2024年4月16日火曜日

ニューロクライン社のM4受容体作動薬の長期毒性試験が成功

みなさまはじめまして、IR&コーポレートストラテジー部長の田原です。これからはCFOの野村とともにネクセラファーマのブログを担当させていただきます。(わたくしの経歴等については別途ご紹介させてください)

先ほどのリリースの通り、ニューロクライン社が現在第Ⅱ相臨床試験を実施しているM4作動薬NBI-1117568について、長期の前臨床毒性試験が成功しました。これにより、当社は15百万ドル(約2,295百万円)のマイルストンを受領します。本マイルストンは2024年12月期第2四半期に一括で計上される見込みです。

今も昔も、多くの医薬品候補が安全性を理由に開発を中止されています。例えば、M4-PAM(ポジティブアロステリックモジュレーター)を開発するNeumora Therapeuticsは、安全性の懸念を理由に開発を一時停止したことを4月15日に発表しました(参考リンク)。当社の例では、M1作動薬HTL0018318について、長期の前臨床毒性試験で安全性の懸念が出たため、2018年に開発を中断しました(参考リンク)。2023年にはGLP-1作動薬のLotiglipronが、肝臓関連の安全性の懸念を理由に開発が中止されています(参考リンク)。


このように、安全性は医薬品開発にとって、有効性と同じように大きなハードルとなっています。特にM4は、統合失調症に対する効果が確認されている創薬標的であることから、このたび安全性をクリアできたことは大きな進捗だと言えます。NBI-1117568に関しては臨床試験も順調に進んでおり、今年後半には第Ⅱ相試験のトップラインデータも発表できる予定です。また進捗をご報告できるよう、引き続き一同頑張ってまいります。


今後とも、どうぞよろしくお願いします!