皆様こんにちは、IRヘッドの都築です。
米国時間11月12日にCentessaのオレキシン2受容体(OX2)作動薬プログラムで競合する企業AlkermesのOX2作動薬ALKS2680のP2試験(Vibrance-2)結果が発表されました。発表されたデータはナルコレプシー2型(NT2)に対する試験結果であり、先日、Centessaが決算時に公開したデータの一部と同じ適応です。
直接的なデータ比較は控えますが、発表後Centessaの株価は前日比18.4%上昇、Alkermesの株価は前日比7.1%下落しました。CentessaもAlkermesも安全性データに関する続報が待たれますが、有効性の指標である覚醒維持検査(MWT)、ESS(エプワース眠気尺度)に関しては下記からデータが読み取れます。
ORX750のNT2に対する試験結果(決算発表時に公開)
MWTは10min以上の改善(p値は0.0193)
ESSはPbo群と比較して7.8pt改善(p値は0.0023)
※いずれも用量漸増中の途中結果であり、最終的なデータ発表が待たれます
AlkermesのALKS2680のNT2に対する試験結果(米国時間11月12日公開)
MWTは14mg、18mgで統計学的有意差を示す。改善幅は上図1枚目の通り。
Centessaの決算発表時(11月5日)のP2a試験結果は、用量漸増中の途中結果でした。同社はその後の11月11日に約2.5億ドル(約380億円)の公募増資を発表しており、これらの資金は臨床試験等に投資される予定です。今後の注目は、P2a試験の最終解析とその後の展開かと思います。
我々はCentessa社のオレキシンプログラム全般(ORX750、ORX142、ORX489)に対し、進捗に応じたマイルストン、ロイヤルティを受領する権利があります。既にORX750は2026年1QにもRegistrational program(承認申請を目的とした試験)を開始予定、ORX142は2026年1Qにも患者対象(対象疾患は未公表)の臨床試験を開始予定、ORX489は2026年1QにもP1試験を開始予定であることが発表されております。前回発表データにご興味のある方は先日のブログをご参考ください。