みなさんこんにちは。
IR&コーポレートストラテジー部長の野村です。
先ほどリリースの通り、英国グラクソ・スミスクライン社(以下、GSK社)からGPR35作動薬の開発進展に伴い、5百万ポンド(約7.6億円)のマイルストンを受領しました。このマイルストンは全額、2021年12月期4Qの売上高に計上されます。GPR35作動薬はちょうど1年前に、前臨床開始直後の開発段階でGSK社に導出していた開発品です(参考:リリース、ブログ)。今回、具体的に何の進捗かは契約上お示しできないのですが、リリースに記載が無い通り臨床試験の開始ではないこと、一方でマイルストンを受領している通り、当初の予定にしたがって開発自体が順調に進んでいることを、ご報告させていただきます。
GPR35(G
Protein-Coupled Receptor 35、別名:CXCR8)は、クローン病や潰瘍性大腸炎を含む、炎症性腸疾患(Inflammatory
Bowel Disease:IBD)と関係する可能性が指摘されている創薬ターゲットで、我々がGSK社に導出した昨年12月以降にも多くの研究成果が発表されていることに加え、先月に発表されたレビュー論文にもこれまでの動向や病態に応じた様々な作用メカニズムの仮説がまとめられていますので、よければご覧ください(参考)。また1年前とは状況が変わらず、GPR35をターゲットにIBDの治療を目指す開発品は我々のもの以外にはないため、一般的に、開発が順調に進めばファーストインクラスの治療薬となる可能性があります。
我々は年間2-3件(平均)という価値の高い提携・共同投資の目標以外にも、今回のように従来の提携が実際に順調に進捗していくことも、同じかそれ以上に重要だと考えています。結局、我々の研究成果は医薬品として世に出て、患者様に使われて初めて世の中に貢献するためです。医薬品という事業の特性上、実際の販売までには比較的時間がかかってしまいがちですが、是非、進展を見守っていただければと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いします!