2022年8月2日火曜日

アッヴィ社と新たに戦略的提携しました

みなさんおはようございます。CFOの野村です。


先ほどアッヴィ社との間での、新たな戦略的提携について発表しました。3つの神経疾患に関連するターゲットが対象で、契約一時金の40百万ドル(約53億円)に加え、初期マイルストーン40百万ドル(約53億円)、総額マイルストーン12億ドル(最大・約1,600億円)、売上高に応じた段階的ロイヤルティを将来的に受領する可能性があるものです。


アッヴィ社は2021年の売上世界3位の大手製薬企業で、我々とは2020年に炎症性疾患と自己免疫疾患を対象とした最初の戦略的提携を締結していました(参考)。今回のリリースでもコメントの通り、それ以来、我々独自の創薬プラットフォームであるStaR技術を活用し、非常に効果的に研究が進んできたことから、両社の間で信頼関係が醸成され、今回の新たな大型契約につながったことを一同とても喜んでいます。


また同時に、コーポレート・プレゼンテーションを更新していますので、こちらもご参照いただければと思います。今回のアッヴィ社との新規契約も含めて、既存のライセンスパートナーとの間のマイルストーン残高は、総額100億ドル超(約1.3兆円超)となりました(P10参照)。




ここに書かれているマイルストーン金額は、あくまでも開発の全てが順調に進んだ場合の最大値ですので、全額を受領することは現実的ではありません。一方で、全てが失敗することも考えにくく、足元~中長期にかけて一定割合は受領できる可能性が高いともみています。また、医薬品が販売されれば、いずれのパートナーとの契約でも、このマイルストーンに加えて、売上の一定%のロイヤルティを受領することになります(最大で10%中盤)。


尚、リリースにも記載の通り、契約一時金の40百万ドルは一括で受領しますが、IFRS(国際財務報告基準)のルールに則り、損益計算書には今年の第3四半期、第4四半期、またそれ以降の一定期間に分かれて計上される予定です。また、初期マイルストーンの40百万ドルは、概ね今後3年以内に進む可能性が高い基礎研究段階の進捗に応じて、受領することになります。


アッヴィ社は既存の提携先ですので、これまでも様々なオプションを継続的に話し合ってきました。今回、新たな提携の発表に至るまでには、個人的に思っていたよりも長い時間がかかりましたが、深い議論を通じて、お互いがやりたいことを納得いくまで契約に盛り込むことができましたので、今後のプロジェクト進展に大いに期待しています。


創薬は今年の契約が、来年すぐに製品として花開くという世界ではありませんが、引き続き最先端のテクノロジーを患者さんのお役に立てるべく、着実に進んでいきたいと思っています。


今後とも、どうぞよろしくお願いします!




【2022年12月期に発表した進捗(一時金/マイルストン収入と関連するものに絞って整理)】
発表日四半期内容収入の種類今期の売上高
8月2日3Qアッヴィ社と新たな戦略的提携を締結契約一時金契約一時金40百万ドルの一定割合