2025年12月23日火曜日

問い合わせサイトにお送り頂いた質問への回答

皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。


問い合わせサイトへお送り頂いたご質問等に関してご回答させて頂きます。一部回答できないご質問もあることはご了承ください。


1) GPR52作動薬プログラムの全権利を取得に関するリリースに関して別のタイトルにするべきだったのではないか?
当社として、GPR52 作動薬プログラムに関し、取得しているデータに自信を持っており、次なる展開に向けた情報発信を強調すべきと理解し、リリースのようなタイトルを発表しました。これまでに得られている前臨床およびフェーズ1試験のデータから、GPR52 作動薬NXE'149のポテンシャルに強い手応えと自信を持っております。実際に、本プログラムに対しては、既に複数の製薬企業・バイオ企業から具体的な引き合いやお問い合わせも頂いており、2026年のJPMヘルスケアカンファレンスでもライセンス活動をしてまいります。そのため、今回のリリースでは、オプション権の不行使という短期的にはネガティブに見える事象だけでなく、当社がプログラムの全権利を取得したことにより、より柔軟に最適なパートナーと提携交渉を進められるという前向きな側面、フェーズ2試験開始準備が整っていることを踏まえ、2026年中の提携を目指していくという当社の意図をお伝えしたいと考え、「全権利を取得」という表現をタイトルに使用いたしました。



2) GPR52作動薬プログラムの全権利を取得に関するリリースはいつ知ったのか?
日本時間12月18日の夜にベーリンガー社から通知がございました。

18日夜に通知を頂き、19日の朝に開示となりました。弊社としては事業開発部門同士におけるやり取りでは、オプション権行使の可能性は高いと率直に感じてはおりました。一方で実際にオプション権非行使の通知は現場を飛び越えて通知され、現場レベルでは混乱した次第です。それだけ現場レベルではP1試験結果に関して自信を持っておりました。現状獲得しているデータをもとに、ベーリンガーとの契約前から交渉していた複数社との交渉に加え、2026年初のJPMヘルスケアカンファレンスでの製薬企業との交渉を実施し、2026年に導出を目指していきたいと考えております。現状のパイプラインではEP4作動薬の導出が最大優先順位で進めておりましたが、そこにGPR52作動薬も加えて今後のライセンス活動を強化してまいります。繰り返しにはなりますが、我々はP1試験で得られているデータには自信を持っております。


3) 役員報酬の減額に関して進捗はないのか?

現状で追加アップデートはございません。役員報酬に関しては11月の事業再構築のリリースの通り、大幅な減額の見通しを発表しております。最終的な金額は2026年開催の報酬委員会で決定しますが、大幅な削減が見込まれております。報酬には基本報酬、賞与、株式報酬がありますが、報酬に関しては業績、株価含めたトータルの評価が、一定のルールの下、クリス以外が社外取締役で構成される報酬委員会で決定されます。詳細は有価証券報告書の役員の報酬等の記載もご参考ください


4) 株価回復に関する明確なコミットメントを示すお考えはありますか?経営陣からの覚悟を示してほしい

株価は市場環境や需給など複合要因で形成されるため、特定の株価水準や回復時期について当社が明確に発言することは立場上難しいですが、当社として現状の株価に全く満足しておりません。日頃より当社を支えてくださっている株主の皆さまのご期待に十分沿えていないことを、大変心苦しく受け止めております。

我々として企業価値の向上に向け、経営として強い責任と覚悟を持って取り組むことは明確にお伝えします。具体的には、開発・事業開発・提携等の主要マイルストンを着実に前進させ、事業進捗でしっかりと示していきたいと考えています。


5) 経営陣出席の説明会開催を検討してほしい

現在検討は進めておりますが年内は難しいと思います。少なくとも本決算説明会では経営陣の覚悟、事業進捗を示すことができると考えております。お送りいただくご質問に関しては可能な限りブログ含めて回答させていただきます。



CFO野村からのコメント

突然の通知を受けた先週末から、本コメントを出すまで少々時間が経ってしまい恐縮です。ベーリンガー社からのオプション権の非行使の連絡は唐突感があり、会社としても個人としても驚いたと同時に、とても残念な思いです。しかしながら、創薬の世界ではこのような事態は日常茶飯事であり、当社に限っても過去に何度も起こってきました。

大手製薬企業は時に、サイエンスに限らない様々な理由で契約を結び、そして解消します。我々にできること、またすべきことは、このような事態に動じず、我々のサイエンスを信じ、薬のポテンシャルを見極め、それを患者さんに届けるためのベストなパートナーを、しっかりと探していくことに他なりません。そしてその姿勢こそが、かつてアッヴィ社から返還されたムスカリン作動薬シリーズが、直近で新パートナーのニューロクライン社との提携の下、大きく前進している原動力となっています。

創薬は時に、思った通りの一本道ではありませんが、我々はこれからも、我々が信じる素晴らしい薬を、患者さんに届けるために全力を尽くしていきます。来年は年初のカンファレンスから、本アセットの再導出が大きなテーマとなると思います。また、進捗をご報告できることを楽しみにしています。


引き続きよろしくお願い申し上げます。