みなさんおはようございます、IR&コーポレートストラテジー部長の田原です。
先週金曜日の2月14日に2024年期の決算を発表いたしました。
決算ハイライト
決算短信
決算説明会の説明資料
以下ポイントを絞ってご説明します。
主要決算数値
2024年度の決算は、売上収益は288億円(2023年は128億円)、コア営業損益は36億円の利益(2023年は31億円の損失)、営業損益は54億円の損失(2023年は95億円の損失)となりました。
ピヴラッツが通期で売上に貢献したこと(2023年は5か月間)、ニューロクライン社など提携先のプログラムが大きく進捗したことによるマイルストで、収益が大きく増えました。一方で、買収関連費用が2024年にもかかったことで、IFRSベースでは赤字となりました。
【主要決算数値・決算のブレークダウン(P6-7)】
2024年の振り返り
2024年の目標は概ね達成となりました。ニューロクライン社のM4作動薬の試験成功、Centessa社のオレキシン作動薬の試験進捗、ベーリンガーインゲルハイム社との新規オプション契約、クービビックの承認取得、EP4作動薬の臨床試験入りなど、自社・提携パイプラインともに大きな進捗があった年でした。
01のピヴラッツの売上高については、くも膜下出血の発症数の低下、年末年始の在庫調整の取りやめの影響によりガイダンスを修正し、結果として薬価ベースの売上高で152億円を達成しています。
一方で03の日本・APAC向けの導入については未達となりましたが、複数の有望な案件が進んでいる状況です。
【目標の振り返り、2024年の重要なイベント(P10-11)】
2025年の見通しと目標
昨年に引き続き、研究開発費、販売費及び一般管理費(販管費)に加え、日本・APAC側の売り上げについて見通しを公表しています。
- 製品関連の売上高:170億円以上(ピヴラッツ:130-140億円、クービビック:40-50億円)
- 研究開発費:120-140億円
- 販管費:150-170億円
研究開発費については、自社プログラムの開発が進むこと、日本での後期開発品の獲得・導入による開発費を見込み、2024年と比べてやや増加する見込みです。販管費については、ITへの投資を見込むものの、効率化によりやや減少・もしくはフラットとなると見込んでいます。
Nxera Pharma UK由来のパイプラインからくる収益は契約の有無や開発の成否で大きくぶれることから依然として予測が難しく、ガイダンスは出していません。
なお、説明会でもコメントの通り、仮にベーリンガーインゲルハイム社(BI社)がオプション行使をした際には、IFRS基準での黒字化を見込んでいます。仮に今年に行使されない場合でも、今期はブレークイーブンを目指します。
【2025年の費用見込み・目標・2030年のビジョン(P8、28、31)】
その他
- 決算と同時に、役員の異動を発表しています(リンク)。3月26日の株主総会で正式に決定予定ですが、創業者の田村は惜しまれつつも勇退予定です。
- 直近でファイザー社が開発するGLP-1作動薬のフェーズ1試験の組入れが完了しています(リンク)。今後の進展に是非期待したいと思います。