下期予定で削除したものは、Lucerastatのオプション権行使の判断、TMP-301のP2試験結果になります。Lucerastatは以前の説明会でも言及している通り競合薬の動向による判断となるため明確な時期の言及が難しく削除しました。TMP-301は先方都合により、パイプラインを一時停止すると報告があったため、我々として予測が難しくなったため削除しました。新規導出・提携、新規導入、クービビックのAPAC向けに関しては随時というカタリストとしての記載でしたので削除しましたが、決して2025年にないというものではなく、時間軸を正式に伝えることは難しいですが、進捗しているとご理解ください。


2)ネクセラファーマの従業員の給料に関して高すぎないか?

→有価証券報告書(2024年12月期)から平均約1,953万円であることが開示されております。こちらは当社固有の事情から、海外拠点(ロンドン、スイス等)を含んだ形で算定されており、日本従業員のみの計算では約1,360万円となります。新卒採用がなく中途採用のみで構成されていることを踏まえれば、医薬品・バイオ企業と同程度またはやや高いレベル感であると認識しております。事業進捗でしっかりとお示しできるように従業員一体となって今後も努力してまいります。


3)配当金のリリースに関して差額を教えてほしい

→配当金総額8,193百万円、受取配当金2,793百万円の差額5,400百万円は、投資有価証券の帳簿価額の減少(投資を一部回収した扱い)に起因しております。リリースの通りで連結子会社からの配当であるため、連結業績への影響はございません。


4)RSUからのJISOPへの変更に関してなぜ日本の従業員のみなのか?

→海外ではJISOPのような制度設計がないため、日本従業員のみRSU制度からJISOP制度へ変更いたしました。


5)五味氏による保有割合増加に関してどのように考えているのか?

→事業再構築含めた中長期的な戦略に関してご理解いただけたのではないかと、我々としては認識しております。ステークホルダーの皆様に貢献していくためにも、事業進捗でしっかりと進んでいる姿を示していきたいと考えております。


6)対談動画はよかった。今後も続報があるのか?どんなことを考えているのか?

→対談動画、また別の企画に関しても今後も検討してまいります。ご登壇いただいたJICベンチャー・グロース・インベストメントのベンチャーキャピタリスト浅井義晴様、個人投資家の五味大輔様には本当に感謝申し上げます。

 

7) 機関投資家との面談に関して意味はあるのか?

継続的な情報提供があってこそセクターの中で選ばれる銘柄となると考えており、引き続き2025年と同等数のMtgは実施していきたい考えております。機関投資家がポートフォリオに組み込むかどうかは各ファンド基準、マネージャー特性に依存するため、Mtg後にすぐに組み込まれるかどうかはもちろんわかりません。機関投資家のポートフォリオに組み込まれることは一朝一夕でできるものではございません。一方でファンドは四半期ごとに組み替えられることや、政治経済の動向によるセクター間のパフォーマンスから組み替えが実施されることは多くあります、その際にネクセラファーマというバイオ医薬品企業を知ってもらっているかは非常に重要な要素となります。そのため機関投資家との定期的なMtgは非常に重要であると考えております。また長期で保有していただける個人投資家様の獲得も重要であり、引き続き機関・個人投資家様とのコミュニケーションの機会は増やしていきたいと考えております。

 

8) 機関投資家に株式を大量売却されている件について理由は開示できますか?

繰り返しとなり大変恐縮ですが、我々としてできる一般的な対応は、直接コンタクトを取り再度会社の事業ポテンシャルについて語るということに尽きると思います。

一方で機関投資家が株式を売却することはもちろんございます。その背景の中では、会社全体としてのポートフォリオチェンジ、そもそも地域からの撤退なども往々にしてございます。そのような際には我々の対処は難しいですが、しっかりと事業のポテンシャルを説明するに尽きると思います。


9)海外投資家からのコンタクトは増加していますか?

はい、増加しております。Centessa社、Pfizer社、Neurocrine社をカバーされている海外投資家の方々が多く、特にCentessa社関連で投資家からの問い合わせは増加しております。2026年はムスカリン関連の進捗を受けて、問い合わせは増えていくと考えております。


10)合同説明会を開催する意図を教えてください

前回から繰り返しとなり恐縮ですが、クセラファーマを含めた医薬品・バイオ業界を活性化させたい、ネクセラファーマにとっては認知度向上に大きく寄与させたい、という考えのもとで実施しているものになります。私自身対面の個人投資家説明におけるネクセラファーマの知名度という点の課題を認識しております。他の医薬・バイオ企業と合同セミナーを組むことで、他の医薬・バイオ企業の抱える機関投資家・個人投資家へもつながることが可能となると思っております。また参加者にとっても説明会が連続で視聴できることでこの業界のビジネスモデルを理解する上でも大いに役立つと考えております。参加企業全てにとってWinWinなイベントであると思っており、今後も継続させていただきたいと思っております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年11月17日月曜日

第2回大株主対談の動画公開

  皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。

本日、当社の株主様である五味大輔様との対談動画をアップしました(動画)。2025年7月の第1回のJICベンチャー・グロース・インベストメントのベンチャーキャピタリスト浅井義晴様との対談に続く2回目の実施となります。

公式Youtubeから過去の動画含めてご覧いただけます。




本動画では5つのテーマに関してディスカッションを行いました。

全編動画(47分)に加えて、テーマ毎(各10分程度)の動画もYoutubeに公開しております。

また公式Xでも五味様からの当社へのメッセージ動画を投稿しております。

1. バイオ企業に関わらず、一般的にどのような点に着目し投資されているか 

2. バイオベンチャーやネクセラファーマに五味様が投資されている背景

3. ネクセラファーマの特に何に期待しているのか

4. 現在のネクセラファーマをどう評価しているか(事業、経営など)

5. 五味様の考えるネクセラファーマの将来の姿


最後に対談を受け入れてくださった五味様に心より感謝申し上げます。

引き続き宜しくお願い申し上げます。

黒字化に向けた事業再構築の発表

  みなさんこんばんは、IRヘッドの都築です。


本日11月17日(月)に黒字化に向けた事業再構築に関する発表を行いました(プレスリリース)。

事業価値最大化に資する、創薬プラットフォーム、開発品、製品に投資・リソースを集中させる事業再構築(リストラクチャリング)を実施し、優先度の高いプログラムに経営資源を集中させ、営業費用の削減に向けた施策を実行いたします。これらの施策は、2030年ビジョン(連結売上高500億円以上、営業利益率30%以上)の達成を後押しするものです。

2025年11月18日17時からR&D説明会も開催予定(登録はこちら)です。本日のリリース発表含めてパイプラインの進捗をお示しさせて頂きます。


本日リリースの要点は以下の3点です。

1)R&D戦略再構築とプログラムの優先順位付け

2)執行体制と人員の最適化

3)強固な財務基盤の維持とコストの最適化(日本・英国)


費用・数値面での変化

・英国の創薬・開発拠点において2026年度の現金R&D支出 を約35億円削減

・日本および英国拠点で約15%の人員削減を計画

・2025年度の経営陣の業績連動型報酬(賞与)は大幅な減額(最終的な金額は2026年1月の報酬委員会により決定)

・経営資源の選択と集中、R&Dの戦略再構築、効率化・デジタル化施策により、黒字化への道筋を強化する迅速なコスト削減施策として、2026年度は前年対比で少なくとも10億円の削減

・今回の事業再構築に伴う、一時的な構造改革費用約5億円を2025年度に計上予定(ノンコア費用)



1)R&D戦略再構築とプログラムの優先順位付け

当社に蓄積された、膨大なGタンパク質共役受容体(GPCR)に対するデータを活用し、開発リスクを低減させたベストインクラス創薬に戦略的重点を置きます。費用面での施策としては、2026年度の現金R&D支出 を約35億円削減いたします。

・自社開発では、2025年8月に発表した肥満・代謝性疾患・内分泌疾患に対する次世代治療薬の開発に重点を置きます。提携品では複数の臨床開発が着実に進展しており、2026年に複数のマイルストン達成を見込んでおります。

・AIによる効率化を「NxWave™」プラットフォーム全体に展開します。業界最大級の当社独自のGPCR構造—リガンド・データセットを蓄積・学習したAIと、GPCR志向の厳選ケモゲノミクス化合物ライブラリを組み合わせます。

・新たな研究開発方針に沿って、英国の創薬・開発拠点において、2026年度の現金R&D支出 を約35億円削減します。



2)執行体制と人員の最適化

執行体制を従来の10名からスリム化し、2026年3月の株主総会後に7名体制に変更する予定。2025年10月3日付で、パトリック・フォルシュ氏が、マシュー・バーンズ氏の後任としてCSO(チーフ・サイエンティフィック・オフィサー)兼Nxera Pharma UK社長に就任しました。

・日本および英国拠点で約15%の人員削減を計画し、より収益性の高い体制構築を目指してまいります。スイスおよび韓国事業への影響はありません

・フォルシュ氏は免疫・腫瘍・神経科学領域で優れた実績を持ち、英国バイオ企業のPeptoneおよびSitryx、欧州製薬企業のUCBで責任ある役職を歴任しております。



3)強固な財務基盤の維持とコストの最適化(日本・英国)

2025年度の経営陣の業績連動型報酬(賞与)は大幅な減額を予定しており、2026年度以降は経営資源の選択と集中、R&Dの戦略再構築、効率化・デジタル化施策により、黒字化への道筋を強化する迅速なコスト削減を実現します。現在、現金を含む流動性資産は309億円であり、戦略実行のための十分な柔軟性があります。今回の事業再構築に伴う、一時的な構造改革費用約5億円を2025年度に計上予定です(ノンコア費用)。

・2025年度の経営陣の業績連動型報酬(賞与)は大幅な減額を見込んでおります(最終的な金額は2026年1月の報酬委員会により決定)。

・2026年度以降は経営資源の選択と集中、R&Dの戦略再構築、効率化・デジタル化施策により、黒字化への道筋を強化する迅速なコスト削減を実現します。2026年度は前年対比で、少なくとも10億円の削減を見込んでおります。



黒字化に向けた地盤をより強固にするため今後も前進してまいります。
引き続き宜しくお願い申し上げます。

2025年11月13日木曜日

CentessaのORX750の競合薬ALKS2680のP2試験結果が発表されました

皆様こんにちは、IRヘッドの都築です。

米国時間11月12日にCentessaのオレキシン2受容体(OX2)作動薬プログラムで競合する企業AlkermesのOX2作動薬ALKS2680のP2試験(Vibrance-2)結果が発表されました。発表されたデータはナルコレプシー2型(NT2)に対する試験結果であり、先日、Centessaが決算時に公開したデータの一部と同じ適応です。

直接的なデータ比較は控えますが、発表後Centessaの株価は前日比18.4%上昇、Alkermesの株価は前日比7.1%下落しました。CentessaもAlkermesも安全性データに関する続報が待たれますが、有効性の指標である覚醒維持検査(MWT)、ESS(エプワース眠気尺度)に関しては下記からデータが読み取れます。


ORX750のNT2に対する試験結果(決算発表時に公開)

MWTは10min以上の改善(p値は0.0193)

ESSはPbo群と比較して7.8pt改善(p値は0.0023)

※いずれも用量漸増中の途中結果であり、最終的なデータ発表が待たれます


AlkermesのALKS2680のNT2に対する試験結果(米国時間11月12日公開)



MWTは14mg、18mgで統計学的有意差を示す。改善幅は上図1枚目の通り。
ESSは18mgで統計学的有意差を示す。改善幅は上図2枚目の通り。

Centessaの決算発表時(11月5日)のP2a試験結果は、用量漸増中の途中結果でした。同社はその後の11月11日に約2.5億ドル(約380億円)の公募増資を発表しており、これらの資金は臨床試験等に投資される予定です。今後の注目は、P2a試験の最終解析とその後の展開かと思います。

我々はCentessa社のオレキシンプログラム全般(ORX750、ORX142、ORX489)に対し、進捗に応じたマイルストン、ロイヤルティを受領する権利があります。既にORX750は2026年1QにもRegistrational program(承認申請を目的とした試験)を開始予定、ORX142は2026年1Qにも患者対象(対象疾患は未公表)の臨床試験を開始予定、ORX489は2026年1QにもP1試験を開始予定であることが発表されております。前回発表データにご興味のある方は先日のブログをご参考ください。


11月18日開催予定のR&D説明会に関してもご参加お待ちしております。
引き続きよろしくお願い申し上げます。

2025年11月6日木曜日

提携先CentessaがOX2作動薬ORX750のP2a試験で良好な結果を報告

  皆様こんにちは、IRヘッドの都築です。

米国時間11月5日にCentessa社が当社が導出しているオレキシン2受容体作動薬プログラムに関して進捗を報告しました。最も先行するORX750のP2a試験ではナルコレプシー1型(NT1)、ナルコレプシー2型(NT2)、特発性過眠症(IH)においてベスト・イン・クラスとなりうるプロファイルを示しました。IHにおいてはOX2作動薬で初めて覚醒維持検査(MWT)を含む複数指標で統計学的有意な臨床効果を示した薬剤となりました。当社はCentessa社のオレキシンプログラム全般(ORX750、ORX142、ORX489)に対し、進捗に応じたマイルストン、ロイヤルティを受領する権利があります。全てのプログラムが進捗していることを嬉しく思います。

  • Centessa社の決算はこちら
  • Centessa社のコーポレートプレゼン資料はこちら

要点は以下の3点です。

  • ORX750はP2a試験においてNT1、NT2、IHの3疾患全てでベスト・イン・クラスとなりうるプロファイルを示す。2026年1QにもRegistrational program(承認申請を目的とした試験)を開始予定
  • ORX142はP1試験結果から差別化されたプロファイルを報告。2026年1Qにも患者対象(対象疾患は未公表)の臨床試験を開始予定
  • ORX489はIND申請前試験が進行中。2026年1QにもP1試験を開始予定


P2a試験結果(安全性)


ORX750は2025年9月23日のデータカットオフ時点で計55名のデータが報告されました。副作用は軽度から中等度であり、心機能、視機能、肝腎機能における変化は認められなかったと報告されました。OX2作動薬に関しては視機能に関する副作用が競合薬のデータから危惧されておりましたが、ORX750に関しては確認されなかったことはよかったと思います。
詳細結果が出てきた際に競合薬との比較ができると思いますが、先行する武田薬品工業のTAK-861はP3試験(3001試験)において副作用は1日2回2mg/2mg群で軽度51.5%、中等度34.8%、頻尿54.5%、不眠57.6%等でした。AlkermesのAKLS2680はP2試験において副作用は1日1回8mg群で軽度46%、中等度33%、頻尿50%、霧視29%等でした。




P2a試験結果(対象:NT1)


ORX750のNT1対象の試験では覚醒維持検査(MWT)においてプラセボ群と比較して20min以上の改善効果を報告しました。
またカタプレキシー発現率(WCR)はIncidence Rate Ratio[IRR]0.13、プラセボ比87%改善を示し(IRR:0に近いほど有効性高い)、エプワース眠気尺度(ESS)も統計学的有意な差を示しました。
競合薬と比較することは難しいもののORX750は以下の表のとおり、ベスト・イン・クラスを訴求できる可能性が示されました。


P2a試験結果(対象:NT2/IH



ORX750のNT2対象の試験では覚醒維持検査(MWT)においてプラセボ群と比較して10min以上の改善効果を報告し、エプワース眠気尺度(ESS)も統計学的有意な差を示しました。
IH対象ではOX2作動薬で初めてMWTを含む複数指標で統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示しました。引き続き用量漸増試験が実施中であり今後の臨床結果に注目となります。

OX2作動薬の対象患者数と市場規模



Centessaの説明会資料では市場規模はORX750で50億米ドル以上、ORX142で100億米ドル以上と報告されております。OX2受容体作動薬の各開発品に関するEvaluate Pharmaによる売上予測(2025年11月6日時点)ではORX750は2032年に計1,573百万米ドル(約2,400億円)と推定されております。

当社はCentessa社のオレキシンプログラム全般(ORX750、ORX142、ORX489)に対し、進捗に応じたマイルストン、ロイヤルティを受領する権利があります。全てのプログラムがアクティブに進行していることをうれしく思っております。


用語・略語
  • プラセボ対照ランダム化二重盲検試験:治療薬とプラセボを投与する群をランダムに振り分け(ランダム化)、治療薬・プラセボどちらが投与されているか被験者・医療従事者ともにわからなくする(「二重」に盲検)。これにより、被験者・評価者の主観的なバイアスを取り除くことが可能。新薬の臨床試験において一般的に用いられる手法。
  • クロスオーバー試験:被験者を2つに分け、別々のものを投与(今回は治療薬・プラセボ)して有効性等を評価したのち、投与するものを入れ替えて再度有効性等を評価する手法。被験者の人数を少なくできるが、試験期間が長くなること、前の治療が残るリスク、などのデメリットもある。
  • バスケット試験:ある治療法(今回はOX2R作動薬)を、異なる疾患の被験者(今回はNT1、NT2、IH)に対して同じ試験のもとで評価する手法。同じ遺伝子変異を持つがん(例:肺がん、胃がん、乳がんなど)に対する抗がん剤の臨床試験で良く用いられる手法。
  • MWT:覚醒維持検査
  • ESS:エプワース眠気尺度
  • NSS:ナルコレプシー重症度尺度

引き続きよろしくお願い申し上げます。