みなさんおはようございます。CFOの野村です。
先ほどリリースの通り、昨年11月に我々からニューロクライン社に導出していたムスカリン作動薬シリーズの1つであるM4作動薬(NBI-1117568/HTL0016878、適応:統合失調症)の新薬臨床試験開始申請(IND)がFDAに受理され、試験開始の準備が整いました。我々はINDの受理に伴い、30百万ドル(約40億円)のマイルストーンを受け取ります。これは全額、2022年第3四半期の売上となる見込みです。また、つい先ほどですが、日本時間の5日(金)の早朝に、ニューロクライン社は2Qの決算発表と決算説明会を行い、以下の通り当社のM4作動薬が紹介されました(参考)。
先日のファイザー社のGLP-1作動薬に引けを取らず、統合失調症の市場も昨年は全世界で約1.3兆円、2028年には2兆円以上(EvaluatePharma)と、非常にニーズの大きい領域です。また、これまで70年間に亘って、ドパミン/セロトニンに作用する以外の新しいメカニズムが生まれておらず、有効性が高く、副作用も少ない薬の開発が待ち望まれている分野でもあります。リリースにもある通り、我々独自の創薬プラットフォームであるStaR技術の「精密な創薬」が、ベスト・イン・クラスの薬剤を生み出すことに、是非期待したいと思います。
尚、今回のマイルストーン受領のトリガーは上記の通りINDの受理でした。こうしたマイルストーンの受領タイミングは、契約ごとに細かく決まっていますので、一律ではありません。詳細は開示できませんが、今後を含めたマイルストーンの受領の考え方については、2021年度の決算説明会の以下のQ&Aをご参考いただければと思います(参考)。
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Q39: HTL16878(M4作動薬)のPh2試験の開始のマイルストンはアラガン時より大きいと考えてよいのか?
A39: マイルストンの金額については、申し訳ないですがパートナーとの契約上開示できません。ただ、開発マイルストン総額は2016年のアラガン社との契約では665百万ドルだったのに対し、2021年のニューロクライン社との契約では1,500百万ドルへと倍増しています。従って一般的には、マイルストンの金額規模や受領する回数などが増えると、ご理解いただければと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いします!