2022年5月10日火曜日

ファイザー社がバイオヘイブン社を買収

みなさんこんばんは。CFOの野村です。

先ほど、ファイザー社がバイオヘイブン社を買収すると発表しました(参考)。バイオヘイブン社は我々のCGRP拮抗薬の導出先で、現在、前臨床試験を実施中です。買収金額は現金では直近の株価111.7ドルから33%のプレミアムを加えた148.5ドルで総額約1.5兆円となることに加え、現株主は1株につき「新バイオヘイブン社(後述)」の株式0.5株を割り当てられることになります。

我々は2020年の提携時に、契約一時金の一部として当時の価値で約5百万ドル分のバイオヘイブン社の株式(54,617株)受け取っていますが、これらの株式の簿価(毎四半期ごとに評価)とファイザー社の買収価格との差額は、今後その他の包括利益に計上される予定です。また、現在の持分に応じた新バイオヘイブン社の株式も受領することになります。

さて、今回の買収の少し変わったところは、バイオヘイブン社の現在の主力であるCGRP関連プログラムをファイザー社が買収によって吸収するのと同時に、それ以外はファイザー社がバイオヘイブン社を買収後に設立・上場を予定している「新バイオヘイブン社」に引き継がれ、現在の経営体制のまま運営される点かと思います。開発品に応じて大手製薬企業とベンチャーの特徴をそれぞれ活かすのが狙いかもしれません。

リリースでは、ファイザー社が継承するCGRP関連プログラムの中に"A portfolio of five pre-clinical CGRP assets"とある通り、前臨床段階にある我々のCGRP拮抗薬はファイザー社に継承されるとみられます。また、コメントにもある通り、ファイザー社は開発品を含めてCGRPポートフォリオの価値を最大化したいとしていますので、我々から導出したCGRP拮抗薬の開発をファイザー社がより加速・前進させていくことを期待しています。


今後とも、どうぞよろしくお願いします!