2023年5月12日金曜日

1Q決算を発表しました

みなさんこんにちは。CFOの野村です。


本日、1Q決算を発表しました。詳細な数字は決算短信(参考)をご覧いただきたいのですが、売上高9.4億円(前年同期は11.2億円)、営業赤字19.6億円(前年同期は22.1億円の赤字)となりました。1Qは新規契約やマイルストン収入を伴う進捗は無く、決算という意味では静かな3カ月となりました。


【セグメント別の売上高(決算短信:P5)】
(億円)
項目22年1Q
(1-3月)
23年1Q
(1-3月)
増減詳細(最新決算について)
契約一時金・マイルストン1.22.390%-
契約一時金----
マイルストン0.3--マイルストンを伴う研究開発の進展なし
前受収益振替額0.92.3150%受領済の契約一時金の分割計上(22年の新規契約によりやや増加)
ロイヤルティ7.56.3-16%ノバルティス社の3製品*の売上からの収入(円高によりやや減少)
医薬品販売---久光製薬へのオラビ錠の国内製品納入(1Qは出荷ロットなし)
その他2.50.9-66%主に提携先からのFTE/研究開発支援金(研究が進展しピークアウト)
合計11.29.4-16%
*シーブリ、ウルティブロ、エナジア


セグメント別の売上高に出てくる「前受収益振替額」はやや聞きなれない言葉かもしれませんが、これは既に受け取っている契約一時金のうち、会計上まだ計上されていなかったものが、研究開発の進捗に従って計上されるもので、大半が昨年契約したアッヴィ社とイーライリリー社との間の創薬提携の契約一時金です。同じく本日発表の、四半期報告書の契約負債(参考、P20)がその残高を表しており、23年3月末で約62億円残っています。これが、概ね今後3年間で計上されることになりますが、研究開発の進捗により、必ずしも四半期毎に均等には計上されない点はご注意下さい。


研究開発の進展としては、提携品では、1月に開示させていただいたTempero Bio社(mGlu5NAM)の助成金受領とFDAからの臨床試験開始の承認(参考)に加え、ファイザー社やニューロクライン社の決算説明会での当社提携品への言及、Centessa社(OX2作動薬)の前臨床試験開始、Formosa社のAPP13007をFDAに承認申請など、いくつもの重要な進展がありました。これらは別途ブログにまとめていますので、興味があればご参考ください。また、自社品では特段の進展は開示できていませんが、臨床試験開始に向けて着々と準備を進めていますので、こちらは今後の発表をお待ちいただければと思います。


尚、直近では当社の本質的な強みとして、当社のStaR/SBDDの創薬プラットフォームが他のGPCRに特化したベンチャーとどう違うかの質問が増えている印象です。そこで1Q決算に合わせて、このような他のGPCRベンチャーとの開発段階や提携数などの比較も加え、コーポレートプレゼンテーションを若干アップデートしました(参考、P42)。1Qでは決算の数字自体にインパクトは乏しいですが、引き続き事業を着実に事業を前進させる所存です。


今後とも、どうぞよろしくお願いします!