2022年12月21日水曜日
ファイザー社のPh2b試験が開始されました
2022年12月16日金曜日
イーライリリー社と新たに創薬提携しました
2022年12月13日火曜日
ファイザー社の説明会が開催されました
みなさんおはようございます。CFOの野村です。
先ほど日本時間の朝7時半過ぎに、ファイザー社の主要開発品を集めた5時間にわたる説明会「Pfizer Near-Term Launches + High-Value Pipeline Day」が終了しました(案内・資料)。我々との提携から生み出された経口GLP-1作動薬のPF-07081532を含む開発品が紹介され、さらに後半のHigh-Value PipelineセッションのQ&Aでは、質問の約半分が経口GLP-1作動薬に集中し、数あるファイザー社の開発品の中でも非常に高い注目度がうかがえるものでした。プレゼンテーションやQ&Aで登場した新たなポイントは以下になります。
【新たに注目されるポイント】
- 2030年までにGLP-1作動薬市場は900億ドル(約12兆円)に拡大し、その中で経口GLP-1作動薬は全体の約30%のシェアである270億ドル(約3.8兆円)の規模となる見通し
- ファイザー社の経口GLP-1作動薬は、他の経口薬と比較しても優れた有効性、安全性、食事制限の無い飲みやすさを兼ね備えており、ピーク売上高は100億ドル(1.4兆円)を想定
- (リリー社の経口GLP-1作動薬候補や営業力との競合という質問に対し)生体内でそもそも機能しているペプチドがフルアゴニストであることを考えると、フルアゴニストであることが望ましいと考えており、ファイザー社の経口GLP-1作動薬はそのプロファイルと合致している。GLP-1作動薬というカテゴリーは現在急成長中で、その中で確実にシェアを取っていく
- (競合となりうる既存品・開発品を踏まえた開発スピードという質問に対し)経口GLP-1作動薬は、新型コロナウイルスワクチンと同じく光速プロジェクト(light-speed project)にファイザー社内で指定されており、ファイザー社として最速で開発を進めていく
- 既に治療法が確立されている2型糖尿病と、特に市場が急成長している肥満症は異なる市場であり、異なる普及シナリオを想定している
ファイザー社からの説明、そして会場内からの質問も、販売後を見据えた市場規模や競争環境、実際の普及シナリオなどに焦点が当たったもので、これまでよりも一段踏み込んだディスカッションが行われている印象でした。我々も2024年の第1四半期(1-3月)に発表が予定されている現在のPh2b試験の結果に期待しつつ、その後の市場展開にも注目したいと思います。
アッヴィ社からマイルストーンを受領
2022年11月11日金曜日
3Q決算を発表しました
みなさんこんにちは。CFOの野村です。
本日、3Q決算を発表しました。詳細な数字は決算短信(参考)をご覧いただきたいのですが、売上高86億円(前年同期は36億円)、営業赤字6億円(前年同期は42億円の赤字)となりました。3Qでは主にニューロクライン社のからのマイルストン30百万ドル(参考)と、アッヴィ社との新規の戦略的提携に伴う契約一時金40百万ドルの一部(参考)が計上されました。尚、アッヴィ社の契約一時金は、今年の4Q、また来年以降にも継続的に計上される予定です。
【セグメント別の売上高(決算短信:P6)】 | (億円) | |||
項目 | 2021年3Q (1-9月) | 2022年3Q (1-9月) | 増減 | 詳細(最新決算について) |
マイルストン/契約一時金 | 13.7 | 59.5 | +335% | ニューロクライン社、アッヴィ社からの収入 |
ロイヤルティ | 17.0 | 19.2 | +13% | ノバルティス社の3製品*の売上からの収入(一部、円安が影響) |
医薬品販売 | -0.5 | 0.8 | - | オラビ錠の国内販売 |
その他 | 5.7 | 7.0 | +23% | 主に提携先からのFTE/研究開発支援金 |
合計 | 35.9 | 86.4 | +141% | |
*シーブリ、ウルティブロ、エナジア |
また、3Q決算と同時にMiNA社について約18億円の減損を発表しました(参考)。これは年初からの世界的なバイオセクターを含めたグロース株の下落(S&P Biotechnology Indexで約30%)が未上場の企業評価にも波及している点、また、MiNA社の現状を踏まえた会計上の処理になります。会計上の処理ですので、我々から現金の支払いなどはありません。また、先月の10月をもってMiNA社は当社の持分法での連結対象から除外されましたので、今後はPLの持分法による投資損益は発生しません(3Qまでで7.6億円発生)。
3Q(7-9月)には、ニューロクライン社のNBI-1117568のPh2試験のIND受理、アッヴィ社との新規提携、ファイザー社のGLP-1作動薬の進展など、我々の事業にとって本質的にとても意味のある進展がありました。今年も残すところ2か月を切りましたが、気を抜くことなく、着実に事業を前進させて参ります。
2022年11月2日水曜日
ファイザー社とニューロクライン社が3Q決算を発表
- PF-07081532は2型糖尿病と肥満を対象に、フェーズ2b試験が開始(NCT05579977)
- 注射剤と同じレベルの有効性を持ちうる、1日1回経口投与のフルアゴニスト(注1)
- フェーズ2b試験では、フェーズ1b試験よりも高用量の260mgをテスト
- フェーズ2b試験の2型糖尿病では、早期の有効性と安全性の差を見るためリベルサス(既存薬)とも比較
- 2024年の第1四半期(1-3月)にフェーズ2b試験のデータ解析を予定
- Danuglipronのフェーズ2b試験(肥満)の結果も踏まえ、フェーズ3試験に進む化合物を選択
- 長期ビジョン(2030年時点)の売上増には、GLP-1作動薬などが含まれる
2022年10月28日金曜日
ニューロクライン社がM4作動薬のP2試験開始を発表
開発品 | 投与方法 | 開発段階 | 参加者 | 適応症 | 参照 |
NBI-1117568 | 経口(1日1回) | フェーズ2試験 | 213名 | 統合失調症 | NCT05545111 |
KarXT | 経口(1日2回) | フェーズ2試験 | 182名 | 統合失調症 | NCT03697252 |
CVL-231 (Emraclidine) | 経口(1日1回) | フェーズ2試験 | 372名 | 統合失調症 | NCT05227703 |
2022年10月17日月曜日
ファイザー社のフェーズ2b試験のデザインが公表
製品・開発品 | 投与方法 | 開発段階 | 参加者 | 適応症 | 参照 |
PF-07081532 | 経口(1日1回) | フェーズ2b試験 | 780名 | 2型糖尿病・肥満 | NCT05579977 |
リベルサス | 経口(1日1回:飲食制限あり) | フェーズ2試験 | 632名 | 2型糖尿病 | NCT01923181 |
マンジャロ | 注射(1週間に1回) | フェーズ2試験 | 318名 | 2型糖尿病 | NCT03131687 |
製品・開発品 | 投与方法 | 開発段階 | 参加者 | 適応症 | 参照 |
NBI-1117568 | 経口(1日1回) | フェーズ2試験 | 213名 | 統合失調症 | NCT05545111 |
KarXT | 経口(1日2回) | フェーズ2試験 | 182名 | 統合失調症 | NCT03697252 |
CVL-231 (Emraclidine) | 経口(1日1回) | フェーズ2試験 | 372名 | 統合失調症 | NCT05227703 |