2026年11月4日水曜日

ニューロクライン社が3Q決算を発表しました

皆様こんばんは、IRヘッドの都築です。

提携先のニューロクライン社が11月2日に2026年3Q決算を発表したのでコメントさせて頂きます(トランスクリプトはこちら)。当社として最も注目しているのは、当社創製のM4作動薬Direclidine(NBI-1117568)のP3試験に関するコメントです。要点は以下の3点です。

1)DireclidineのP3試験は順調、最初の結果公表は2027年で変更なし

2)P3プログラムの中止率は3%以下とコメント、忍容性での差別化に手応え

3)M1作動薬NBI'567のP2試験デザインが具体化、2027年はムスカリン関連で複数のイベント


1)DireclidineのP3試験は順調、最初の結果公表は2027年で変更なし
統合失調症を対象としたDireclidineの最初の短期P3試験のトップライン公表は2027年で変更なく、タイムラインは順調とのことです。P3試験プログラムではこれまで複数回のDMC(データモニタリング委員会)で安全性・忍容性が確認されていますが、プログラムに変更を加える必要は生じていないとコメントしています。より詳細はスケジュールは、米国NIHが公開してうる、こちらのリンクを参照して下さい。


2)P3プログラムの中止率は3%以下とコメント、忍容性での差別化に手応え
特に印象的だったのは、進行中のP3プログラムにおける試験中止率が3%以下に留まっているとのコメントです。ニューロクライン社は、先行するCobenfyでは忍容性に起因する中止が課題となっていると指摘したうえで、この数字に言及しています。

参考までに、CobenfyのP3試験(EMERGENT-2/3)では、全体中止率が25%/37%(プラセボ21%/29%)、有害事象関連の中止率が7%/6%(同6%/5%)でした(参考1、参考2)。Direclidineの数字は盲検下・進行中のものであり、中止率の定義や試験デザインも異なるため単純比較には注意が必要ですが、P2試験で確認された「消化器系AEの低頻度、QD投与、用量漸増不要、食事制限なし」という特徴が、P3でも治療継続という形で表れつつあるとすれば、当社として非常に心強い結果です。ニューロクライン社も、Direclidineの勝負どころは安全性・忍容性にあるとの見方を改めて示しています。Cobenfyとの差別化に関する当社の考え方は、3Q決算ブログのQ&A 13もご参照ください。


3)M1作動薬NBI'567のP2試験デザインが具体化、2027年はムスカリン関連で複数のイベント
M1作動薬NBI-1117567(AD認知機能障害、日本の権利は当社保持)は、8月にIND受理でマイルストンを受領したP2試験のデザインが説明されました。AChE阻害薬で治療中の軽度〜中等度AD患者約135名を対象に、12週時点の神経心理学的検査バッテリー複合スコアを主要評価項目とする、補助療法としての位置付けの試験です。M1/M4作動薬NBI'569(AD精神症状)はP1試験で良好な忍容性が確認され、P2試験に向けた用量選定中とのことです。


ニューロクライン社は2026年にP1試験6本、P2試験5本の新規開始を達成見込みで、同社35年の歴史で最も高いR&D生産性の年になるとコメントしています。2027年はDireclidineのP3試験結果に加え、NBI'570のP2試験、NBI'569のP1b試験結果公表など、ムスカリン関連でも複数のイベントが期待できる年となります。引き続きご注目いただけたらと思います。

引き続きよろしくお願い申し上げます。