みなさんおはようございます、IR&コーポレートストラテジー部長の田原です。
昨晩遅くにCerevel社/AbbVie社が開発するEmraclidineのPh2試験結果が発表されましたが、主要評価項目は未達に終わりました(リンク)。高いプラセボ効果や、用量依存性の無さなど、統合失調症に対する臨床試験の難しさが浮き彫りになりました。これで、本領域でKarXTに続く開発品の中で、フェーズ2試験の主要評価項目を達成しフェーズ3試験の開始が現時点で予定されているのは、当社のM4作動薬のみとなりました。当社のフェーズ2試験の結果についてはこちらもご参照ください(リンク)。
EmraclidineのPh2ではPANSS合計スコアを主要評価項目とし、同時に2つの試験を実施していましたが、2つの試験とも主要評価項目を満たせませんでした。なお、Ph1b試験では、EmraclidineのPANSSの改善幅は-19.5(プラセボ群で-6.8)でした。今回はPh1bよりもプラセボ効果が大きく出てしまったため、主要評価項目を達成できませんでした。
PANSS合計スコアのベースラインからの変化幅(6週時点)
EMPOWER-1 | EMPOWER-2 | |||||
Placebo (N= 127) | Emraclidine (N = 125) | Emraclidine (N = 127) | Placebo (N = 128) | Emraclidine (N = 122) | Emraclidine (N = 123) | |
Baseline (SD) | 98.3 (8.16) | 97.6 (7.65) | 97.9 (7.89) | 97.4 (8.22) | 98.0 (8.49) | 97.2 (7.75) |
LS Mean (95% CI) | -13.5 (-17.0, -10.0) | -14.7 (-18.1, -11.2) | -16.5 (-20.0, -13.1) | -16.1 (-19.4, -12.8) | -18.5 (-22.0, -15.0) | -14.2 (-17.6, -10.8) |