みなさんこんにちは。CFOの野村です。
本日、1Q決算を発表しました。詳細な数字は決算短信(参考)をご覧いただきたいのですが、売上高9.4億円(前年同期は11.2億円)、営業赤字19.6億円(前年同期は22.1億円の赤字)となりました。1Qは新規契約やマイルストン収入を伴う進捗は無く、決算という意味では静かな3カ月となりました。
セグメント別の売上高に出てくる「前受収益振替額」はやや聞きなれない言葉かもしれませんが、これは既に受け取っている契約一時金のうち、会計上まだ計上されていなかったものが、研究開発の進捗に従って計上されるもので、大半が昨年契約したアッヴィ社とイーライリリー社との間の創薬提携の契約一時金です。同じく本日発表の、四半期報告書の契約負債(参考、P20)がその残高を表しており、23年3月末で約62億円残っています。これが、概ね今後3年間で計上されることになりますが、研究開発の進捗により、必ずしも四半期毎に均等には計上されない点はご注意下さい。
研究開発の進展としては、提携品では、1月に開示させていただいたTempero Bio社(mGlu5NAM)の助成金受領とFDAからの臨床試験開始の承認(参考)に加え、ファイザー社やニューロクライン社の決算説明会での当社提携品への言及、Centessa社(OX2作動薬)の前臨床試験開始、Formosa社のAPP13007をFDAに承認申請など、いくつもの重要な進展がありました。これらは別途ブログにまとめていますので、興味があればご参考ください。また、自社品では特段の進展は開示できていませんが、臨床試験開始に向けて着々と準備を進めていますので、こちらは今後の発表をお待ちいただければと思います。
尚、直近では当社の本質的な強みとして、当社のStaR/SBDDの創薬プラットフォームが他のGPCRに特化したベンチャーとどう違うかの質問が増えている印象です。そこで1Q決算に合わせて、このような他のGPCRベンチャーとの開発段階や提携数などの比較も加え、コーポレートプレゼンテーションを若干アップデートしました(参考、P42)。1Qでは決算の数字自体にインパクトは乏しいですが、引き続き事業を着実に事業を前進させる所存です。