2026年8月7日金曜日

2026年12月期第2四半期決算を発表

皆様こんばんは、IRヘッドの都築です。

本日8月7日(金)に2026年12月期第2四半期決算を発表いたしました。
2026年12月期1H決算は売上収益189.1億円、コア営業利益64.9億円、営業利益18.8億円となりました。1Qに引き続き1Hでも黒字化達成を報告いたしました。
2026年下期に向けては新規提携(総額10億米ドル超)、新規導入、LillyによるOX2プログラムのアップデート、NxAQの進捗にご注目頂けたらと思います。


決算ハイライト

決算短信

最新版のコーポレートプレゼンテーション(8/7更新)

説明会資料

以下ポイントを絞ってご説明します。

 

主要決算数値

詳細な数字は決算短信(リンク)をご覧いただければと思いますが、売上高189.1億円(昨年は150.9億円)、営業利益18.8億円(昨年は27.6億円の赤字)、コア営業利益は64.9億円(昨年は3.6億円)となりました。
ピヴラッツ・クービビックの売上貢献に加えて、計8件のマイルストン達成(Centessa社、Eli Lilly社、Neurocrine社、AbbVie社等)が寄与し、売上収益、営業利益ともに大幅な増加を示すことができました。
費用面では、研究開発費は1Qに引き続き肥満領域への投資による増加はあったものの、自社臨床試験開発費の減少が寄与し、期初想定通り(通期予想に対する進捗率:50%)に進んでおります。販管費に関しても期初想定通り(同:49%)です。

 

【売上高、営業損益・コア営業損益】



【決算のブレークダウン】


コマーシャル事業はピヴラッツの堅調な売上(63.3億円)、クービビックの売上貢献(36.0億円)により売上収益99.7億円(前年同期比11%増)でした。販管費のコントロール(前年同期比29%減)により利益率は大きく増加しており、コア営業利益は45.9億円(前年同期比38.4%増)で、トップラインの伸びよりも大きく増加しております。前年はcenerimodのViatrisへ導出した契約一時金10百万米ドル(約15億円)があったことを踏まえれば、利益成長の点は特筆すべき点かと思います。
プラットフォーム事業はマイルストンによる売上収益が増加、研究開発費の減少が寄与しコア営業利益は約19.1億円(前年同期比48.7億円増)となりました。販管費は一見すると増加に見えますが、バックオフィス人員のプラットフォーム事業への一部移行・統合を昨年実施したことによるもので、予算に対する進捗率は想定通りです。


【ピヴラッツの売上状況】



ピヴラッツは売上高63.3億円(前年同期比9.1%増加)と通期計画(138-142億円)に対し順調な進捗を示しております。例年4Qに患者数が増える傾向にあり、通期計画達成に対する懸念はありません。
クービビックに関しても売上高36.0億円(前年同期比126.9%増加)と通期計画(50-60億円)に対し強めの進捗を示しております。DORA内での数量シェアは9%台前半となっております。アジア地域では、韓国での販売承認申請を発表(2027年に承認取得予定)、台湾での販売承認取得を発表しております。引き続きAPAC地域でもプログラムの価値最大化に努めてまいります。

 

【今後の展望】


2026年以降における開発進捗では、Centessa社、Eli Lilly社、AbbVie社、Neurocrine社においてマイルストン達成を報告しました。1Hでは計8件の達成で、堅調な業績を出すことができております。Centessa社に関しては最大78億米ドルでEli Lilly社との買収完了が発表されました。既にEli Lilly/Centessa社のORX750はP2/3試験のプロトコルが公開されており、同剤のP2a試験結果のアップデート含め、開発戦略が注目されます。

創薬提携ではEli Lilly社(代謝性疾患領域)、AbbVie社(神経疾患領域)で進捗し、提携がアクティブに進行中であることを示すことができました。
Neurocrine社はDireclidineに関してP3試験結果を2027年2H、2028年に報告すると計画しており、引き続き2027年の結果公表が注目されます(ブログ)。

2026年中のイベントでは、新規提携(総額契約規模10億米ドル超)、日本向けの開発品導入、NxAQプログラムのアップデート、LillyによるOX2プログラムの進捗等に注目頂けたらと思います。

 

2Q決算発表以降にアナリスト/機関投資家から頂いた主な質問

1) 米国ではバイオ企業の株価が再び回復してきている一方、日本市場は依然として弱い状況。このような環境を踏まえ、日本国外での上場や、他社による買収についてどのように考えているか?

企業を適正に評価してもらえる市場への上場を検討することは、自然なことだと考えています。一方で、当社は日本で創業し、日本市場に上場していることを誇りに思っており、日本での上場を廃止することは考えておりません。したがって、選択肢としては、デュアルリスティング(重複上場)やスピンオフによる上場などがあります。後者については、取締役会がすでに中期計画の一環として検討しており、そのような場合には、当社の肥満症領域のパイプラインやNxAQの一部パイプラインが強力な価値創出ドライバーになると考えています。現在の株価は当社のファンダメンタル価値を大きく下回っています。

2) 現在のNxeraの適正価値について、どのように考えているか

アナリストの目標株価の中央値は、1,800円から1,900円程度です。これはアナリストによる保守的な評価だと考えています。私たちは自社の適正価値を理解しており、当社内部で行っているリスク調整後キャッシュフローに基づく評価モデルでは、アナリストコンセンサスを大きく上回る価値が示されています。契約や各種合意に含まれる機密情報を把握しているのは当社自身であり、それらをどのように価値評価すべきかを最もよく理解しているのも当社だからです。もう一つの参考材料として、LillyはCentessaを63億米ドルで買収し、NBIXの時価総額は160億米ドルです。そして、これらの企業のパイプラインのすべて、または大部分はNxeraのプラットフォームから生み出されたものです。

3) 研究開発費・販管費の進捗率をどう考えるのか?

会社想定通りの進捗です。研究開発費で50%、販管費で49%の進捗率です。下期にかけては本日ご説明したNxAQのコスト等も見込んでおります。研究開発費は前期比約15億円減少していますが、減少に寄与した主要因は、自社臨床試験開発品(EP4作動薬、GPR52作動薬等)の約17億円減少、事業再構築に伴う合理化等で約7億円減少、増加に寄与した主要因は肥満関連で約6億円増加、為替で約2億円です。

4) Vamoroloneの開発状況、市場規模等に関してアップデートを教えてください

2027年下期に承認申請を計画しております。開発品導入時の社内計画から考えると1年程度前倒しができている状況となります。vamoroloneに関しては日本/APACでのピークセールスとして100-200億円を計画しております。また適応拡大を目指す中で、本説明会でご紹介させて頂いたのは福山型先天性筋ジストロフィー(FCMD)、小児ネフローゼ症候群、若年性皮膚筋炎(JDM)になります。

 5) EP4作動薬、GPR52作動薬の導出状況に関して教えてください

GPR52作動薬、EP4作動薬共に複数社と交渉中です。タームシートでのやり取りが行われているとご理解ください。進捗があり次第報告させてください。前回回答時から考えに変わりはなく、P1試験ながら有効性のシグナルが見えていることが、強みだと再認識してきております。本日の説明会資料において、2026年を目標とする新規提携(契約金額総額10億米ドル超)を記載させていただいており、進捗をお待ちいただけたらと思います。説明会では、あくまで大手製薬への導出が最優先であり、仮に大手製薬と導出ができない場合には、著名なベンチャーキャピタルの資金を活用した新会社設立(spin-off company, SpinCo)の選択肢もあると説明しております。

6) ORX750のP2/3試験結果、レジストレーショナルプログラムの開始は?

Centessa社はEli Lillyによる買収の完了を発表しており、Eli Lillyによる進捗発表を我々も待っております。Eli Lillyの決算説明会資料(p18, P53 Link)においても追加され、P2/3試験の内容が紹介されております。P2/3試験の主要評価項目は先行薬と同様に12週時点のMWT(覚醒維持検査)になります(Link)。
説明会ではOX2プログラムに関して“Cleminorextonは、Best-in-classとなる可能性のあるオレキシン2受容体作動薬であり、Central hypersomniasを対象とするP2/3試験で検討されている。Orexin biologyは睡眠・覚醒サイクルの調節に重要な役割を果たす。また、睡眠障害は多くの神経疾患、神経変性疾患、神経精神疾患に関連している。Centessaから取得したパイプラインには、より広範な疾患を治療できる可能性があると考えている。”とコメントしております。

 7) MaplightのML-007C-MAのP2試験結果に関してどう考えるのか?

NBI-1117568/Direclidineは、Cobenfy、ML-007C-MAと比較して、唯一QDで有効性を示しており、引き続き服薬面での差別化が可能と考えられます。MaplightのML-007C-MAのP2試験では、1日2回投与(BID)群は、主要評価項目である投与5週時点のPANSS総スコアのベースラインからの変化量において、プラセボに対して統計学的有意差を示したものの、1日1回投与(QD)群では有意差を示しませんでした。BID群のデータは、PANSS総スコアの変化量について、プラセボ調整差−4.5pt、Cohen’s d(effect size)0.37。一方、QD群はプラセボ調整差−2.8pt、Cohen’s d 0.23、p=0.110でした。間接比較ではありますが、BID投与のCobenfyは2本のP3試験で、それぞれプラセボ調整差−9.6pt、−8.4pt、Cohen’s dは0.61、0.60でした。当社創製のムスカリンプログラムであるNBI-1117568/Direclidineは、P2試験の20mg QD群で、プラセボ調整差−7.5pt、Cohen’s d 0.61でした。試験期間などが異なるため単純比較には注意が必要ですが、数値上ではCobenfyおよびDireclidineがより大きな効果量を示しています。当社創製のDireclidineは、最初のP3試験結果が2027年に見込まれており、今後の結果にご注目いただければと思います。これらの内容はブログにも記載済みです。

 8) 製品における2030年目標:400-500億円とはどんな内訳でしょうか?

2030年ビジョンにおける、製品売上高(現行製品+新製品)の目標が400-500億円です。主にPivlaz、Quviviq、Vamoroloneが寄与します。これにはプラットフォーム事業における契約一時金やマイルストンは含まれておりません。契約一時金+マイルストンは2030年ビジョンにおいて100-150億円程度と見込んでおります。

本日の説明会ではより力のこもったコメントになったかと思います。
引き続きよろしくお願い申し上げます。