2026年3月23日月曜日

決算説明会・機関投資家/アナリスト取材におけるQ&Aの整理

  皆様、こんばんは。IRヘッドの都築です。


弊社の決算説明会で回答しきれなかった質疑応答、アナリスト・機関投資家とのMtgにおける質疑応答、よくあるお問い合わせに関して整理させていただきました。3月中下旬には香港・シンガポール中心に海外投資家とのMtgも実施しており、これらの質疑応答も含めております。
一部回答できないご質問もあることはご了承ください。


 経営全体

1) 昨年は大赤字。今期なぜ黒字に?ガイダンスを示した背景は?

今期は予見可能なマイルストン金額も大きく、保守的にも黒字化は示せると考えたためガイダンスを開示するに至っております黒字化に大きく寄与するのはプラットフォーム事業のマイルストン金額125億円、全体におけるコスト削減効果によります。業績予想としては、売上収益 338億円-488億円、営業利益 7億円-157億円のレンジを開示しています。幅150億円には新規導出による一時金を想定しています。最有力候補はGPR52作動薬、EP4作動薬になります。各薬剤5社以上との交渉を進めております。金額感や時期は決算説明会含めて適宜報告させていただけたらと思います。


2) 経営としての覚悟は?

今期ガイダンスを示したこと、代表執行役の株式購入に関しても、経営としての覚悟を示した形です。2026年は営業利益7億円は最低達成ラインと考え、導出候補もしっかりと導出を達成し、よりアップサイドとなれるように努力してまいります。導出は相手もあることではありますので、進捗状況などは決算説明会などでアップデートさせてください。


3) 2030年と2035年までの中期および長期スケジュール表を提示してほしい

現時点で2030年までの途中のロードマップは開示できておりません。一方で2025年1月のvamoroloneの導入契約締結により、2030年ビジョンの達成向け大きく前進しました。今後の当局との議論によりスケジュール感を共有できる状態になりましたら、情報共有させていただきます。当社は今後も開発品の導入を積極的に行ってまいります。


4)ロイヤルティ収入の目線感の開示はないのか

ロイヤルティ収入の定量的な開示は実施しておりません。ロイヤルティ収入に貢献する可能性が高い製品としては既にP3試験が開始されているM4作動薬や2026年にもレジストレーショナルプログラムが開始される予定のORX750等があります。3月に注力した機関投資家向けマーケティングではM4作動薬に関する質問が多く、我々も2030年ビジョンのロイヤルティ収入においては同剤の大きな貢献を期待しております。


5) 役員報酬の減額に関して詳細を教えてほしい

役員報酬に関しては2月のリリースの通り、大幅な減額を発表しております。最終的な金額は代表執行役社長は業績連動型報酬(賞与)の85%、執行役は業績連動型報酬(賞与)の70%削減を発表しております。当社の役員報酬は基本報酬、賞与、株式報酬から構成されておりますが、この中の賞与が大幅に削減された状況です。


6) 上場株式の売却は何を指しているのか?

企業名の詳細は解答できませんが、当社が保有する上場企業の株式の一部を売却いたしました。


7) 単体決算でUKの減損(評価損)を計上した理由

個別決算(日本基準)における連結子会社株式評価損を発表しましたが、本件は個別決算に適用される日本基準と連結決算に適用されるIFRSの会計基準の相違によるものであり、

連結業績に与える影響はありません。


8) RSU付与からJESOPへの変更に関して

2025年11月に日本国内に居住する従業員を対象としたRSU 制度を見直し、J-ESOP制度を導入・移行することを決定いたしました。本制度は退職時等にポイントに基づく給付となるため、従業員個人が税制的なメリットを享受できることや、RSU 制度で生じやすいとされる特定時点での売却集中を緩和することが期待されます。J-ESOP制度への移行により特定時点での売却による株式市場への影響が避けられると考えております。


9) 2026年の1つ以上の価値の高い提携契約を締結にGPCR標的プログラムの導出は含まれるのか?

GPCR標的プログラムの導出も重要なニュースであり、お伝え出来たことをうれしく思いますが、目標設定内の契約締結には含まれません。我々は新規導出として最優先候補としてEP4作動薬、GPR52作動薬の導出を目指しております。特にEP4作動薬に関してはインドメタシン負荷試験の結果以降に特に引き合いが強くなっている印象です。



パイプライン(自社)

1) 肥満領域の導出の進捗状況を教えてください

肥満領域は2027年以降の導出が現実的と考えております。肥満領域のパイプラインは2025年よりさらにアクセルを踏んでいる通り、開発は順調に進捗しておりますが、2026年はGPR52作動薬、EP4作動薬の導出活動に事業開発部門において大きなリソースが割かれると思いますので、肥満領域における導出は現実的には2027年以降となると思われます。もちろん我々の期待を満たす金額感となれば優先順位を変更してまいります。


2) EP4作動薬の開発方針に関して説明してほしい

EP4作動薬はインドメタシン負荷試験データ開示後、アクティブに交渉が進行中ですEP4作動薬はインドメタシン負荷試験コホート1が完了、中間解析も完了しております。被験者の追加は不要であり、最終データ読み出しは2026年3月までに完了する予定です。予備データ解析において、NXE’744 投与群でインドメタシン誘発透過性が約50%有意に低下を示しており、小腸での標的受容体の活性化(エンゲージメント)ができていることが確認されております。既に大手製薬企業5社以上からの引き合いがあり、秘密保持契約を締結し交渉を進めております。進捗がアップデートされ次第報告させていただきます。


3) GPR52作動薬の進捗状況を説明してほしい

GPR52作動薬は全てのデータセットを取り終え、アクティブに交渉が進捗中です。既に大手製薬企業を含む5社以上からの引き合いがあり、秘密保持契約を締結し交渉を進めております。進捗がアップデートされ次第報告させていただきます。


4) EP4拮抗薬の導出のタイミング等説明してほしい。

P2a試験後の導出が基本です。経済条件によっては早期導出も考えております。EP4拮抗薬NXE'732は現在4つの疾患に対してP2a試験が実施中です。提携に関してはP2a試験終了後が基本シナリオですが、既にP1試験の初期データは入手出来ていることから経済条件次第では早期導出の可能性もございます。EP4拮抗薬は同じメカニズムで小野薬品のONO-4578が良好なP2試験結果を発表しており、2026年中に学会で詳細結果も発表する見込みであり、我々も注目しております。同プログラムの重要性・価値は高まっていると認識しております。


5) クービビックの売上に関して2026年売上予想50-60億円は達成可能ですか?

2026年も2025年同様に予想レンジの売上達成は可能と考えております。2026年に関しても、2025年同様に製品供給による売上計上が大きく占める予定であり、計画達成は可能と考えております。製品としての売上高の開示は塩野義製薬の27/3期ガイダンス発表に注目頂けたらと思います。我々としては塩野義製薬の26/3期1-3月の売上動向(単月での売上動向)が、27/3期の売上動向を予想する上で重要であり、これらの数値の公表に注目しております。


6) クービビックのAPAC領域での導出の進捗状況は?

詳細を申し上げることはできませんが着実に進捗しております。説明会資料のイベント欄にvamoroloneも含めてAPACでの導出を記載しております。進捗発表までお待ちください。


7) クービビックに関して台湾、韓国の状況を教えてください。

韓国では26年1月にP3試験終了、26年3月に承認申請発表、27年に承認の計画です台湾ではHolling社と提携しており、26年上市の計画です。


8) Lucerastatの開発計画に関して教えてください

Lucerastatは競合薬の状況を考慮して開発計画を考えております。進捗があり次第報告させていただきます。Lucerastatの開発元のイドルシア社は2026年2月にファブリー病に対するP3試験のプロトコルを発表しております(参考)。2026年2月に競合薬のSanofiのVenglustatは2本のP3試験(対象:ファブリー病)のうち1本のP3試験結果が報告され、主要評価項目が達成できなかったと報告しておりました(参考)。



パイプライン(提携)

1) ニューロクライン社に導出しているパイプラインに関してマイルストン受領のタイミングは開示できませんか?

契約条件にかかわるため開示できません。P1試験開始時のマイルストンがないことに対してご質問を多くいただいておりますが、マイルストンに関しては各種取り決めがあり、すべての条件が揃った上でマイルストンが支払われます。まだトリガーされていないとご理解ください。26/12期に当社はマイルストン合計で約125億円を計画しておりますが、もちろん一部金額にニューロクライン社への導出プロジェクトのマイルストン達成が含まれております。


2) M4作動薬NBI’568/Direclidineの進捗状況は順調でしょうか?登録施設などアップデートありますか?

NBI’568/Direclidineは計4本のP3試験が順調に進捗しております。FDA申請に必要な2本のピボタル試験に関しては1本は既に登録施設が20施設(2026年3月時点)となっております。長期安全性を確認するP3試験、再発予防に対するP3試験等も含めて順調に進捗していると確認しております。ムスカリンプログラムで競合しているBMS社は説明会でもCobenfyの適応拡大の試験結果(ADEPT-1/2/4試験)が注目されており、我々もムスカリンプログラム全体としても業界において注目されると考えております。



3) Centessa社とのOX2作動薬(ORX750/ORX142/ORX489)の開発アップデートしてください

Centessa社のオレキシンプログラムは順調に開発が進行中ですCentessa社は3Q決算発表時にパイプライン進捗を公表しているので、4Q決算にも我々は注目しております。ORX750は2026年1Qにレジストレーショナルプログラム開始(承認申請のための試験)、ORX142は2026年1Qに患者対象の試験開始、ORX489は2026年1QにP1試験開始に関して、3Q決算発表時に計画を示しておりました。何故P3試験という言葉を使用しないのか、という質問も頂きますがCentessa社がレジストレーショナルプログラムという文言を使用しており、我々もそれに倣っております。



4) OX2作動薬(ORX750/ORX142/ORX489)の売上予想はありますか?

当社から開示できる情報はありませんが、Evaluate Pharmaによるコンセンサス予想は開示されております。ORX750は2032年に1,577百万米ドルの売上予想が開示されております(2026年3月17日時点)。我々は1桁前半のロイヤルティ収入を獲得できる予定です。ORX142、ORX489に関してはEvaluate Pharmaによるコンセンサス予想は現時点でございません。


5) Pfizer社によるCCR6拮抗薬(PF’894)、MC4拮抗薬(PF’669)の開発状況は?

MC4拮抗薬(PF’669)はPfizer社の開発進捗開示を待っている状況です。CCR6拮抗薬(PF’894)に関してはPfizer社が開発中止を決定しております。


6) Pfizer社で開発中止が発表されたGLP-1作動薬PF-06954522の現在の状況は?

相手先のあることなので非開示とさせてください。公開できるタイミングとなりましたらしかるべきタイミングに開示させて頂きます。一方で社内では異なるケモタイプを有するGLP-1作動薬を開発中です。社内における肥満薬パイプラインの中長期的な価値創出に向けても尽力してまいります。


7) TMP-301の開発状況を教えてください。

引き続き状況は変わっておらず申し訳ありませんが、TMP-301は現在Tempero Bio社にて今後の選択肢を検討している段階です。具体的な一時停止理由は開示されておらず、当社も同社の方針決定を待っています。


8) AbbVieやEli Lillyとの契約に関してプログラム数はいくつあるのか?

非開示となります。しかしながら複数以上がアクティブに進行しているとご理解ください。カタリストイベントに記載している通り、2026年も引き続き開発進捗が期待できます。


9) AbbVieやEli Lillyのような創薬提携をさらに拡大することはしないのか?

現状では創薬提携よりも導出を優先的に進めています。創薬提携のオファーは引き続き多いものの、社内の研究リソースが必要で、結果、研究開発費が一定期間、高止まりしやすくなります。我々は肥満・代謝・内分泌疾患等によりアクセルを踏んでおり、研究人員をフル活用するうえでも、新規創薬提携ではなく、自社品の創出とその後の導出にリソースを集中させたいと考えています。


10) Cenerimodの臨床試験の状況は?

Cenerimodに関しては日本を含むP3試験が現在進行中です。P3試験のPrimary completionは2026年10月と記載があり、結果公表に注目しております。機関投資家・アナリストとのMtgでも、P3試験結果が年内に期待されると認識している方は少ない印象です。20252月に当社は同剤の日本及びAPACの権利をViatris社に導出しており、Viatris社が開発を主導しております。我々は日本におけるCenerimodの承認取得時のマイルストンに加えて、ライセンス対象地域における純売上高に応じたロイヤリティを受領する権利を有しており、当社にとって重要な開発品です。


11) GPCR標的創薬プログラムの導出の内容は?

契約上の理由により、何も開示できていないリリースで申し訳ありません。ただ弊社内で開発を進めていたシーズの一つであり、そのシーズを導出契約できた状況です。もちろんGPR52作動薬やEP4作動薬・拮抗薬ではありません。今回の導出により、先方企業が開発を主導し、研究開発費を投じてくれる状況となりました。当社はターゲット非開示のプログラムも含めて30以上のプログラムを保有しており、今後も同様な提携は機会があれば実施してまいります。



その他

1) 企業側が個人投資家を増やそうと努力しても、掲示板等の投稿内容を見て、敬遠してしまう個人投資家もいるのではないか?

→ご指摘いただき有難うございます。ご指摘の点は、当社としても重要な課題と認識しております。当社でも掲示板等における投稿内容は確認しており、特に極めて悪質なものにつきましては、必要に応じて当社としても対応を考えております一方で、そのような対応には一定の時間と費用を要するため、少々お時間を頂けたらと思います。

当社として最も重要なことは、事業を着実に前進させ、その成果を企業価値・事業価値の向上として示し、最終的に株価という形でもご評価頂ける状態をつくることだと考えております。投資家の皆さまに信頼していただけるよう努めてまいります。


2) 空売り機関投資家は経営陣との直接ヒアリング等を通じた情報で取引を行っているのですか?

→機関投資家の中でどのファンドが空売りをしているのかを判断することは難しいです。しかしながらコミュニケーションの中で見えてくるものはあるので、対策はできていると考えております。バイオセクターにおける空売りは大きな問題であり、一つの改善として事業進捗を示すカタリストの重要性は我々も認識しております。このセクターにおいて1社でも大きく打ち返すような会社が出てこれば、空売り環境は大きく変わると考えており、その点でも業界全体として何とかしたいと考えております。


3) ISSのレポートの反対理由は何ですか?

→ROEのみの観点でISS社は反対推奨しており、我々としては自社の見解をリリースさせて頂きました。それ以外の要件での反対理由はありません。


4) 対談動画の続報はありますか?どんなことを考えているのか?

→対談動画、また別の企画に関して検討しております。もし他社で実施しているような企画があれば教えて頂けたら幸いです。4月以降にアクセル加速させていただきます。改めて昨年ご登壇いただいたJICベンチャー・グロース・インベストメントのベンチャーキャピタリスト浅井義晴様、個人投資家の五味大輔様には本当に感謝申し上げます。


5)海外投資家からのコンタクトは増加していますか?

ガイダンス発表後、特に増加しております。


引き続きよろしくお願い申し上げます。