先ほど、米イーライリリー社との間での、複数のターゲットを対象とした新たな創薬提携を発表しました(参考)。契約一時金の37百万ドル(約50億円)を受領することに加え、総額マイルストーンは694百万ドル(最大・約940億円)、さらに売上高に応じた段階的ロイヤルティを将来的に受領する可能性があります。ターゲットの数は開示できないのですが、イーライリリー社が得意とする糖尿病・代謝性疾患に関連する可能性のある、複数のGPCRが対象になります。
イーライリリー社は売上高で世界第12位の米国の大手製薬企業で、特に糖尿病領域では世界でTop3に入る企業です(参考:バイオセクター入門/P8)。直近では、糖尿病・肥満治療薬として成長が著しいGLP-1作動薬関連市場でも、MounjaroやTrulicityなどいずれも1兆円かそれ以上のピーク売上高が予想される製品群を持ち、よりその存在感が高まっています。このようなトッププレーヤーと、彼らが最も得意とする分野で、両社の強みを活かして革新的な薬を生み出すための研究開発ができることを、一同とても楽しみにしています。
なお、リリースにも記載の通り、契約一時金の37百万ドル(約50億円)は一括で受領しますが、これまでの創薬提携と同様にIFRS(国際財務報告基準)のルールに則り、損益計算書には今年の第4四半期と、それ以降の一定期間に分かれて計上される予定です。
創薬は今年の契約が、来年すぐに製品として花開くという世界ではありませんが、引き続き最先端のテクノロジーを患者さんのお役に立てるべく、着実に進んでいきたいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いします!